2006/10/24

タリーズが伊藤園の傘下に


伊藤園 「タリーズ」を傘下に・株式36%取得

 伊藤園がコーヒーチェーン「タリーズコーヒー」を展開するフードエックス・グローブ(東京・港、松田公太社長、FXG)を傘下に収めると発表した。発行済み株式の36.4%を取得し、筆頭株主となる。取得金額は48億600万円。そう考えると、いまのタリーズの企業価値は、約175億円と計算できる。

今回伊藤園がタリーズを参加にいれようと試みた理由は、ペットボトルのお茶の分野では成功しているとはいえ、缶コーヒーの分野では全く遅れをとっているという現実から、コーヒーのノウハウを得たいというのが本心のようだ。

では、肝心のタリーズとしてはどうなのかというと、今年の8月下旬からSBIホールディングスの子会社ファンドによる第三者割当増資を実施していて、気付くと発行済み株数の29%まで買い占められていた事実がある。全く関係ない会社から、あーだこーだと経営に関して勝手なことを言われるのは絶対嫌だという思惑、特にタリーズの場合、アメリカのタリーズから商品利用権料を支払ったり、計画的に店舗数を増やさなければいけないという本国との契約があり、ここまで口を出されてしまう危険性があるのは嫌だとおもったのだろう。

そこへ同じ飲み物会社である伊藤園が乗り出してきた。同様に店舗コーヒーシップを提供している会社は、スターバックスやドトールなどもあり、これらとは競争が激化している。主要な場所にはだいたい傍にこれらの店があるので、店舗数に関する競争も理解できる。タリーズとしては、新規のエリアで営業の拡大をしたいという思惑があったわけだ。

一方、日本が発明した「缶コーヒー」の分野はよく売れているとはいえ、その総売上高はあまり毎年変わらず、有名ブランドに集中しがちになっているのが現状だ。個人的にはこんな缶コーヒーは全然買わないので分からないが、一度貰ったときに、「ブラック」と書いているのに、すげぇ甘かった気がする。なんじゃ、このコーヒーという記憶があった。そこへ伊藤園は、お茶で培ったマーケットを利用してコーヒーにも進出したいと考えている。

ただ、伊藤園が組んだ相手がタリーズとは、少し「うーん・・・」と考えてしまった。いわゆるシアトル系のコーヒーって、どれもはっきりいって、まずい。まともなコーヒーじゃない。単なる黒いお湯である。あんなコーヒーを缶コーヒーとして売るなんていう発想が貧困ではあることと、客をはっきり言って馬鹿にしているとしか思えない。まともなコーヒーを缶コーヒーとして売り出そうとすると、150円では絶対無理なのは承知だ。だけど、300円でも良いから美味ければ買いたいと思うんだが、所詮、コーヒーの場合、時間が経つと味が酸化してくるので、その味は不味い。

さて、どういう味のものを出してくるか、興味津々である。

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