2006/10/30

漢方薬

ロート製薬が「体質改善意識と漢方薬に関する意識調査」結果を発表した。このアンケート結果は結構面白いことを示していると感じている。考えようによっては、「あたりまえだね」と思いかねない。

■現代人はいつも体調がすっきりしない半健康状態。

 体調について聞いたところ、「病気ではないが体調万全とは言えないことが時々ある」、「病気ではなく日常生活や仕事に大きな支障はないが、いつも体調がすっきりしない」と答えた人は合わせて59.4%にものぼり、多くの現代日本人は病気ではないものの、体調がすっきりしないという「半健康状態」であるとのこと。「今日はめちゃめちゃ体調が良いです」って言う人は、体育会系の脳みそが足らない人たちには多いコメントだと思うが、普通のリーマンの間では、こんな会話はあまり聞いたことがないと感じた。そういえば、「あそこが痛い」「なんか疲れる」「眠い-」というようなことを毎日誰かと話をしているなという気がする。反対に、「めちゃめちゃ元気です」なんて答えている人がいると、「おまえ、もっと一生懸命働け」とまだまだ余力が残っている奴と思われるのが一般的ではないだろうか?本当に体調が万全ではないのか、周りの目を気にして体調不全と言っているのかは判断が難しいところだ。

■不調の原因は「ストレス」「運動不足」

 不調の原因については、全体では「ストレス(58.7%)」、「運動不足(56.1%)」、「年齢・加齢(52.7%)」という回答が多かった中、20代女性と30代女性ではその原因を「体質」と考えている人も多くいるよう。(20代女性:50.0%、30代女性:38.9%) 大人の世界はストレスが溜まる世界であるのは当然。ストレスがないひとは居ないだろうと思うが、そればかりを原因にするのは「逃げ」のような気がする。運動をすることで気分転換をするというのが一番いいと思う。ストレスが溜まると、タバコや酒に走る人が多いが、これって余計ストレスを貯める原因だとおもう。なぜなら、酒に走るということは、愚痴を言い合って、互いに慰めあっているだけで何の改善もないわけだから、さらにストレスは溜まるだろう。

■しかし、生まれつきだとあきらめず、約8割は「体質を改善できる」と意欲的。

 体の不調や病気のなりやすさなどを「体質」という言葉で説明することがありますが、「体質」は生まれつきのもので変えることができないと考えている人は17.3%にとどまり、約8割の人が「体質は変えることができる」と意欲的。これは体質を変えるだけでなく、「自分を変える」「自分の性格を変える」という日本人のメンタル面に関係するのではないかと思った。ただ、この「8割は改善できると思っている」というのは少し結果が高いのではないか?と思ったが、どうだろう?

■漢方薬は「体質改善に効果的」だと71.9%の人が認識している。

「体質改善に効果的か」という問いに対し、「薬局・ドラッグストアの漢方製剤」は71.9%の人が効果的だと答えている。これは「医師の治療と医薬品(74.4%)」に次ぐ高い数値。対処療法的なイメージの市販のOTCに比べ、漢方薬は体質改善に効果がありそうというイメージをもたれているようだ。病院の薬というのは、西洋医学。漢方は、なんだか魔法のような雰囲気を持っているように思う。魔法だと思っているので、なんでも効きそうだという勘違いを漢方に対して持っているイメージは少なくとも有ると思う

■62.6%の人が漢方薬を使ったことがない。

 薬局・ドラッグストアで販売されている漢方薬の使用経験がある人は約3割にとどまり、「使ったことがない」と答えた人は62.6%。使用経験のある漢方製剤は風邪薬(54.6%)、胃腸薬(42.6%)が多く、葛根湯のように特になじみのあるものに対して使用経験が高い様子が伺えます。 確かに市販されている漢方薬って、何!?と聞かれると、葛根湯しか浮かばない。先の質問の続きになるが、やはり魔法のイメージがあるために、成分の詳細な内容を知りたいというようなことを患者は求めないのだろうと思う。

■漢方薬は「疲れ」に効果的。次いで男性は「胃のトラブル」、女性は「冷え」に効果的だと思っている

 漢方薬が効果的と思われる体の不調は?との問いに対し、男女共通で「疲れやすい」という不調をあげた人が最も多く、次いで男性は「胃腸もたれ、胃痛・胃腸虚弱」、女性では「冷え」。「肥満」や「風邪をひきやすい」、「スキントラブル」など慢性疾患にも漢方薬が効果的であることが十分に伝わっていない現状が浮き彫りになる。男性の不調は「ストレス性」からによる過食・酒・タバコによる「もたれ」なのだろうなというのは想像できる。緑の粉薬を買って飲んでいるおっさんを良く見かけるが、これは胃腸のもたれを快復するためのものなのだろうなというのが想像できる。

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