2013/05/11

リスボンの市電

リスボンの市電は本当にあの街の景色にマッチしているし、見た目がかわいいし、黄色い車体なのでかなり目立つ。そして、良い場所を縦横無尽に走っているので、これを乗りこなせたら、かなりリスボンの街の中での移動は便利であるのは言うまでも無いと思う。ただ、観光案内所に行っても市電の路線図というものは置いていないので、調べようが無い。ただ、リスボン交通局の公式サイトには、路線番号と各停留所の情報も載っているし、バスも含めた全路線の路線地図も載っているので、そちらを事前に調べていたほうが良いと思う。

ほとんどの市電の車輌編成は1両だけ。前乗り後ろ降りのワンマンカーであるため、乗るときにドア付近にある非接触型の課金チェック端末に切符をタッチするだけでいい。なにも持っていないで乗り込む場合には、そのたびに運転手から購入品ければならず、運転手側も「面倒くさい」と言いながら客に切符を買わせることになる。その動作が客も運転手も緩慢だから、なかなか市電が進まないということもある。でもそれはご愛嬌だ。

ただし、人が結構乗り込む路線の1つである15番の市電については、2両編成になっている。比較的長距離路線だからと言うこともあるだろう。15番路線については、ロシオ広場の傍にあるフィゲイラ広場(Pç. Figueira)から出発する。
28番市電路線は、おそらくリスボンの市電のすべての路線の中で一番観光客で賑わう路線だろうと思う。だから、常にこの路線の電車はめちゃくちゃ混んでいる。混んでいるのだが、座ることができたら、ずっと乗り込んでいるほうが良いかもしれない。それも1日券なんか持っているのであれば、ずっと座ってるのがいいだろう。なにしろ、真っ直ぐばかりの場所を通るのではなく、ここは本当に電車が通って良いのか?と江ノ島電鉄の電車よりも狭いところを通ったり、坂道クネクネのところを通ったり、名所を各地廻ることができるために、乗っているだけでも楽しいと思うだろう。
15番路線は新しいタイプの車輌であるため、ヨーロッパの各都市にあるLRTで使われている車輌に非常に良く似ている。だが、1両で走っている電車は、昔のチンチン電車みたいに古めかしい車輌デザインと内装になっているため、風情があるのは良いだろう。

ただ、どの路線もそうなのだが、せっかく街のシンボルとなっているあの黄色と白の車輌に対して、暇なリスボンっ子の中には、ペンキで落書きしまくっているようで、それが妙に痛々しく思う。仕事もないし、学校に行く金もないし、暇すぎて、鬱憤と不満がたくさんあるんだが、どこに捌け口を作ったら良いのか模索しているような若い人たちが落書きというつまらない手段によって個人の表現をしているのにすぎないとは思うのだが、個人の不満は解消しても永久的に残るようなところに傷跡を残すというのは、身近すぎて、世界遺産として街が選ばれているという価値を知ることも無い状態のためなのだろうとは思う。市電の路面電車だけじゃなく、これは後述のケーブルカーにもいえることだ。
乗り場は分かりやすいようにバス停と同様の分かりやすい形式になっているので、そこで待てばいい。決して、バス停らしいものがなく、反対方向のバス停があるから、こちら側もその辺でというような、すごーくいい加減な仕組みにはなっていない。だから、方向が互いに反対だが、バス停が真向かいにあるほうなら別にOKであるが、大抵の場合は全く離れた場所にバス停が存在するところがある。乗り場に注意だ。


リスボン交通局 (Transportes de Lisboa)
URL : http://www.carris.pt/en/

市電の路線番号と停留所案内
URL : http://www.carris.pt/en/daylight-service-tram/

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