
急で長くどこまでも上り道が続くような場所では、どこかで旅人は休憩を入れたくなるのは当然だろう。旧道にはそういう旅人のための茶屋が数軒点在していたようである。今でも残っており、当時の作りと提供しているメニュがそのまま残っているというのは、甘酒茶屋というところだ。

ここでのメニュは単純明快。醤油をつけて焼いた餅に海苔が捲かれた「いそべ」と、茶の黄な粉をまぶした「うぐいす」と呼ばれる力餅(いずれも450円)、味噌おでん(400円)、ところてん(450円)、紫蘇または抹茶ジュース(400円)と甘酒(450円)しかない。それ以外は無い。それもカウンターの頭上に、味のある字体でメニュが書かれているだけで、個別にメニュを持ってくるようなスタイルではない。

それにしても店内の様子は、昔の田舎の小屋にでも来た様な感じだ。椅子やテーブルは、木株をそのまま使っているものだし、エアコンがあるわけがないので、部屋の真ん中にゴーゴーと燃え滾っている巨大なストーブが唯一の暖を採る手段となっているし。店も最終のバス終わるころには閉店してしまうというものだ。ただし、開店時間は意外に早く朝の7時から営業。ちなみに、湯本方面に行く最終バスの時間は16時5分。これを逃すと、タクシーさえも通らないので、帰れなくなる。
旧東海道・畑宿双子山 箱根甘酒茶屋
[URL] http://www.hakone.or.jp/shop/amazake/index.html
[住所] 足柄下郡箱根町 畑宿二子山
[営業時間] 7:00〜17:30
[定休日] 年中無休
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