
湯西川温泉に何かを求めて行くというのであれば、それは湯西川温泉にいくべきではない。なにもないから湯西川温泉なのだ。そのなかでもさらに平の高房のある場所は、ど田舎にあるため、滞在中はここではのんびり部屋でうだうだしているか、温泉に何度も入って湯治の気分に浸るかをするべきである。そんなことをするためであれば、ここは最高のロケーションである。携帯の電波もドコモなら辛うじてつながるが、ソフトバンクならまず圏外の場所だ。誰からも干渉されずに、ボーっとしたいというのであれば、この旅館に詰まるべきだろう。
いま、旅館と書いたのだが、旅館というにはもっと豪華な感じがする場所だとおもう。建物自体は昭和50年から使われているといわれているのだが、そんな年期が入っているようには建物から見られなかった。去年やその前くらいに建てたのではないか?というくらいの新鮮さが建物すべての中に感じられた。



部屋数はそんなに多くない。多くないから細かいところまで気配りが行き届いているといえるだろう。トイレとお風呂がついていない部屋と、トイレと室内浴室がついているタイプの2種類に大きく分けられる。また、団体旅行者でも泊まれるように、本館と離れという二パターンの棟があるため、やかましい団体旅行者のそばで泊まりたくないというひとたちにとってはとてもありがたいところである。
いつもだいたい決まっている部屋に通されるのだが、今回も同じ本館二階の一番端の部屋に通された。ここの部屋は10畳くらいの部屋なので、のんびり泊まることができる。ただし、ここには高速LAN回線も引いていなければ、先端的なものは何もない。あくまでもここは旅館であり、秘境の地なのである。


1日目の夕食
















それと、食べるときには女将による挨拶がある。これはここの慣わしなのだろう。おもてなしという意味では、ぜひ女将がどういうひとなのかは知っておきたいところだろう。残念ながら大女将は、体の体調が悪く表にはなかなか出てこない。いまは若女将が仕切っている。以前からここにお世話になっているので、毎度ここにお邪魔する際に、大女将のことが気になって仕方がなかったのだが、今回は運良く、大女将の元気な姿を見ることができた。どうやら、以前より体調がよくなって、元来の「お客様の前に立ちたい」という気持ちだけはどうしても捨てきれず、朝の少しの時間だけお土産屋に立つことにしているのだそうだ。しばらく姿を見なかったので、てっきり「もう逝ってしまったかぁ・・・」と勝手に思っていたのだが、それは大きな間違いだった。

平の高房
URL : http://www.takafusa.jp/
住所:栃木県日光市湯西川1483
TEL:0288-98-0336
FAX:0288-98-0860
MAIL:info@takafusa.jp
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