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2011/10/09

シェラトン・フランクフルト・ホテル

シンガポール航空の不手際によって、フランクフルトに足止めを食らうことになったのは、こちらでも記載したとおり。ここでは、宿泊したホテルについてのみ言及して記載したいと思う。
フランクフルトで強制的に宿泊させられたのは、空港の隣りにあるシェラトン・フランクフルトエアポートホテル&コンファレンスセンターである。空港に直結しているので、トランジットホテルとしては、とても便利なホテルだといえよう。空港から直結しているロビーフロアは実はホテルの3階のところ。しかし、すべてのホテル生活はこのロビーを置いて他にないので、絶対に一度は通るところだろう。チェックイン後に通された部屋は、結構広めの部屋だった。ベッドも広いし、バスルームもそこそこ広いところ。そして、窓からは対面の空港のターミナルが見える場所だった。部屋は、さすがシェラトンだけあって、必要不可欠なものは全部揃っている。テレビ、ポットのセット、シャンプーなどのアメニティ。そして、部屋では追加料金の15ユーロを払えば1日ネットに接続することができる。しかし、そこまで金払ってネットにつなげたいということはないので、今回は行わなかった。ネットにつなげたいのであれば、対面の空港ターミナルに行けば無料のwi-fiに接続できるし、ロビーフロアーにある端末を使えば無料に接続できるからである。それにしても、このホテルもそうだが、ヨーロッパのホテルはなぜスリッパと歯ブラシという基本アイテムがないんだろうか?謎である。フロントに行って「くれ」と言えばもらえるんだが、もしかして、ヨーロッパ人は歯磨きをしないのだろうか?!それとも手で磨いている?シンガポール航空利用者でこのホテルに宿泊したひとたちは、昼ごはんと夕御飯の時間帯は強制的に会議室みたいなところで御飯を食べさせられた。食べたくない人は食べる必要はない。だいたい、この会議室にいくときに「あなたはシンガポール航空のお客さんですね?」というチェックは全く無かった。だから、やりようによっては、ツイッターやfacebookみたいなもので「いまだったらシェラトン・フランクフルトホテルで無料で御飯ががべられるよー」というような噂を流してしまっても、ホテルに来ちゃえばまぎれることができることは可能だったかもしれないが、そんなバカなことをするような人はいなかったみたいだ。ちなみに昼ごはんも夕御飯も、どちらもビュッフェスタイルでの御飯。お世辞にも美味いとはいえるような代物ではなかったのだが、いちおうお腹が膨れる程度のメニュは存在した。だけど、バラエティーさはほとんどない。昼ごはんはこういう程度のもの。
夕御飯はこういう程度のもの。ラウンジフロアやワンランク上の部屋というのはどういうものだったかというのは知らないので、ここでは言及できない。

Sheraton Frankfurt Airport Hotel & Conference Center
URL : http://www.starwoodhotels.com/sheraton/property/overview/index.html?language=ja_JP&propertyID=363
Address : Hugo-Eckener-Ring 15, Rhein Main Airport, Frankfurt
Phone : (49)(69) 69770

SQ25便の突然のキャンセル(フランクフルト)

ブダペストからの帰国便で途中経由地のフランクフルトでしなければならないのは、フランクフルトから先の搭乗券の発券だった。ブダペストから通しで発券できるのかと思ったら、荷物は成田までチェックインができたのに、搭乗券はフランクフルトで発行してねーと言われてしまったからである。ネットで事前チェックインをしていたので、座席は確保していたので全然心配しないでいた。世界で一番安定運行をしているルフトハンザ航空でフランクフルトに到着したのも、時間ぴったりだったので、安心しきっていたのだが、フランクフルトでシンガポール航空分の搭乗券を貰いに、フランクフルトのシンガポール航空があるチェックインカウンターに行ってみたところ、妙に列がながく出来ていた。チェックインカウンターの人たちの事務処理がチンタラポンタラしているからだろうとおもっていたのだが、問題はそんなことではなかったことを知る。

預ける荷物はこの時点でなかったので、さっさとチェックインカウンターで搭乗券の発券をしてもらおうとカウンターに行ったところ、カウンターの職員が「あなたたちの乗る飛行機、今日飛ばなくなっちゃったのよー。残念ねー」と半分笑いながら言ってきた。冗談でしょ?と最初は思った。だって、そういうコメントを言いながらも、なにか事務処理をチャカチャカしていたから。ところが、それは今後もための処理をしていることであることが後でわかる。おばさんが処理をしている間に渡された紙を見ると、こう書かれていた。要約すると下記の通り。

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・SQ25便は、システムトラブルのために本日予定されていた時間に出発できない。
・SQ25便は、ニューヨークから出発する便であるのでニューヨーク発が遅れる場合もある。
・SQ25便に搭乗予定の人は、預けた荷物を一度フランクフルトで再度自分の手元に戻す
・SQ25便に搭乗予定の人は、すべて空港隣接のホテルにチェックインする。
・SQ25便に搭乗予定の人のホテル滞在中の宿泊費・食費はすべてシンガポール航空が負担する。
・SQ25便は明日早朝6:30に出発する予定なので、搭乗予定の人は、ホテルを深夜3時までにチェックアウトすること。なお、搭乗チェックインは深夜3:30からスタートとのこと。
・SQ25便から乗り継ぎをする人は、ホテル内にいるシンガポール航空係員に詳細を聞いて欲しい
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航空会社の不手際のためのどうやら18時間の遅延になったということであることがわかった。ブダペストで預けたトランクを一度自分の手元に戻せとはいうのだが、だいたいフランクフルト空港のどこにいけば荷物は受け取れるのかどうかわからない。それよりもまず、カウンターのおばさんがなにか事務処理をしていたのは、まずはSQ25便の搭乗券を発券することだったようだ。その発券された搭乗券を空港に隣接しているシェラトンホテルのチェックインカウンターに提示すればホテルに宿泊できるということらしい。搭乗券は遅延客である証明ということのようだ。

自分のトランクを取りにトランク受け取り口あたりをウロウロしていたのだが、どこに自分の荷物があるのかわからない。ロストバゲージのカウンターに行ってみると、「あなたたちのトランクはB16番レーンにあるわよ」と探してくれた。ところがその場所に行ってみるとトランクが無い。え?とおもっていると、どうやら荷物を長く受け取らないひとがいると、勝手にトランクを集めてどこかにもって行こうとする集積場に持っていかれる途中だったところを発見。慌ててトランクを奪って、ホテルのほうに向かう。

フランクフルト空港と道を挟んで向かい側にシェラトンホテルが建っているのだが、そちらには空港から渡り廊下を通っていけばホテルにそのまま直結しているので、雨が降っていても徒歩でそのまま歩いていける便利なところだ。たぶん、トランジットホテルとしての役割をしているのだろう。ホテルのチェックインカウンターに行くと、自分たちと同じようにトランクを持ってチェックイン待ちをしている人たちがたくさんいたが、全然秩序が無い。もう好き勝手に我先にという感じでチェックインをしようとしていた。乗客のほとんどが華人であるために、混乱時にはめちゃくちゃになるという典型的な状況になるというのを体験した形であるのだが、どうしてアノ人たちは「並ぶ」という基本的な動作をできないのだろうか?隙があったら自分の主張を先に述べて、謝ることも、譲ることもしないのは本当にイライラする。チェックインは搭乗券を見せることで、あっさり終了。1人1部屋というわけじゃなく、同乗者がいる場合には極力一緒の部屋になるように手配してくれたようだ。

部屋は、そこそこ広めの部屋なのだが、どうやらホテルの中では一番場所が遠い場所である。ここで疑問なのは、搭乗クラスによって、ホテルの部屋のランクが異なるのか?という点であるが、それはどうやらホテルの中での部屋のクラスも違っているようだった。ビジネスクラス以上の人たちはもうちょっと広めの部屋のところに通されているように手配されている。しかし、昼ごはんと夕御飯は、全員セミナーホールみたいな大きな会議室に通されて、そこでビュッフェスタイルの御飯の提供を受けることになった。

さて、通された部屋の感じではあるが、そこそこ広い部屋で使いやすかった。特にベッドが広かったのは良かったかもしれない。しかし、一通りの設備はあるとしても、スリッパの手配はここには無い。あとはナイトガウンももちろんない。そして、なにより歯ブラシがない。なんでヨーロッパのホテルは基本中の基本の歯ブラシがどこに行っても無いんだろうか?シンガポール航空の夜間飛行便では、各人にアメニティセットとして歯ブラシと靴下を配ってくれるので、行きに貰った歯ブラシをここでは代用した。バックパッカーで着ていた人たちにとっては、最高の部屋だーとおもったに違いないのだが、自分たちのように普通の部屋に泊っていた人たちにとっては、ふぅーんというくらい、たいしたことの無い部屋だなという感じにしか思えなかった。

そういえば、一度チェックインしたトランクをまた戻したのはいいのだが、1日分の着替えの余分がないことは困った。もともと、途中のシンガポールでは空港にあるシャワールームで着替えとシャワーを浴びることにしていたので、余分に1組の下着のセットは持っていたのだが、今回さらにもう1組が必要になってきたので、慌てて使用済の下着1組を洗濯し、それを明日出発する分に使おうと決心する。ブダペストは比較的乾燥をしていたところだったので、速攻で洗ったものも乾いたものだったが、フランクフルトは意外と乾燥していない。たぶん、部屋全体が湿度を少し上げているような状態だったので、渇きがめちゃくちゃ悪い。ドライヤーで急速乾燥をしたのは言うまでも無い。

さて、昼ごはんと夕御飯はホテル側で提供される場所で決まった時間に食べることになる。昼は12時半から2時までの間、夜は6時半から9時までの間に取ってくれというチェックインのときのアナウンスがあったので、それに従う。場所はセミナールームみたいになっている場所の大会議室。シェラトンで緊急的に用意された割りには、そこそこの御飯が提供された。ビュッフェスタイルだったので、各自とりたいだけ取って、勝手に食べて飲んでくださいというというスタイルだったので、たくさん食べたい人は食べればいいし、あまり食べたくない人は少食でということができる。ただし、アルコール類は一切なし。アルコールが欲しい人は、各自自腹で購入すればいいとのこと。水、ジュース、コーヒー、コーラは用意されていたのであるが、自分たちが部屋でも飲めるようにということもあり、余っていそうなミネラルウォータと果物類は部屋に持って帰ったのは言うまでも無い。ただ、昼ごはんのときよりも夕御飯のときに出てきたメニュのほうが、ショボかった気がする。ただし、夕御飯のほうはデザート取り放題があったので、それだけ値段が高いのかもしれない。が、所詮、全部シンガポール航空が支払ってくれるものなので文句は言わない。

さて、ホテルだからネットが利用できるだろうとおもっていたら、このホテル、有料でネットが利用できるとのこと。1日だと15ユーロだというのだが、わざわざ金払ってネットにつなげるなんていうのは馬鹿馬鹿しい。ロビーに無料でネットにつなげられる端末は存在していたのだが、SQ25便に乗る予定だったひとたちがまとめて泊っているこのホテルで、その端末を利用するということは、競争が激しいために利用待ちするのが大変である。そこで、待つのが大嫌いな華人たちの多くは、たぶん自腹でネット接続料を支払ってホテル内のwi-fiまたは室内のネット環境を利用していたようであるが、そうではないひとたちも結構いる。自分たちもそうなのだが、隣りの空港ターミナル内では、無料でwi-fiが利用することができるので、空港ターミナルへわざわざノートPCを持っていって、そこで最新情報をゲットしようとする人が結構いた。こういうときに、空港が無料でネットにつなげられる環境であるということは有り難い。

ネットに接続してみて、シンガポール航空の運航状況をみようとシンガポール航空のサイトにアクセスしてみた。そこで吃驚したのは、遅延情報が全くタイムリーに載っていないこと。もうそれだけで吃驚した。だいたい出発時間から既に3時間以上経っているのに、それでも遅延情報または運休情報が載っていないのである。呆れた。もう1つネットにつなげて情報を仕入れたかったのは、18時間も遅れて到着する飛行機でシンガポールに付いたのはいいのだが、その先、日本に到着する便は一体何時に出発するものがあるんだろうか?ということだ。あくる日の早朝6時半に出発する飛行機に乗って、シンガポール現地時間の夜中の12時に到着するらしい。どうやらシンガポール人が翌朝の月曜日にちゃんと会社に行けるために間に合う時間に到着することしか考えて居ないことがこれでわかった。シンガポールから先に乗り継ぐ人たちのことは全く考えて居ないのである。そして、ネットでシンガポールから先、成田か羽田に接続する便はあるかと調べてみると、最早でも翌朝9時半出発のSQ12便しかないことがわかった。ということは、シンガポールの空港で9時間半も待っていなければならないのか?よくニュースで見たことがある、空港での難民状態のようなことを9時間半もしなければならないのか?ということを想像してしまった。もう少し早い到着だった場合には、23時台に出発する便があるので、それで羽田や成田に到着することができそうだが、そういう調整はできないらしい。なんちゅうことだろう・・。

そういえば、ホテルのチェックインをして、自分たちの部屋に行く前に、空港カウンターで教えてくれた「詳細はホテルにいるシンガポール航空職員に聞いてくれ」というのを思い出し、ホテルのチェックインカウンターの横に即席で作っていたテーブルにいる職員に、シンガポールから先の乗り継ぎ便のことを聞いてみた。その職員、ワイングラスにワインを飲みながら、「すべての乗客のすべての手続きは今やっている最中なので、夕方まで待っててくれ」としか言わず、詳細についてはまったくわからないの一辺倒。もっと困り具合を同情してくれとは言わないが、自分たちも一生懸命手続きをしているんだというくらいのアピールをしてもいいところなんだけど、その職員、ワインを飲みながらというふざけた態度というのにも呆れたが「フランクフルト滞在を楽しんでくれ」とのこと。あのさぁ、深夜の3時までにチェックアウトをしろということは、ほとんど寝る時間がないわけだし、フランクフルトの空港から町まで一体どのくらい離れているのか解っているの?と言いたくなった。

それともう1人のシンガポール航空の職員が、完璧なゲイだったんだが、見た目は短髪野郎系。だけど、態度と喋り方はオネエ丸出しの職員がいたのである。もうそれだけで笑ってしまいそうになるんだが、くねくねした態度をしながら、いろいろな質問にくる搭乗予定者に対して対応をしているのだが、この職員もまたはっきりした回答を全く行わない。昼ごはんを食べたあと、ちょっとした作業をしていたら、夕方になってので、もう一度この地上係員のところにきたときにこのゲイ職員に出くわしたのだが、接続便のことを聞いてみると「僕に聞いてもわかんないよー」と涙目なって答える。おまえ、社員だろう?本社か関係部署に連絡しているのか?と文句を言いたくなったのだが、あとからきた華人乗客が同じような態度を取られたようなので、このオカマ職員の胸倉を掴んで「なんとかせー」と文句を言っていた。さすがクレームに対する文句をいうのは中国人には適わないとおもった。

最終的には夕御飯が済んで、もう寝ようかなーというくらいの時間である夜の9時ごろにならないと、シンガポールから先の接続便の情報が入らなかった。このときに対応してくれた地上職員のひとはとても有能の人で、リスト化された一覧表を片手に、接続便に関する情報を教えてくれた。ただし、告知された接続便は昼間に検索して調べたSQ12便であったため、結果的にシンガポールで9時間半も待たなければならない。その間どうしたらいいのかということに付いては、情報がフランクフルトまで届いていなかったようなので、このときには「長時間待つことになるけど、すみませんねー」という丁重な態度だった。

このあと、もう一度空港ターミナルに行って、SQ25便のシンガポールまでとその先の接続便に関して席がどうなるのかどうか調べてみることにした。接続先の飛行機は便名は同じであったとしても、1日遅れの便であるため、本来当日乗る客に混ざって乗る事になるわけだから、ブダペスト出発時に事前チェックインした席がそのまま有効になるのかどうか不明である。その確認のために調べてみたところ、検索不可能という結果と、チェックインカウンターで詳細は聞いてくれという返答が返って来る。これは困った。もしかして、シンガポールから成田までの飛行機が、真ん中列のところになるかもしれないととっさに思ったからである。あんな拷問席は絶対イヤだ。といっても、この時点ではどうしようもないので、困ったなーと思いながら出発時間を待つしかない。

深夜のチェックアウトは、おそらくSQ25便に乗ろうとする人たちが一気に押し寄せるだろうと思ったので、ちょっと早めの2:45頃にはチェックアウトできるように準備をする。前日の夜は御飯をたべたあと、さっさと寝ることにしたので、まあまあ寝たとおもう。ただし、寝過ごさないように緊張していたこともあるので、気分的にはあんまり寝ていない。
ホテルのカウンターに向かおうとしたところ、早くもチェックアウトをしようとしているひとたちがロビーに集まっていた。集まっていたといっても、ほとんどのひとは、椅子に座ったいただけで、カウンターの前で待っている人はほとんど居ない。なぜなら、カウンターに係員が全く居ないからである。デスクのところに呼び出しベルがあるのだが、いろいろな人がそのベルを押したとしても全然中から係員が出てこないのである。たぶん、大半の人は呼んでも出てこないので、諦めて係員が出てくるまで待っていたということなのだろう。

自分たちがチェックアウトしようとカウンターに行ったときに、たまたまカウンターに深夜勤務のおばさんが出てきて、ようやくチェックアウトの手続きをしようとしたら、隣にいた、中華系シンガポール人のお姉ちゃんがドサクサ紛れに一緒にチェックアウトしようと乗り込んできた。しかし、カウンターのおばさんはこちらだけしか見ておらず、横の女の人を指差して「一緒か?」と聞いてきたが「んなわけない。違う違う」と大きくアピール。当然、この華人はすごいムッとした顔をしたが、お前はこちらの仲間じゃないのでなんで一緒にチェックアウトの手続きをしなくちゃいけないんじゃい、ボケー。特になにも冷蔵庫の中のものを使っていないので、追加精算なしであっさり終了。無料で泊まって、なにも手続きなしに終わりというのは楽でいい。しかし、この横入りしようとしていた女は、空港のターミナルでもまた先頭を争うことになるのだが、乗るクラスが違った。相手はビジネスクラス。

朝早いチェックインカウンターは本当に静かだ。こんな時間に出発する飛行機がまず無いということもあるのだが、カウンター傍にある、本当なら営業しているだろうという売店さえも開店していなかった。そりゃそうだ。いまは朝の3時だからである。しかし、シンガポール航空のカウンターに行ってみると、シンガポール行きの人とニューヨーク行きの人がチェックインできるように準備されようとしていたが、シンガポール行きの場合、今回に限って作った即席カウンターだったため、カウンター内部のひとはかなり打ち合わせをしていた。

カウンターの奥ではようやく手続き用のシステムを立ち上げ完了。チェックイン手続きを普通に行ったのだが、どうやらシンガポールまでの路線は、もともとの事前チェックインをして座席を確保した席と同じだった。そりゃぁそうだろう。だいたい乗る予定だった人たちが全員ホテルにチェックインさせられていたんだから、ここでオールクリアされるわけがないのだ。ところが問題はシンガポールから先のフライトの分。こちらは発券はしたのだが、なんと、こちらは2人組だったのに、まるっきりバラバラの席が発券された。事前チェックインしたときに確保した座席は無理だとしても、こうもめちゃくちゃな席を割り振られるとは予想外だったので、チェックインカウンターの職員に「並びではダメなんですか?」と聞いてみる。なんだかチャカチャカ処理をしてくれたのだが、結局ダメだったらしく、ここでシンガポールに到着したら絶対に座席変更手続きをしてやろうと決心した。
3時半頃にチェックイン手続きをし終わったのだが、その後出発までの時間の3時間があまりにも暇すぎた。だいたい空港のなかはほとんどの店が開店していない。だから、さっさと搭乗口付近まで行って、そこで座って待っていようと思ったのだが、その途中にもなにか店があるかと思っていたのだが、これもまた何もやっていない。まぁ、こんな早朝の時間帯に客が来ることは普通は無いので、店も開店する必要が無いのだろうと思う。ところが1箇所だけ開いているところがあった。それは搭乗口のある階の1つ上にあるフロアなのだが、そこには24時間開店しているビュッフェとコンビニが一緒になっている場所があった。そこで搭乗するまでにあまりにも喉が渇いて仕方なかったので、ミネラルウォーターを買う。食べ物はお菓子類をたくさん持っていたので、それを食べることで紛らわしたのだが、どちらかというと眠気のほうがすごく強かったので、うとうとしながら出発するまでの時間を待つ。

それにしても、搭乗口に行くまでに途中、別のチェックインカウンターの傍を通っていたのだが、スペインのマヨルカ島に行く便が自分たちと同じように出発遅延になってしまい、さらにまだ何時に出発するのかわからない状態でいる航空会社に乗ろうとしている人が、ターミナル内に難民として寝ていたのを見た事だ。その数だいたい100人くらい。空港からだとはおもうのだが、毛布だけ貰っていて、おのおのは空港のベンチで仮眠を取っている。こういう姿を見てしまうと、自分たちのほうがまだ待遇が良かったのかなという気はする。いちおうベッドでも寝られたし、お風呂にも入れたし、御飯も出てきたし。あまり格安航空会社を使うより、こういうときには金を持っている航空会社を使ったほうがいいんだなというのは教訓になった。

出発時間が6時半だというのに、5時半頃から中国人客がそわそわし始める。出発は6時半だというのは搭乗口のゲート案内にも書かれているし、チェックインカウンターでも同じようなことを言われているのに、なぜか彼らはそのことを信用せず、毎回毎回職員に聞こうとする。馬鹿なのか、それとも他人を信用していないのかなんなのか全くわからないのだが、搭乗口にいる係員に、次から次へと同じような質問をして係員を困らせる。黙って座っているのはヨーロッパ人と日本人くらいだろうと思う。書き忘れていたのだが、日本人客ももちろん数組いたのをお知らせしておく。さらに、予定搭乗時間の6時になってもなかなか何のアナウンスもないので、それまで数人の中国人客が問い合わせに来ていたのだが、6時を過ぎると、今度はたくさんの中国人が搭乗口カウンターの係員に詰め寄って「いつになったら乗れるのよー!」と騒ぎ始める。だいたい外をみればわかるだろー。ニューヨークから飛んでくる飛行機がまだ到着していないじゃないかー。そういう周囲の状況さえも見ずに、自分の欲求だけをなんとかして解消して欲しいということだけしか考えて居ない中国人客は本当にいらいらする。それにうるさい。騒ぐな、ボケー。黙って座ってろっていうの!この状況は搭乗口前でも無料のネットにつなげられる環境があったので、随時、ツイッターで報告をした通りである。
飛行機は結局1時間半遅れの8時ごろに出発をした。なぜならニューヨークからの便が6時半頃に到着したからである。簡易清掃があったとしても、1時間はかかることだろうからだ。1時間遅れの出発ということは、結局シンガポールに到着するのは1時間くらい遅れるんだろうと思うと、なんだかげんなりした。このときにはシンガポールに到着後、どうせシンガポールの空港でボケーっと9時半まで待たないといけないんだろうから、いくら遅れても別に構わないやと結構思っていたのは言うまでも無い。

シンガポールまでのフライトも朝食と夕食の2回が出てきたのだが、このときの記憶は全く無い。あまりにも眠すぎてずっと道中寝ていたのと、となりのドイツ人が巨人みたいにデカくて、こちらの席の1/3くらいはみ出ていたことによって、すごい窮屈だったために、早くここから脱出したいという気持ちしかなかったからだ。

シンガポール到着後、どうやって9時間の暇を持て余そうかと思っていたところ、降りたゲートのところに案内板が出ていた。つまりシンガポールからさらにトランジットでどこかにいく乗客用の案内である。それにしたがって指定されたテーブルに行ってみると、シンガポール航空の係員の説明があった。それによると次の通りである。

========
・引き続き成田に向かう乗客は、シンガポール航空が提供する指定したホテルに宿泊して貰う。
・ホテルと空港との間の往復のタクシー料金は、シンガポール航空が負担する。
・これから渡すクーポン券をホテル側に提示すれば、宿泊およびタクシー料金は立替可能である。
=======

とのことだった。これで航空会社によるホテル提供というのは1旅程で2回も受けることになる。空港で難民のように寝ていなければならなかったことを考えると、全く良い待遇だ。早速クーポン券を貰ってタクシー乗り場のほうに行くことにする。しかし、その前にやっておくことがある。それは成田までの搭乗券は持っているのだが、その座席を変更して貰うことである。ターミナル内にシンガポール航空専用のカウンターがあるのは知っているので、そちらのほうに行って座席変更の手続きをしてもらった。遅い時間だったのにまだ職員は残っているらしい。ほぼ24時間運行の空港なのでだれかが絶対いるんだろう。ただ、このときに処理してくれた係員は1つミスを犯した。座席は確かに並びで、それも大型スクリーン前のところを確保してくれたのはいいのだが、登録マイルの番号が間違っていたのである。そのときに気づけばよかったのだが、すっかり信用しきっていたので正さなかった自分も悪い。後から、マイルの事後申請をしたのだが、シンガポール航空から拒否された。お前らがミスしたのになんじゃこの態度は!まぁ、これだけ遅延を起こした野にもかかわらず、飯と寝るところを提供したから文句は言うな!という態度が丸わかりだったのが腹が立つ。文句を言えば、もしかしたら追加マイルボーナスでももらえたかもしれないが、シンガポール航空は結構ケチな航空会社なのでまず無理だ。それと、空港でフライトが遅延したことを証明する遅延証明書を出して貰おうと思ったのだが、なぜかシンガポール航空は出してくれない。あとで、別の航空会社の知り合いに聞いてみたのだが「普通は出すよ」とのこと。どこまでシンガポール航空はケチなんだろうか。

そうそう、空港からトランジットのために泊るホテルへ向かうときには、一度シンガポールに入国をしなければいけない。普通に入国のためには入国審査を受ける必要があり、入国カードの記入もしなければいけない。いつもシンガポールではほとんどトランジットのためにしか通らないし、そのときには「渡航理由:トランジット」と書いているだけで素通りできるのだが、今回生まれて初めて「トランジットのための搭乗券を見せろ」と言われた。どこまで信用されていないんだろうか!?すごい眠かったことと、上述の職員の態度にイライラしていたのが追加されて、かなり腹が立ってしまった。

タクシー乗り場は、深夜の12時半ごろだったというので、もうMRTは運行していない。そこでタクシーで帰宅しようとする人、ホテルに向かう人のために、タクシー乗り場はすごい人がたくさん並んでいた。15分くらい並んでようやく自分たちの順番になる。バジェットタクシーにたいていの人は乗るのだが、こちらはホテルと空港の間は航空会社が建て替えてくれるというのを知っているので、別にバジェットタクシーなんか選ばずに、高いプレミアタクシーに案内されても、「別に構わないよー」と平気な顔をしてそちらに乗る。ただし、本当に無料で乗れるのかどうかは不安であったのだが、タクシードライバーに行き先である Paramount Hotel というとあっさりOKで行ってくれた。

ホテル到着後に、ホテルの車止めのところには、ホテルの人がタクシードライバーに、こちらが何か言う前に「料金はホテルが精算するから下りて来い」と説明している。ドライバーも初めてこういう経験をしたようで、なんのことだろう?という顔をしている。そして、自分たちに対しては、「カウンターに行ってチェックインしてください」と案内をしてくれた。ホテル側も、たまにシンガポール航空と提携して、こういう緊急的な対応をするようになっているんだろうなというのがこれで解った。

ホテルのクーポン券をカウンターに見せるのと同時に、パスポートを提示。部屋番号の案内と朝食のミールクーポンをくれた。朝ごはんまでどうやら無料らしい。既に成田までの航空券は持っているので、搭乗口に朝そのまま行けばいいのだが、空港からホテルまでの距離がだいたいタクシーで15分ほどだということを考えると、ちょっと余裕を見て遅くても8時半ごろにはチェックアウトをしなければならないということは想定できた。荷造りをしなくてもいいというところが便利だ。

しかし、既に部屋に入ったのが1時過ぎ。もう眠くて仕方ないのだが、無料で泊れるという興奮とお風呂に入ってのんびりしたいという欲求には勝てずに、結局のところ寝たのは2時半ごろ。朝御飯を食べる必要があるために7時には起床しなければならなかったので、あまり寝る時間は多くなかったのだが、それでも空港内の難民になるよりは全然いいので有り難かった。

ホテルでの様子は別に記載するが、ホテルから空港に行くまでのことはちょっと記載したい。空港からホテルに向かうには、ひっきりなしにタクシーが来るので、単純に順番待ちをしていればよかったのだが、ホテルから空港に向かうときには、そう簡単にタクシーが来ないようだった。もっと頻繁にタクシーが来るものかと思っていたのに、これではもしかしたら搭乗時間に間に合わないかもしれないという焦りが出てくる。同じように空港まで行きたいのにタクシー待ちになっているひとが結構実はロビーにいたことに気づく。ホテルのベルボーイがどういうことをするのかと様子を見ていたら、本来なら、1乗客1タクシーで送りだすところを、複数人を同じタクシーに乗せて送り出すという手法を行った。これで何が問題になるかというと、ホテル宿泊客はチェックアウトの時に、ホテルの人から帰りのタクシー運賃として航空会社から支給された分を渡されるのであるが、それをホテルボーイが代わりに運転手に手渡すために、一度客からお金を取る。1グループで1タクシー分のお金を客は持っているわけだから、それを複数のグループを1台のタクシーに乗せるということは、2グループだった場合、1グループ分の料金が浮くのである。それはどうなるかというと、ボーイのチップに消えるのである。よく考えた仕組みだ。別にこちらとしては、一銭も出しているわけじゃないので、痛くも痒くもない。痛いのは無駄に資金を提供したシンガポール航空だけであろう。

帰国に丸々3日かかった今回の旅行は大変疲れた。もちろん、会社にはフランクフルトで足止めを食らった瞬間に、上司にメールで連絡をした。時差の関係上、既にフランクフルトでは日本時間の夜中だったからである。

フェリヘジ空港(ブダペスト)

ハンガリーの玄関口であるフェリヘジ空港はブダペスト市内からはちょっと距離がある。空港に行くには路線バスもあるのだが、朝早い時間に空港に到着しなければならなかったので、もちろんエアーポートバス。もともとブダペスト到着時に帰りのエアポートバスと呼ばれるタクシーのチケット分を払っていたので、なんの問題もなし。このバスについてのことは、こちらをごらん戴きたい。

空港に到着したときには、あんまり人がカウンターに並んでいなかったので、即効でチェックインすることが出来た。フランクフルトまでのルフトハンザ便は事前にネットでチェックインが出来るのだが、もっといい席があるかなーと思ったので、さっさと空港についてチェックインをしてみた。席は全く変わる事は無かったのだが、もうちょっと前のほうに座りたかったという気持ちはある。

あまりにも早く空港に到着し、チェックイン処理も終わったので、あとは乗り込むだけ。しかし、朝ごはんは食べないで空港に到着したので、空港でなにか食べれればとは思っていた。空港内にそれなりにレストランくらいはあるだろうとおもって、空港ターミナルも含めて探してみたのだが、チェックインターミナルには全くといいほど開店しているレストランは無かった。そこで暇なので、もうさっさと搭乗口のほうに向かうために、荷物のチェックを受けてコンコースにいく。空港自体はかなり綺麗で、太陽光をたくさん取り入れているところなので明るい感じがした。しかし、巨大なハブ空港になっているわけじゃないので、そんなに空港としては大きくない。総合免税店は1箇所しか存在しない。酒・化粧品等々を買うならここでしか買えない。あとはちょっとしたブランド物の店があるが、シンガポールのように巨大なショッピングモールみたいなのはここには無い。だから、あまり期待してはいけない。肝心のレストランに付いても、はっきりいってどこにもない。簡単なカフェがあるくらいである。簡単なカフェといっても、これがなんとグンデルのカフェ版であるから、超びっくり。一流店がここの空港の中に入っているというから面白いものだが、味は完璧。朝からデザート類も食べるのも良し、がっつり食べるのもよしである。ハンガリーフォリントをここで全部使い切ってしまおうと思っていたので、財布の中を見たら、なんとコーヒー2杯とケー1個分くらいの値段しか残っていなかった。意外に両替したお金はぴったり使っていたようである。最後の最後にフォアグラやトカイワインを替える店もあるのだが、やっぱり空港の店なので、めちゃくちゃ高い。中央市場の値段の1.5倍くらい高いとおもう。

この後に、とんでもないことが起こるということを知らずに、経由地のフランクフルトに向かう飛行機に乗るためにゲートから出発することにした。

ウェスティン・シティ・センタ(ブダペスト)

ブダペスト西駅(Nyugati Pu)に併設しているのはブダペストの中でも最大規模のショッピングモールであるウェストエンド・シティ・センター(Westend City Centre)がある。ここは一度時間があったら行って欲しいところだ。

中央市場はブダペストで売られているお土産を買うには最適だとは思うのだが、やっぱりちょっと半分お土産を売るという意味もあるようなので、普段食べるような食材以外のものについては、スーパー価格よりも高いような気がする。その点、ウェストエンド・シティ・センターはあらゆる商品が売られているので、ここだけ来れば、食材からブランド物や雑貨などは全部揃う。アジアのショッピングセンタに比べれば、それは規模が小さいとは思うのだが、それでもヨーロッパに根ざしたショッピングモールとしてはなかなか規模がでかいものだ。

地上3階、地下1階のフロアには400以上の店が連なっている。だいたいホーカーズのようなものは、匂いが篭るために地下に存在する。それ以外には、真ん中吹き抜けの両側に店がわんさかならんでいるし、奥行きがめちゃくちゃ広いので、どこまで続くんだろうとちょっと吃驚するだろう。お土産用のフォアグラはこの中に存在する巨大スーパーで購入。それから、旅行最終日になって購入したマジャール語=英語の辞書についても、ここにある大きな書店で買った。マジャール語の辞書は日本で買うと、めちゃくちゃ高いのだが、値段は7900HUF。ここで買った辞書はめちゃくちゃ分厚く、語彙数20,000.それに、例文が豊富に載っていたものだったので、大満足。Mozsárné Magay Eszter – P. Márkus Katalin
Angol–magyar, Magyar–angol tanulószótár
http://www.grimm.hu/kiadv%C3%A1ny/angol%E2%80%93magyar-magyar%E2%80%93angol-tanul%C3%B3sz%C3%B3t%C3%A1r

Westend City Centre
URL : http://www.westend.hu
Open : 10:00 - 21:00 (Sun 10:00 - 18:00)
Address : Vaci ut 1-3

世界で一番綺麗なマックの店(ブダペスト)

ブダペストには世界一貴賓があって上品な感じがするマクドナルドがある。西駅の中にあるマクドナルドなのだが、これがまた一度必見。実際に売られているのはどこにでもあるようなマクドナルドなのだが、建物としてはここまで綺麗なマクドナルドは見たことが無いし、マクドナルドにこの建物を使われていることが勿体無い。なんでマックにここを使わせたのだろうか!?まぁいいけど。

郵便博物館(ブダペスト)

郵便博物館(Postamuzeum)は、地下鉄M1号線でデアーク広場の次の駅であるバイチ・ジリンスキ通り駅(Bajcsy-Zsilinsky ut)の目の前にある。しかし、建物は普通の通りに面したアパートにしか見えないために、一体どこに博物館があるのか?とおもうのだが、通り沿いの建物の目の前にポストが立っているので、建物自体はわかる。さて、入口はどこか?というと、これがまた難しい。普通はビルの入口は閉じている。さらにいうと、その入口は好き勝手に入れない。ドアを押しても引いても開かない。それもそのとおり、郵便博物館というのは名前はそうなのだが、普通のアパートの一角を博物館にしているのである。つまり、一般住民がこの建物の別のフロアには住んでいるため、通常はアパート住民しか入ることができないのだ。じゃぁ、普通の観光や郵便博物館に行きたい人はどうするかというと、入口の一般住民が住んでいる場合の呼び出しと同じように、呼び出しベルを押してドアの施錠を解除してもらう必要があるのだ。

最初、その方式が全く解らず、郵便博物館に来たのはいいが、ドアが開かないので、「もう閉館したんだろうか?」という勘違いをした。別の日に行ってみると、たまたまこの建物に入ろうとする人がいたので、そのひとと一緒に建物に入ることが出来た。実はそのひと、博物館の従業員だったので、本当にたまたま入ることができたということだ。

建物の三階フロアは全部博物館になっているのだが、これがまた結構広い。もともとは、ここに住居していたハンガリー貴族のものだったのだが、それを寄付によってここが博物館として営業はじめたということのようである。

博物館としてはハンガリーの郵便・通信の歴史を郵便スタートから始まったときから展示があるので、かなり楽しい。
まず最初に郵便局のカウンターから始まる。カウンターは日本の郵便局のカウンターととてもよく似ているので、わかりやすい。展示だからかもしれないが、カウンターの後ろには絵画や電話ボックスのようなものまであったりする。これもすごい面白い。特に電話の交換機能まで展示されているのはすごい。機械式ではなく、むかしのとおり、交換台のひとが通話の両端を結ぶという役割をするものがあった。郵便局の配達員の様子も服装や肖像画を通して当時のことがわかる。別の部屋に行くとここの持ち主だった人のリビングルームにやってくるのだが、そこには持ち主の肖像画が飾ってある。それと同時に郵便に関する展示物もあるので、郵便オタクのおっさんの家に来ているような感覚になってしまう。この違和感がいとをかし。近代になってくると郵便のほかに通信が郵便の中に入ってくるのだが、そうなると電報や電信というのが普及してくる。ちょっとおもしろいなーとおもったのは、タイプライターが発明される前のタイプライターもどきの機械として、ピアノの鍵盤のようなものを使って、タイピングをしていたものがあった。一瞬ピアノじゃん!とおもってしまったのは不覚だ。ハンガリーの郵便はきっとオーストリアの郵便事情から始まったのだと思う。ウィーンを中心としたハプスブルグ帝国は郵便によって地域内の事情を隅々まで知りえた手段として利用したからである。ハンガリーもオーストリアに飲み込まれたことにより、オーストリアと同じ制度を使っていたことは想像されるのだが、マジャール語の説明しかないので、ちっともよくわからない。

吃驚したことがある。帰り際に記念切手がカウンターに飾ってあったので、「これ、切手かなー?」と友達と話をしていたら、カウンターの女性が「切手ですよー」と綺麗な日本語で言ってきたので、一瞬、自分がマジャール語が理解できたのかと勘違いしてしまったのだが、実はカウンターにいた若い女性は日本語が堪能な人。これまで全く日本語はもちろんながら英語の説明さえもほとんど無かったので、詳しいことを知りたいなとおもっても手段がなかったのだが、この女性が暇だったら解説してもらってもよかったかもしれない。郵便博物館 (Postamuzeum)
URL : http://www.postamuzeum.hu
Address : Andrassy ut 3
Phone : (1) 269-6838
Open : 10:00 - 18:00
Holiday : Monday
Admission Fare : 500HUF