
比較的大きなレストランの内部を眺めていると、なんと客は誰もいないのである。夜の19時半になっているのに、この人数の少なさは一体なんなんだ?と怪しげに思ってしまう。しかし、ロンリープラネットには「ロマンチックな雰囲気のある店だが、店内はなかなか洗練されている」というような紹介文章が書いてあったので、それなりに観光客がやってきているものだろうと思ったのだが、全然想像とは違った。
実際に店内に入ると、英語、フランス語を介する店員がツカツカと近寄ってきて、ぶっきらぼうに応対する。決して彼がサービスに不慣れの様子だというのではない。テンプルレストラン自体が格式高いレストランなので、こんな店によくもまぁずけずけと貴様等がやってきたもんだっというのを、無言のまま圧力をかけてきたような応対だといったほうがいい。一瞬怯んだが、こちらは客。別に横柄な態度を取るわけでもなく、通常の紳士的な応対でこの店員とはその後やり取りをすることになる。



・豚肉の照り焼き
・蝦の揚げ春巻き
・大蝦のフライ
・ブランデーバナナ
・コーヒー
豚の照り焼きは、小片に分けられた豚肉を照り焼き風にしたもので、これは日本人の口にとても合う。食べなれているような味なので、パクパクと食べてしまった。





さて、このレストランがなぜ「テンプル」なのかというのは、店を出たときにわかった。最初は店内が寺を改装して作られているからかとも思っていたのだが、それは全然違った。正確に言えば、寺が存在していた場所にレストランを作ったということなのだ。その名残というのは、店を出たところにいくつか祠がそのまま存在しており、今でもその祠に対して献花をしたり、線香を点してお祈りをしにやってくる地元のひとたちがたくさんいるのだ。レストランの中に居ると、たまに窓際に人がやってきて、そのまま居座っていたりするから、最初は何をしているのだろうと不思議に思った。要は、祠が地上に置かれているため、腰より低い位置にあるから、座ってその祠にお祈りをしているという情況を眺めていただけなのである。


ちょっとしたレストランなのに、なんだかいくつかのいろいろな顔を見せられたような気がした。
Temple Restaurant
Address : 05 Chu Van An st, Hue, Vietnam
Phone : 054-830716
Fax : 054-830717
0 件のコメント:
コメントを投稿