東京在住の人間にとって海外に行くときに、羽田空港という近い場所に空港があるにも関わらず、わざわざ成田空港にいく面倒くささは毎回不快に感じることと、時間がもったいないと思う懸念事項だと思う。以前は台湾の航空会社のみ、羽田空港から出発させるという処置はあったのだが、今ではすっかり羽田=国内線専用・成田=国際線専用という利用形態ができあがってしまった。ただ、日韓共催のワールドカップを機に、ソウル便との間として主にビジネス客をターゲットとした、羽田発の定期路線が確立したのは記憶に新しいところだ。ビジネス客をターゲットといっても、結局利用しているのは普通の観光客だったりするし、その後一時期、ババァたちを虜にしてしまった韓流ブームのおかげで、ビジネスや帰省として利用したい本来の客よりも、違う目的で利用する人のほうが羽田発を多く利用する羽目になってしまった。それだけ、東京に住んでいる人間にとって、成田にいくより羽田から海外に飛び立ったほうが便利だと感じている人が圧倒的に多い。
羽田空港に行くと、羽田の利用者数をさらにアップしたいがために、海外に行くときには羽田から関空を経由して行った方が便利ですよーという宣伝をよく見かける。特に中国線への需要が昨今高まっているために、関空から中国各地へ行くという便を使うほうが、乗り換えの面倒くささはあるとはいえ、家から空港までの移動を考えると利便性は良いと思う。
ソウル便で作った実績から、やはり需要が多い上海便についても、現在温家宝首相が来日していることに合わせて、日中の戦略的互恵関係として双方のビジネス交流を活発にさせるために、羽田空港と上海の虹橋空港との間で、1日2~4便の定期航路を実現させようと合意の方向へ進んでいる模様だ。上海の虹橋空港は、羽田空港と同じように国内線専用として使われている空港で、日本からの通常便は、上海の南東郊外にある浦東空港を利用するのが一般的だ。浦東空港から最寄のMRTまでリニアモーターカーを運行していることでも有名ではあるが、やはり上海市内から空港へ行くまで、成田同様1時間くらい掛かるため、かなり面倒だ。ところが虹橋空港は上海市内の西外れにあり、比較的便利な場所にある。上海で仕事をして、日帰りで帰ってきたいというビジネス客は結構多いため、この虹橋空港を利用して羽田に帰ってくるという便が確立した場合は、かなりの利用者数が増えることは間違いない。
現在上海と東京間をむずんでいる航空会社は、日本航空、全日空、中国国際航空、中国東方航空の4社が飛んでいる。各社1便ずつの割り振りをするだろうと考えると、最低でも往復4便が飛ぶことになるのが想像できる。しかし、虹橋空港は国内線専用で税関や入国管理などの施設がないため、中国側は合意を受けてから空港施設整備に着手する見通しだ。
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