2009/02/25

メイドカフェ(Singapore)

日本のオタク文化は、いまや重要な外貨獲得の手段となっている。海外からオタクの聖地であるアキバへやってきており、昔は電気製品を買うためだったのが、いまじゃ、ゲーム・アニメ・その周辺アートについてのグッヅを買うためにアキバへやってくる外人が増えた。

その中でも、メイドカフェは、実際に行ったことがある人は少なくても、いまでは爺婆まで知っている喫茶店であり、その中でどんなことがされているのかは、テレビなどのメディアで報道されているから、知らない人は居ないだろう。
そんなメイドカフェが、なんとシンガポールでも存在した。嘘かと思ったら本当にあった。場所は、MRTのCity Hall駅があるRaffles Placeの対面にあたるCHIMESという、ちょっとしたショッピングモール兼レストランのなかにある。

名前は「コスアフェメイドカフェ(Cosafe maid cafe)」だ。
看板だけしか写真を撮って来なかったが、実際に店員は看板と同じメイドの格好をしてオーダーをとっている。お客はニヤついた男ばっかりであるのは言うまでもない。しかし、この店は、日本のメイドカフェとは異なり、カフェではない。ちゃんとご飯を食べられるところなのである。といっても、複雑なものは食べられるわけじゃないのだが。目の前を通っただけなので、実際に料理が運ばれてきたときに、ちょっとしたゲームをするとか、そういうところまでは確認していない。

どこまでシンガポーリアンにウケているのかは不明。

どなたか行った人がいたら、連絡ください。


Cosafe-maid cafe
住所:30 Victoria Street
   #01-11 CHIJMES, Singapore
電話:65-63392276
営業時間 昼:12:00~14:00
     夜:18:00~26:00

国立シンガポール博物館(Singapore)


何度も行った事があるシンガポールなのに、意外に行っていない場所もちらほらある。その1つが国立シンガポール博物館(National museum of Singapore)である。しばらく建て替え中だったこともあり、いつになったらその建て替えが終わるのかわかったもんじゃないとおもって、ほとんど今までは無視していた。ところが、これがリニューアルオープンになったことを知ったので、どういう内容のものを展示しているのか見たくなったのだ。

シンガポール博物館は、常設展示場だけでもかなり十分に楽しめる広さがある。

最初の部屋には、一般的なシンガポールに住んでいる普通の華僑が、昔どういう屋台を出して商売をしていたかというのを紹介していた。いまではすっかりシンガポールに定着したラクサやチキンライスの屋台の紹介を、実際に使われた道具と一緒に展示されている。続いて、シンガポールに住んでいた色々な民族の人たちの紹介を主に女性の視点から紹介したものである。日本人もシンガポールに昔から住んでいた。が、だいたいその日本人は、本国で人さらいかまたは借金の肩に入れられて売られてきた「からゆきさん」である。からゆきさんについては、別途紹介したいところであるが、その写真をみると悲しくなってくる。単なる「股で稼いだ日本人」と下劣に見るものではない。彼女たちも好き好んでこんな遠くまできたわけじゃないことを汲んで欲しい。それから中国人の男性とマレー人の女性が結婚するのは昔はよくあったことで、それはペラナカン文化という独特の文化を生み出した。ペラナカンを知るためにはマレーシアのマラッカに行かないと深くは知ることはできないが、シンガポールでも片鱗だけは見ることができる。あわせて、結婚したあとの証明書みたいなものも豪華なデザインで展示されていた。服飾のエリアもあったのだが、いまいち撮ってきた写真が悪かったのでここでは掲載しない。中華系のチャイナドレスと、マレー系のドレスのほか、ペラナカンとして生まれてきたドレスなど、変わった服がたくさん展示されていた。いまシンガポールで着ていたら、見た目が暑苦しくて可愛そうになるが、日本で着ていたらかなり派手に見えることだろう。

さて、だんだんとシンガポール形成にむけたフロアにやってきた。

それまでオランダの独占上だった東南アジアのエリアにイギリスが乗り込んできたのは、中国向けの貿易をおこないたいという思惑と、オランダ領地から奪い取ってイギリスに利益をもたらしたいという東インド会社の影響が強い。ラッフルズはそのためにシンガポールを拠点にしてオランダ軍からほとんど奪略した形で、貿易には重要な拠点である、ペナン島・マラッカ・シンガポールの漁港を奪ったほか、現在のマレーシアとインドネシアが分割してしまう結果となった取り決めをオランダと行い、現在のマレーシアエリアをイギリスに、インドネシアエリアをオランダの領土とすることにしたことは、当時のマラヤ王国にとっては、後世こんなふうになるとは思っても見なかったことだろう。
そのあと打倒清朝を目指した孫文が出てくる。広東人だったこの医者は、もちろんシンガポールにも立ち寄り革命資金を調達している。
主にインド人が警官として働いていたシンガポールでは、その警官の服装がとてもカッコ良い。今でも十分通用するだろう。なぜインド人を警官としてシンガポールを治めたか、イギリス人の腹黒さを知っているともっとこの展示物は楽しく見えるだろう。第2次世界大戦の時期になると、日本がシンガポールまでやってきて、イギリスはほとんど何も抵抗することなく無条件降伏してしまう。イギリス自体が当時、ナチスドイツ軍の攻撃に必死になっていたところであり、こんな遠いところの土地まで手が廻らなかったのが原状である。だから一番戦ったのはマレー人であり、中国人は形成が不利になると、シンガポールを捨てて、故郷の中国大陸のほうへ大量に帰っていったというから、どこにいっても中国人は汚い民族だ。連合軍が結集して枢機軍を戦おうというポスターがあるのだが、どこがどこの国だかメモってくるのを忘れた。いまではなくなってしまった国もこの中に書かれている。その後、マライ連邦としてイギリスから独立したのだが、さらに中国人がたくさんいるため、マレー人の国家を目指していたマライ連邦から捨てられた形で独立したシンガポールが出来上がる。この先の展示物は、「シンガポール万歳!」「リー・クワンユー万歳!」のプロパガンダになっているので、ほとんど興味なし。一応、国旗と国家の楽譜だけは写真に収めてみた。シンガポールの歴史というのは、イギリスの東南アジア侵略の歴史と連携しているので、その背景を知っていると面白い。福建省や広東省からどんな人達がシンガポールに集まってきて、組織を作っていったかという裏社会の様子も知っていると更にいいだろう。

モスク(Singapore)

何度もシンガポールには来ているのに、モスクのあるアラブストリートにはあまり足を運んでいなかった。すぐ傍の西友があるブギス(Bugis)にはよく行っていたし、アラブストリートはそこから歩いて5分以内にあるのにも関わらずだ。モスク以外に対して眼につくものがないと思っていたからである。そのモスクも、以前に外から見ただけで、中に入ってみるということをしなかったので、今回は中に入ってみることにした。

礼拝の時間以外であれば、イスラム教徒ではなくても自由に見学することができる。ここが一種のイスラム教への入信勧誘場所になっているみたいだ。キリスト教や仏教のように偶像崇拝をしていないので、モスクの中は至ってシンプルなつくりになっている。メッカの方向には祭壇ならぬ舞台がある。その横には、キリスト教の教会にもあるような教壇がある。キリスト教の場合には司教がこの教壇にたるのだが、イスラム教の場合は誰でもたてる。そして、床は絨毯が敷かれており、1人が座れるための場所が勝手に区切られている。電灯も何気にイスラムの文字で書かれた装飾になっている。
そう、イスラムのモスクでは、絵がなく、装飾も全てコーランの中から引用されたアラビア文字で装飾しているのである。正面の舞台の縁を覆っている装飾も良く見るとアラビア文字でかかれているのである。

靴を脱いで中に入ろうとすると、どこの誰が訪問したかというサインを書かせられる。別に嫌じゃないので書くのだが、結構たくさんの人達がやってきているようだ。自分たちは旅行者なので住所は滞在先のホテル名を書いておけばいいのである。それ以上のことは必要ないし、偽名でも構わない。しかし国籍は書かせられる。Japanese と書くのだが、そうすると日本語が話せるひとを呼んで来るから待っててくれと言われた。

ちょっと待っていると、日本語を話すイスラム教徒の女性がやって来た。でも、良く見るとその人は日本人である。いや、正確に言うと「元日本人」と言ったほうがいいだろう。現在はシンガポール国籍になっているので正式にはシンガポール人である。それもイスラム教徒になってしまったらしい。日本語でのイスラムに関する説明を受けたので、これはこれで分かりやすかった。別に勧誘しているわけではないのだが、イスラムはすごいわよーっという言い方をされるので、それだけで一歩下がってしまった。ただし、ここでタブーなのは、キリスト教との比較である。キリスト教とイスラム教は、どちらも自分たちが唯一神だとおもっているので、互いに互いを認めていない。だから、キリスト教ではこうなんですが、イスラム教ではどうなんですか?なんていう質問をした場合には、「出直して来い」と言われるか、「はぁ・・・困った人ですね・・」という顔をされるか、どちらかだ。

ちなみに、人間による説明のほか、イスラムの素晴らしさ(?)をパネルで説明しているコーナーもある。ここでは不思議と英語版と日本語版しかない。中国語版がないというのも不思議だが、もう1つ面白いのは、日本語版にはあるのに、英語版にはない説明がいくつかあるのである。その理由は単純で、英語を解するのはだいたいがキリスト教徒。日本語を解するのは仏教徒でキリスト教徒も中にはいるが、そんなのは無視してもいい存在だとおもっていることだ。だから、キリスト教徒が見たら絶対怒り心頭だという内容のことは英語ではかけなくても、日本語では説明書きとしてあるのだ。

例えば「ジハード(Jihad)」。一時期、イランでアメリカ軍の進駐に対してジハードという名前の自爆テロがあったことで、耳慣れた言葉にすっかりなった。説明書きでは、こう書いている。
「アラビア語の「ジハード」の原義は「奮闘」「努力」であり、聖クルアーン(コーランのこと)に”ジハード・フィー・サビリッラー”(アッラーの道のための奮闘努力)と述べられています。人は人生において行動するために奮闘努力します。ジハードはアッラーに認められた範囲内での公正な奮闘を意味します。預言者ムハンマドは「最も良いジハードは人間の欲望に対するジハードである」とおっしゃっています。」

さて、これを見て、キリスト教徒はどうおもうのでしょうね。

もっと面白いパネルがあったので、紹介したい。

「イスラームの広がり―選択の由」と題するパネルだ。そこにはこう書かれている。「預言者ムハンマドの生前も死後も、イスラームが人々に強制されること決してありませんでした。そうではなく、預言者は国の支配者や皇帝たちにイスラームに招く手紙を送りました。今日、インドネシアや中国には多くのムスリムがいますが、ムスリムに征服されたからでは有りません」

とある。おやおや?最後の文章が怪しいのだが・・・。まぁ、気にしないでおこう

2009/02/24

マリーナ・ベイ(Singapore)

マリーナ地区はここ数年でいろいろなホテルが乱立しているところでもある。埋めればそれだけ土地が広がるからというのが原因だろう。その代わりに、中心地からは遠いために、MRTの駅から歩こうと思ったら結構大変なところだ。リッツカールトンのホテルはそんなマリーナ地区に存在する。将来は、MRTがこのマリーナのほうまで開通するらしいが、そんなのいつになったら開通するのかわかったものじゃない。

朝ご飯をホテルで食べていたときに、何気なく窓の外を見たら、見たこともないようなものが2つあることが分かった。

1つは色鮮やかなサッカー場だ。こんなところにサッカー場があったなんて気付かなかったし、そもそもサッカーをするときがあるのだろうか?シンガポール人に聞いてみると、いまはコンサート会場として使っているとのこと。サッカーよりはラグビーをするほうが多いためにあまりサッカーとしては会場を使っていないらしい。

もう1つは、鳴り物入りでシンガポール政府が力をいれて建設中の、カジノエリアだ。ここには、巨大なホテルとカジノ会場を建設する予定で、いまではマカオに客を奪われているのをなんとかしてシンガポールにも金を落としてもらおうと考えたシンガポール政府の苦肉の策のようである。マカオとシンガポールというアジアの狭い地域に2つも巨大なカジノを作ったとして、どれだけシンガポールに人が来るのか怪しいものがある。マカオのカジノはその歴史が長いため、いまでは世界最大のカジノエリアになっているが、その中にシンガポールも入ることができるのか、今後のシンガポール政府の宣伝とカジノの独特の特色を出せるかに掛かっていると思う。それにしても、建設中のホテルというのが馬鹿馬鹿しくデカイ。全客室2300室というから、一体何階建ての物を作るんじゃいと言いたくなる。そのほかマリーナを窓から見える範囲で言うと、新しく作り変えたマーライオンの公園が見える。それと、ドリアンの形を模したコンサートホールもある。しかし、これって前から2つもあったかな?確か1つだった気がしたのに、いつのまに2つになったのだろう?気のせいかな。

リッツカールトンのクラブレベルラウンジ(Singapore)

リッツカールトンのクラブレベルラウンジは、普通の人は入ることさえできない。そのフロアに泊まっている人のみが利用できる場所なので、絶対に混んでいるということはないし、いつでも利用できるというのは、本当にホスピタリティとしては優れているものだと思う。しかし、1つ難点を言えば、利用者があまり多くないために、提供される料理類についても、お世辞にも豊富というわけではないために、あれもこれも食べたいという人にとってはちょっと不満に残るかもしれない。というのも、リッツカールトンの通常の朝食レベルのバイキングは、和洋折衷いろいろ取り揃えていて、食べたいものが何でも朝から揃っているというところだからだ。あれは特別なのであって、それでも普通の国内の朝食バイキングに比べれば、このクラブレベルラウンジのバイキングも、かなり種類は豊富だと思う。朝食だけではなく、1日5回もいろいろと時間帯によって提供されるものが異なっていたりする。夕ご飯帯になれば腹持ちするようなご飯が提供されるし、夜になるとバーラウンジになりチョコレートタイムと称して、いろいろなチョコレートを提供する時間帯になるのも面白い。だから、1日リッツカールトンの中にいて、頃合を見てこのラウンジに適度の足を運んでいるだけでも、いろいろなご飯にありつけるというものだ。さすがに滞在中、5回の提供すべてを受けることができたわけではないのだが、このサービスも含めて宿泊費が1室440シンガポールドルというのは安いと思われる。朝・昼・晩の夕ご飯と、途中のお茶の時間に巷のレストランで支払うお金を考えれば、絶対得だと思う。
部屋の雰囲気も良いので、是非余裕があればこのラウンジを利用してもらいたいものだ。

義安城の聖誕装飾(Singapore)

オーチャードに面したニー・アン・シティ(義安城)には高島屋が入っており、ここはシンガポーリアンはもちろん、在星日本人も買物に訪れるところである。ここには紀伊国屋が入っているため、日本語の本を買いたい場合には来ると便利だ。ただ、日本の価格よりはめちゃくちゃ高いので、それを承知で日本語の本を買うのであればという条件付。

さて、そのニーアンシティがクリスマスの時期になると毎年行っているのが、巨大なクリスマスツリーのデコレーションだ。4階フロアまで届くばかりの高さのクリスマスツリーはとても大きく、下から見上げるとびっくりするくらい高い。
今回もご多望に漏れずクリスマスツリーが飾ってあったのはいいのだが、それ以外にもクリスマスデコレーションとして各階に、クリスマスにちなんだ(?)ものが飾ってあったが、シンガポール人のセンスが全然理解できないので、ちょっとご紹介。

エスカレータの空きスペースに飾り付けられているのは、どうやら森のなかの動物と人間の共存がテーマらしいのだが、これがまた気持ち悪いくらいのマネキンを使っているために、無機質そのものに感じられて気持ち悪い。こんなので「素晴らしい」とおもっているシンガポール人のセンスの無さをどのように評価したらいいのかわからない。

リッツカールトン(Singapore)

最近シンガポールで泊まる宿は何かの間違えでリッツカールトン・ミレニア・シンガポールにしている。一度リッツカールトンで泊まったときに、とてもいい思いをしたので、その印象が残っているために選んでいる。場所を考えると、決してリッツカールトンの場所は便利な場所じゃない。最寄のMRTからはめちゃくちゃ遠いからである。シンガポールにいる場合には、MRTの駅からどれだけ離れているかは別に気にしない。というのも、タクシーの値段がとても安いからである。ケチケチ大作戦を取ろうとした場合には、このタクシー代もケチろうとする旅行者は居るのでしょうが、そういう人は読まなくて結構。シンガポールではどれだけ遠くまでタクシーに乗っても日本円で1000円より上になることはまずないからだ。

今回はちょっと贅沢をして、Club Level Lounge が使える部屋を予約をした。1泊440シンガポールドル。決して安くはない。しかし、一人あたりで言うと220シンガポールドルなので、13000円程度というのは実は内容を考えると安いと思われる。というのも、CLub Level Lounge に泊まる人は、そのフロアに泊まっている人しか利用できないラウンジがあり、そこで1日5回提供されるご飯をいつでも無料で食べることができるからである。朝ご飯はもちろん、昼ご飯や夕ご飯、そして夜食やハイティーの時間なども自由に出入りができるからだ。普通のフロア―にいるひとは利用できない。いつでもいくらでも食べても無料というのは嬉しい。こうなると、外に行かなくてもずっと部屋とラウンジの往復のみで過ごすのも良いと思われる。このラウンジのことについて、詳しいことは別途記載したいと思う。

ちなみに Club Level Lounge に泊まる人たちは、チェックインとチェックアウトも特別だ。一旦はロビーフロア―でチェックインをしようとするのであるが、ラウンジの客だとわかると、アテンダントと一緒に特別に上のフロアにあるラウンジ専用チェックイン場所に連れて行かれる。荷物は当然ポータに任せておけば良い。リッツカールトンでは特にチェックイン時に待たされたことはこれまでもないのだが、ここまで別扱いにされると、単なる貧乏会社員なのになんだか王様になって気分になるから嬉しい。

さて、部屋の構造であるが、ツイン部屋であり、そこにはデスクとソファー類がある。これは普通だろう。それとシャワーが別についてあるバス付きのお風呂がある。ネットは無料で使えない。そういうところが日本よりは遅れているかなという気がする。ただ、眺めは最高だ。前回はマリーナが見えるところに泊まってみた。今回は街側のほうが見えるところに泊まってみたが、まああまり景色は変わるものではないし、高いところが趣味だというわけでもないので、景色はどうでもよかった。
意外にもアメニティとして期待していたブルガリのシャンプーやリンスとボディシャンプーがなかったことだ。前に泊まったときにはちゃんと用意されていたのに、今回はないのである。ブルガリのシャンプーを期待して予約したつもりなのにちょっとがっかりした。