これまで2度、高雄に行ったことがあるのだが、高雄はタクシーで移動する以外は、これまでどこにいくにもとても不便なところだと思っていた。ところが、高雄にも都市の象徴である地下鉄がようやくできたことで、これがとても便利になった。主要な場所へはこの公共機関を使うことで、だいたい行ける。
2009年8月現在では、高雄のMRTは紅線と橘線の2路線しかない。台鉄の橋頭駅から、台湾新幹線と台湾鉄道の南部の主要駅である左営駅、そして高雄駅や高雄国際空港を通り、小港まで繋がっている紅線は、高雄を南北に繋ぐ便利な路線である。この路線は、北は橋頭駅までしか現在のところ運行していないが、最終的には、高雄科学園区などを通って、東豊まで北は行く予定だ。南は林園まで行く予定になっているが、いつ開通するのかは不明だ。
もう1つの路線である橘線は、東は台湾鉄道の鳳山駅を通り、その先の大寮までつながり、西は西子湾まで繋がっている。東のほうは、将来は、台湾製糖屏東工場まで繋がることになるので、特に東のほうに行くのが不便だったのが解消されることになる。
その他に今後の予定として、臨港軽軌(循環路線)、藍線(内惟駅 - 瑞隆東路駅)、棕線(新光碼頭駅 - 澄清湖駅)、黄線(前鎮運河駅 - 建工路)と緑線(右昌駅 - 前鎮高中駅)が計画中である。棕線なんか開通したら、あの龍と虎の張りぼてがある湖までMRTでいけることになるので、便利になるのはいいのだが、役に立つのかどうかわからない。
高雄のMRTは台北のMRTと同じように、一回券としてはトークンを使う。子供のお金みたいな円形のプラスティックである。落としたらお終いだ。その他、SuicaやPasmoみたいなICカードも存在するが、200元のカードなので、そんなに乗らないのであれば買う必要はないだろう。切符は基本は自動販売機で購入する。ホームは東京の地下鉄だと南北線のように、ホームに降りれないようになっており、電車が来たときに初めて扉が開くような形式になっている。安全のためにはこの形式がいいのだが、金は掛かったことだろう。それと、高雄の地下鉄は結構空いている。公共の交通機関があまり発達しなかったため、個人個人はバイクで移動することが一般的になっているため、あとから出現したMRTにわざわざ金を払って乗るという人が少ないからなのだそうだ。観光客にとっては便利になっても個人にとっては無駄と見えるのかもしれない。それと、特徴としては、列車の長さが短い。将来、長い車輌編成になってもいいように、ホーム自体は長く作られている。しかし、実際に現在走っている車輌は長くても4両。それも、行きと帰りでは、ホームの同じような場所に泊まってくれればいいのだが、たぶん車掌がドアの開閉のためにホームのカメラをチェックするためなのだろうと思うのだが、ホームを挟んで両端を走る列車の停車位置が全く違うところに止まるのである。これは結構面倒くさい。将来、もっとたくさんの人が利用することになり、車輌が長くなった場合には良いのだろう。ちょっと気付いたのだが、ホームの椅子がカラフルだった。
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