2009/09/05

高雄の教会(高雄)

愛河の夜景を見て、高雄大橋を渡って、中央公園のほうに向かおうと思っていたところ、妙に高雄らしくないような建物を発見した。それが、玫瑰聖母聖殿主教座堂(Holy Rosary Minor Basilica-Cathedral)である。台湾では三級古蹟に属する建物として文化遺産になっている由緒正しい建物だ。

台湾のカトリック系キリスト教である台湾天主教会の高雄教区に属しているが、ここから台湾のキリスト教が始まったという歴史がある。

アロー号事件を皮切りに英仏と戦争をして負けた清国が「キリスト教の布教活動」を清国内にできるようになったのは天津条約を締結したあとのこと。当時はまだスペイン領だったフィリピンのドミニコ会に属していたFernando Sainzが台湾にやってきたことから、台湾のキリスト教の歴史が始まる。その年が1859年。なかなか歴史があるではないか!

ちょうど訪れたときはミサが終わったあとだったのか、教会からたくさんのひとが出てきたところだったので、どさくさ紛れに中に入ってみたいとは思っていたのだが、写真を撮ったりすると怒られそうなのでやめた。建物的な風貌としては、古いゴシック形式の建物なので、高雄の町でこの建物だけが異質に見えたのは当然だといえる。中国語でキリスト教のミサをしているところを実は見た事がない。それに、台北なんかはまさしくそうなのだが、教会のたてものが、どこかの雑居ビルのようになっていて、ヨーロッパの荘厳な教会の形式になっていないことが多いために、キリスト教会の内部に入ってどういうものを飾っているのだろうかと眺めるのを、どうしても忘れてしまう。この建物のようにいかにも教会という建て方をしなかったのがなぜなのかがとても不思議だ。是非機会があったらミサに参加して様子を見てみたいと思う。

0 件のコメント: