2011/02/01

深川江戸資料館

両国にある江戸東京博物館は大きな博物館で、江戸時代から昭和にかけての東京に住んでいるような人たちが一般的に触れていたものを展示しているところではあるし、その規模が結構多種多彩であり、どんな趣向の人にも楽しめる場所である。何度行っても楽しいところではある。それと似たような趣向の博物館が深川にはある。その名前が「深川江戸資料館」だ。

深川江戸資料館は、あんまり幅広い指向を展示している場所ではない。深川という街に特化して、どういう人が生活をし、その生活をしていた人たちがどういう家並みで暮らしていたのかというのを、当時の生活をそのまま残したものである。家の中に自由に入ることができ、そしてなんと言っても、展示しているすべてのものを直接触ってみることができるというのが一番訪問者にとっては楽しいイベントだろうと思う。

展示されている家というのは、八百屋、米屋、船着場の船頭、三味線の師匠の家、漁師の一般的な家、木場職人の家、棒手振の家などだ。また、季節や1日の時間帯を忠実に再現しているようで、館内全体が夏になったり冬になったり、または日中帯になったり夜間になったりする。さらに言うと、たまに江戸の風物詩である大火事を再現して、サイレンが鳴ったりする趣向があったりするから面白い。ちなみに、ところどころに動物も展示されていたりするのだが、さて何種類何匹見つけられるかどうか、、そういう視点から訪問するのもいいだろうと思う。館内はそんなに広いわけではないので、1時間も入れば全体的なことはすべて把握できるだろうが、1軒1軒の家に入り、そこで家主のように居座って部屋の中を眺めてくると、必然的に自分が当時の人になった気分になるというのが面白い。現代と違い、いわしの油の灯篭しかないような明かりで夜は生活をしていたりするのを体験するというのはおもしろいのだが、当時の暗さは現在に比べると半端なく暗いので、そんななかで夜勉強をしたりするのはとても目には良くなかったに違いないと思う。これなら、夜になったら寝るというような生活になっても可笑しくなかったことだろう。いまから江戸時代の生活のような生活をしろと言われたら、絶対生活ができない。なぜならまず電気が無い。電気が無いということは、現代人に必要なすべての機器がまったく仕えないということである。それを良しとする生活をしたい人は現代でもキャンプみたいなことをして生活をすればいいだけだろう。

深川江戸資料館は、先述の生活様式を展示しているだけではなく、深川という町全体に関する資料も展示されている。深川というのはお寺がたくさんあるところでもあったようだ。江戸全体に広がって配置されている寺を、いまの八十八箇所参りみたいに廻って、自己の願掛けをしたという人たちが多かったようだ。

深川江戸資料館
URL : http://www.kcf.or.jp/fukagawa/index.html
住所:東京都江東区白河1-3-28
TEL:03-3630-8625
開館時間:午前9:30~午後5:00
休館日:第2・4月曜日

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