2012/04/03

首都圏に季節外れの暴風がやってきた!

今年は異常気象だと言われているが、東京を襲った2012/3/31(土)と2012/4/3(火)の両日の嵐のような暴風雨については、もう、春一番だというような悠長な感覚は通り越して、泣きっ面に蜂のようなダメージを与えたと思う。

3/31の嵐は休日だからということもあるので、単に遊びに行けないという悲しさがあったのだが、4/3の嵐は通勤というものに大きく影響することになったので、この嵐への対応が結構大きく人によって異なっているのではないだろうか?天気予報が前から「酷いことになります」という注意勧告を出していたこともあり、東京の場合には朝の出発時から「早めに帰ったほうがいい」というような心の準備と、あとは勤務状況との駆け引きが出来たと思う。これは2011/3/11に襲った東日本大震災のときとは大違いの災害に対する事前予防だと思う。

従って、地震のようないつ災害が来るのかよくわかんないという、予告なしボディーブローよりも、事前に災害が起こることがわかっていたという対応は、会社を休む・早く帰る・残業がなくてもその辺で飲んで災害時を切り抜ける・帰らないというような各種の選択をいくつかプライオリティをつけて準備ができたことは非常に大きい。個人的には最初から「早く帰れるんであれば早く帰る」ということを念頭において出勤していた。

天気予報によると、午後6時から9時が一番暴風雨のピークですと言っていたので、これは帰宅時の通勤にモロにヒットしてしまう。不幸にもうちは勤務地から遠いところにあるので、早めに勤務先から帰らないと、このピーク時にぶち当たってしまうことが心配だ。単に雨が強く降るだけだったら別にいいのだが、困ったことに、通勤は電車を利用しているため、あまりにも風が強いと途中で通る川が渡れず、そのまま電車が「運転見合わせ」になってしまい、結果会社を早く出ても、帰れなくなるという一番悲惨な結果に陥る可能性があるのだ。だから、なんとしても、電車が動いている間にはせめて家の近くにまではたどり着いていたいという希望はあるのだ。震災の時には、東京周辺の電車を含めて全面運休してしまったので、何キロも歩いて帰ったという人が多かったことだろう。しかし、今回は暴風雨である。風は強いし、雨は横殴りで降っているようなところを何キロも歩いて変えるスーパーMっ子のひとがどこにいるのだろうか?絶対そんな悪い環境で歩いて帰りたいとは思わない。

天気予報の通りの時間に嵐がやってくるというのであれば、午後年休にしてしまうくらいの余裕の休み方をしなくてもいいだろうと思っていた。しかし、どの時点で帰宅の準備をしなければいけないのかというのは、全然天気予報で見ても分からない。こういうときには災害時に十分な威力を発揮するツイッターで情報を得ようと思っていた。

自社では個人携帯のオフィスへの持込が全面禁止になっているため、携帯でツイッターを見るのはできない。しかし、社内ネットワークからアクセスしていると、ログを取られるので、誰が遊んでいるのかというのは一目瞭然になる。しかし、こういう天候が怪しいときには、誰も彼もが天気サイトや交通情報のサイトへアクセスして、社外へのネットワークトラフィックが格段にあがることが予想できるので、そこの状態でツイッターを使っても全然平気だろうと思ったし、情報取得と言う意味で使っているのであれば、特に何も言われないだろうというと、半ば確信犯的にアクセスしてみた。閲覧は出来ても、社内セキュリティポリシーによって書き込みは不可なのである。

昼ごろまでは西日本のほうで、強風のために転んだとか死んだとかのニュースは入っていたし、関東では風がちょっとずつは強くなってきたとはいえ、雨は全く降っておらず、電車もまだまだ全然通常運行をしていたのは確認した。それと同時に、いろいろな会社が、早期退社指令が出ていたようなので、そのために、2時ごろから帰るとか3時ごろに帰るというような呟きがツイッター上に流れるようになる。そして、一緒に「こんな災害が起こる予定なのにそれでも早期退社指令が出ない会社はクズだ」というようなことも多々見られるようになった。わが社はどういう命令が出るのだろうか?とこのときには思っていたが、最終的には全く出ることはなかった。管理者だけは残るべきだと思うが、一般社員はさっさと安全を考えて家に帰すべきなのが当然だったのに、それを怠っていたわけである。

しかし、そんな会社のぐーたらな態度を待っていても仕方ないので、ここはまず1時半のタイミングで帰るか帰らないかというステップを踏み、次に1時間後の2時半に帰るかどうかの再考をすることにした。昼ごはんのころぐらいから、オフィスがあるあたりに雨が降り出しており、外も風が徐々に強くなってきた。帰るときに電車が動いていないというのが一番の最悪状態だが、駅まで行く間に雨でぐしょぐしょになるのもイヤである。

13時過ぎくらいから流れる情報もだんだん深刻化してきた。それまでは西日本から東海地方に関する情報しか流れてこなかったのに、一番最初に運休っぽいっという情報が出てきたのは、常に弱い路線である京葉線である。そうなると、次に武蔵野線や埼京線が止まって行くだろうと思っていたのだが、13:30の段階では他のJR線および私鉄各線とも平常運転をしているようだった。ただ、嘘か本当か分からないが、山手線の池袋~大崎間で運転見合わせだというのが出ていたときには、こりゃちょっとヤバイかもしれない、早めに切り上げたほうがいいかもと思うようになった。

意を決して14:30には会社を離脱しようと考える。このときに悠長にも他の人は結構会社に残ろうとしている人が多かったようだ。しかし、電車が止まることを懸念として早めに帰る人もちらほら見えたのだが、会社として社員にどうするかというのを全く何の通達もしなかった会社の対応が悪すぎる。だいたい客商売をしているのだから、確かに担当者がいなくなったときの取次ぎや対応の先端者がいなくなるのはマズいとおもうのだが、担当者としてはお客様から連絡を受けられるように会社携帯を持ち歩いているので、現地に駆けつけないといけないと言う状態以外は仕事が全くできなくなるというわけじゃないとおもうのだが、そういう決心を会社側ができないのは、なにが悪いんだろうか?たぶん上の人たちが無能すぎて、さらに言うと責任の回避をしたいがためなんだろうと思う。

会社から出たときには風は相当強かったが、まだ雨も小雨の状態だった。傘を差してもよかったのだが、傘を開いたらお猪口の状態になるかもしれないと思ったので、駅までの道のりは傘を指さずに突風の中を歩いていった。駅についてみると、電車は定刻どおりに動いており、特に遅延も間引きもないように思われた。しかし、油断は禁物である。途中で大きな川を越えないといけないので、この川を越えるときに、風速がある程度高くなってしまったら、川越えができなくなるからである。その前には川を通過しておきたいところであるが、乗った電車は特に何もなくすんなりと乗り換え駅まで運行した。車内アナウンスでいつ「止まります」という話が出てもいいように、ボーっとしないで乗っていたのだが、要らぬ心配だったようだ。

ところが、乗換駅についてびっくりしたのは、その駅は朝晩の通勤ラッシュのときに、ホームにあふれんばかりの人がわんさか電車待ちでいることでも有名なのだが、その光景が15時の段階で見られたわけである。つまり、早く帰ろうとしている人たちが結構たくさん居たということなのだろう。そう考えたら、ホームに入ってきた電車もいつも以上に、そしてこの時間にしてはめちゃくちゃ人が乗っていたのでビックリしてしまった。しかし、後で聞いた情報だと、なんと東京都が「早めの帰宅者の要請は厳禁」というお触書が出たらしく、そのお触書を忠告どおり従った会社と、反対に、従わなかった会社にきれいに分かれたんだなという思いもある。

ちょうど家に着いたときに、突風と共に大雨が降り始めてきた。もうこれ以上遅い帰宅だった場合には、家につくまでにびしょびしょになることだったろうし、電車もまともに動かないので、腸弱人にとっては天敵が体を蝕んでくることだったろう。家に帰ってツイッターを眺めていたら、徐々に都内の電車も止まり始めていた。帰れなくなる人は、やっぱり1晩どこかで野宿するのだろうか?翌朝に対応状況について聞いてみたいところである。

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