2006/11/19

ハンガリー料理

都内ではいちばん有名なハンガリー料理に行ってみることにした。前から存在だけは知っていたが、ハンガリーに行って以来、何故かあの美味しいハンガリー料理の日本版を食べたいとは思う欲求が出てこなかったのだ。今回行ったのは自由が丘にある「キッチンカントリー」。なぜか今は「自由が丘カントリー」という名前に変更になっている。場所は、自由が丘駅の目の前にある自由が丘デパートの3階。とても分かりやすい場所にある。

自由が丘の駅前は、避難民の集合場所みたいに人がわんさかいて、友達との待ち合わせをするときに、見つかんないんじゃないのとおもった。携帯メールで「駅前は集団疎開みたいに凄いよー」と言ったら、「あんたは一体何歳なんだ?父親の世代でも知らないよ」と言われてしまった。それにしても久しぶりの自由が丘だ。学生の時には通り道だったので、たまに自由が丘で途中下車して友達とぶらぶら遊んでいたのだが、それから10数年も経って以来、一度も自由が丘で降りたことが無いことに気付いた。

自由が丘デパートについてだが、昔からある建物で「デパート」という名前には騙されてはいけない。アメ横の雑居ビルのようなものだ。たぶん、自由が丘を整備する際に小さい出店をまとめて一つの建物に押し入れて作ったものだろうと想像できる。まるでシンガポールのフードコートを作る時と同じような形式だろう。

さて、店は想像していたより断然と小さい。雑居ビルの中の一角に存在するようなレストランだから仕方ないだろう。しかし、正直、よくこんな店に大使館関係者が来るものだと思った。それほど見た目としては格式がお世辞でも高いとはいえない。
入り口は、雑居ビルに存在する飲み屋のバーみたいなつくりで、ドアに「会員制」と掛れていても可笑しくない。座席数は2人がけのテーブルが4つ。4人がけのテーブルが3つだけ。18時30頃に店に入ったときに、ぎりぎり席が空いていたくらい人気がある店である。ハンガリーに一度でも行ったことがある人がここに集まるようで、いろいろなテーブルで、ハンガリーに行ったことが無い人に対して、「ハンガリーでは・・・」みたいな薀蓄を語っている人たちがあちこちから聞こえてきた。みんな自慢したがりが多いのだなというのが分かる。窓に掛っているカーテンは、ハンガリーの伝統の服装をモチーフとしたデザインになっているため、気分はそれを見ただけでもハンガリーの気分になれる。お店を切り盛りする方々は、変な言い方をすると、老夫婦が呆け防止のために店をやっていますという感じがする人たちだ。おばさんが客への接待を行い、厨房でおじさんが調理をするというスタイル。町の定食屋さんといったほうが雰囲気がわかるだろう。ただし、定食屋と違うのは提供される料理が全然家庭的ではないという点だろう。
まずは飲み物で選んだのは、ハンガリーで「赤ワイン」と言えばといえるほど、代表的なワインのエグリ・ビカヴェール。このときに出てきたのは2001年ものだったので、飲み易い味だった。トカイワインにしようか迷ったのだが、トカイワインはどちらかというと、食後や食前酒のようなフルーツワインという感じがしたので、料理と一緒に飲みたい気にならなかった。次回は5プットニュスくらいのトカイワインでチャレンジしてみたい。

料理はハンガリーの代表的な料理をここでは注文した。まずは、ハンガリーの味噌汁と言われても可笑しくない、「グヤーシュ」。グヤーシュと言っても家や場所によって全然その味が違うようで、この時にはスープ形式ではなく、牛肉が入った本格的なグヤーシュにしてみた。赤いパプリカが豊富に入ったグヤーシュは、これを食べるとハンガリーに来たーという雰囲気になるから不思議だ。だが、ブダペストで食べたグヤーシュよりは、もう少し日本人の舌に合わせたようなマイルドな味になっていた。こんなもんかなー?と食べたときに思ったのは正直なところだ。グヤーシュが入っていた鍋がとても綺麗だったので、おもわず写真に撮ってしまった。

さらにロールキャベツもハンガリーの家庭料理の代表的な料理だ。日本でもロールキャベツは日本料理の1つに数えられてしまっている感があるが、それと似ている。ただ、味付にパプリカのソースを使っているところがハンガリー風と言えよう。ここのロールキャベツは1つの皿にさらに2つ盛ってあるので、2人で分けるとちょうどいい。

鶏肉を使った料理もハンガリーでは定番である。使われる素材は、実は牛、豚、鳥、鯰、鰻、魚と実に豊富だ。唯一使わないのは海魚であるのがハンガリー料理の特徴。ハンガリーの中心を南北に流れるドナウ川の豊富な魚と広がる平原に飼育されている家畜が彼らの胃の中に収まってしまう素材である。ここではチキンのフライを食べることにした。素朴な味に満足。


最後にデザートとしてキャラメルソースのプリンを食べた。プリンってどこの国でも定番のデザートなのだろうか?


住所 : 目黒区自由が丘1-28-8 自由が丘デパート3F
Tel. :03-3717-4790
営業時間 11:30~22:00
定休日  毎週 水曜日

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