2010/03/16

最近の購買者動向

ここ最近の街の中での購買層の動きを勝手に観察してみて、気づいたことがあるので、列挙してみた。

週末の繁華街やデパートがあるあたりは、いつもの通りに人ごみがたくさんあり、一見するとかなかなか活気があるように思える。しかし、良く見ると、以前はよく見かけたのだが、最近は購入済のデパートの袋を持って歩いている人の数がかなり激減していると感じた。もちろん、全く無いというわけではなく、いたるところで、高島屋や伊勢丹や三越の紙袋をみていたのに、最近は見かけない。もちろん、ブランド物の店の袋をもっている人もいることはいるが、一時期みたいに、あちこちでヴィトンの少し大きめの紙袋を見かけることは、中国人観光客を除いてほとんど見かけなくなった気がする。

デパートの中という限定で見ると、惣菜やお菓子が売られている地下階のフロアは、いつも人がたくさんいて、混雑している。決してめちゃくちゃ安いというわけでもないデパートの惣菜コーナー、パンやケーキのようなコーナーには、何時行っても人があふれているから不思議だ。手ごろな値段で旨いものが食べられるように価格設定されてきたからかもしれない。

逆に言うと、たとえば、、女性やゲイの人御用達の化粧品コーナーのような場所には、以前ほど人が屯しているわけではないようなことに気づく。もちろん、書く化粧品のカウンターに行くと、購入するかしないか全くわからないが、店員に乗せられて、各種化粧品グッヅを買ってもらうために、いろいろなメイクをさせられているという光景が身につく。店員側としては、いろいろな商品を進めることで、ファンデーションしか買う予定じゃなかったひとに、アイシャドーやマスカラを売るという抱きかかえ販売をしたいがために行っていることなのだろうとおもうが、客側からすると、ほぼすっぴんのまま出かけて、デパートで、プロのメイクアップアーティストに、ばっちり化粧をしてもらって出掛けるというようなことを狙って、わざと店員につかまっているという人も絶対いるはずだ。だって、高価な化粧品を自前で買わなくても、メイクをしてもらったあとに「うーん・・・やっぱり今日は買うのをやめます」とあっさり店員にいえば、ほぼ完成系のままその場を逃げることができるからだ。また、数軒のデパートをはしごしたり、違うブランドの店を渡り歩いて、同じ店にあまり頻繁に行かないというような姑息な手段を使った場合には、化粧品用の出費を抑えることも可能だろう。ただし、すっぴんのままデパートまで出かける勇気がある女性ならばできるのだろうが、たいていの人は難しいと思う。っと、書きつつ思ったのが、最近電車の中でメイクをしている女性が多いのが目立つが、そんなやつは、他人がどう見ているのかというのをあまり意識していないのではないかと思うので、そんな家畜並みの脳みその持ち主である女性であれば、上述したようなケチなやり方をすることも可能だろう。

そのほかデパートの中でも、寝具や家具売り場のような場所は、もともと人通りが少ないフロアではあったが、いまはさらに人通りが少ない気がする。なぜなら品数と値段から考えれば、大塚家具のような場所のほうが、よっぽど種類もあるからである。しかし、大塚家具のショールームは、新宿にもあることはあるが、大体の場合、郊外店舗のところにあるため、車で通う人たちが客としてきているため、都心部の購買様子を見るという趣旨とは違うターゲットユーザになる。言い換えれば、家具を買うためにわざわざ都心部に遣ってくる人はいないということだ。

ショッピング袋を持っている人が少ないとは前述したが、そうはいっても、ヨドバシカメラ、ユニクロとユザワヤのこの3つの袋を持ち歩いている人は、まだまだかなり多い。ユニクロとユザワヤは、ほぼセットで購入層は動いているようで、どちらもなぜ買うのかは一目瞭然だ。値段が安いから。しかしわからないのは、ヨドバシカメラの袋をもって歩く人たち。家電製品はそんなに頻繁に買うようなものではないし、比較的大型のものも多い。一度買ってしまえば、しばらく同一機種の電化製品には購入意欲が無くなるのが通例だ。だから、どういう人がどういう分野にいま金を使っているのかというのは特に気になる。

デパートのフロアを見てみると、買い物をするためにデパートにやってきたという人よりも、どうやら散歩や遊び場の感覚でデパートにやってきている人が多いことに気づく。これは今に始まったことではなく、昔から行ってきていることではあるが、最近は特に目に付く。特に子連れのデパート来店が多い。家で遊ばせているとやかましいし、子供も欲求不満で「どこかへ連れて行け」とうるさいのだろう。そこへ何も買わないが、とりあえずデパートに行き、そこで放置プレーをすれば、子供にとってはなんでもある天国状態。親としても、余計な面倒は見なくても良いために安心しきれるというのが実情のようだ。親子連れの場合は遊び場感覚だし、カップルから見ると、金は使わない良いデートコースということにもなる。あーだこーだと、各店舗のところでぐだぐだやっているだけでもカップルには時間がつぶせるものだ。そういう意味では、デパート言うのは、たくさんの目移りするものが一箇所に固まっているのでとても便利な場所だろうと思う。

さて、金の無い日本人とは別に、いま金を持っているのは中国人観光客だろう。よくデパートのレジでは札束を持って購入している光景を目にする。「銀聨カード」という中国のデビッドカードで払う人も中にはいるが、中国人は現金主義が多いので、あまり海外で使っている人は多くないと思う。そんな中国人の買い物の目的は、なんでもかんでも made in Japan の製品を買いあさること。同じ製品でも made in thailand だったり、made in China なんていうのだったとしたら、彼らは購入しない。中国人にとっては、日本製ということにかなりの付加価値が存在するのであって、日本で考えられたものというのに価値を求めない。だから、特に電化製品を売っているヨドバシでは、よく中国人が店員への質問として「Is this made in Japan?」と聞いている光景を何度もみた。性能が同じならどこで作られても良いではないかと思うが、それは中国人には許されないことらしい。

中国人が大量に買い物をしてくれることで経済がなりたっているので、中国人観光客を上客としてもてはやすことはしばらく多くなるだろう。日本人にも金持ちはいることはいるが、彼らはもともとの金持ちであるというひとは本当に少なく、その辺で一代で財を成したという人たちが多いから、金を使う本当の目的および良いお金の使い方を知らない人が多いのではないかと思う。だから、金持ちが金を使わないので金回りがなく、余計日本経済が逼迫しているのではないだろうか。金儲けのために金を使うということしか考えない香港人のような金の使い方をするように、最近の金持ち日本人の傾向が強くなっている気がする。何かを育てるというために、他人から見たら無駄ではないかというような分野に金を出すという金持ちがいないというのは、情けない。もっと文化的価値なものに道楽といわれても金を出すというひとが現れれば、経済的にもかなり日本は活性化していくことだろう。

いまは、なんだか町を歩いていると、混雑しているだけで、心がさびしい人が多いという気がした。

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