ユナイテッドだったから、乗っている間のサービスはまったく期待しなかったが、やはりそのとおりだった。行きも帰りもそうである。久しぶりのユナイテッド機ではあったのだが、やはりアメリカの航空会社は好きにならない結果になった。
アメリカの航空会社なので、日本から出発する場合には夕方以降になるのは仕方ない。だから、値段はとても安いので、これは理に適っている。しかし、時間だけが悪いので安いならいいのだが、サービス全体も悪くなるので、これも困る。
まずは出発前の段階からサービスを見てみよう。
ユナイテッドのカウンターは成田空港の第1ターミナル南ウィング側にあり、これはANAを中心としたスターアライアンスの各航空会社が並んでいるために本当に便利になったが、ユナイテッドはその先駆けとして、Eチケットを導入し、航空券が航空会社で管理しているため、空港に行ったら、自動チェックイン機でパスポートを翳すだけでチェックインができるのは便利である。これで大分チェックインの時間が短縮できたとは思われるのだが、それでも荷物が無ければというだけのこと。荷物があるなら、預けなければならないし、規定以上の荷物を運ぼうとする馬鹿たちがたくさんいるために、カウンターは常に満員。なんだかウザイなと思っていたところ、思いがけないものを発見。ユナイテッドとデルタ航空は、ターミナルの外側に荷物だけドロップすることができるカウンターがあるのだ。ここで荷物を預けることができるので、わざわざ長蛇の列に並ぶ必要がないということを知っただけでも便利だとおもった。
荷物の処理は特に別に気にならないのだが、Eチケットの自動チェックイン機に、少し文句が言いたい。チェックイン時に事前に座席指定をしている場合には、そのまま処理されるが、わざわざ座席指定しているにもかかわらず、エコノミープラスの席に変更したいかとか、ユナイテッドのマイレージのメンバーにならないかとか、うるさいことをいちいち聞いてくる。どれだけの人が、この段階でエコノミープラスに現金を追加して移動したいかというのを考えたことが有るのだろうか?どうせなら、早い者勝ちでエコノミープラスの席が空いているので、そちらに無料で移動するのはどうなのか?というようなことを言ってくるならわかる。
行きの出発は、アメリカから乗り継ぎの客も多いため、すでに搭乗口前にはたくさんの人が待っていて。多くの人は台湾人なのだろうとおもうが、日本の空港では特に何も買いたくないと思っているのか、単に座っているひと、寝ている人、PCを持って遊んでいる人などが多く見受けられた。座席はエコノミーで狭いのは仕方ないのだが、足元に足置きが無いだけ、十分なスペースだとおもう。シンガポール航空みたいに、余計に足置きがあると、邪魔くさくて、それだけで足がいすの下に入らない。あとは前の人が椅子を倒すと、もちろん圧迫感はあるのだが、それは仕方ないと思う。でも、これも個人モニタが備え付けられていないから気にならないのであって、シンガポール航空みたいな個人アメニティが充実しているところになると、画面と空間と椅子の倒れ具合がとても気になってしまう。
機内誌については日本語の機内誌も存在するが、読むに値しないものばかりが掲載されていて、発行するだけ無駄なような気がした。以前はもっと楽しげな内容を記載していたとおもうのだが、経費削減なのだろうか?
ご飯は中国東方航空よりはマシだとは思ったが、まるで刑務所の食事のようなミールサービスだったし、珈琲は相変わらず不味いスタバの珈琲をまるで最高級珈琲だと誇大宣伝していたし。なんだか、うんざりした。行きのミールサービスはこちら。帰りのミールサービスはこちら。
帰りについては、悪夢だった。
帰国便は、チェックインカウンターに行った際に、いきなり出発時間が11時のところが1時間遅れの12時に変更されていた。1時間くらいの遅れは良く有ることなので、あまり気にしなかったのだが、搭乗口前で待っていたときに気づいたことが有る。搭乗口の先につながるところに、目的の飛行機が居ないのだ。折り返しの飛行機が到着していないのかな・・とおもったが、折り返しの飛行機は前日に到着しているはずなので、それはない。でも、出発時間の20分前になっても何のアナウンスも無い。乗客もガヤガヤと「どうなっているんだ?」と騒ぎ始めていた。そんなところへ英語と中国語のアナウンスが始まった「機材トラブルのために出発がさらに20分遅れることになります。ご迷惑おかけして申し訳ないです」と。しかし、英語と中国語のアナウンスが違ったことに気づいてしまった。英語のアナウンスの場合は上述程度だったのだが、そのあとの中国語のアナウンスの際に「機材の窓ガラスが割れていることが発覚し、それを修理するのに時間を要している」と付け足しをしていたのだ。なに!?窓ガラスが割れた!?2重の窓ガラスになっているはずの飛行機の窓が割れるってどういうこと?と思ったのは言うまでも無い。これは、そんな感嘆には直らないなと半分諦めていた。もしかしたら、寸前になって「今日はもうダメぽです」とキャンセルになるかもしれない可能性があったからだ。
しかしながら、なんとか12時半には搭乗開始になって、12時45分頃には、動き始めた。が、またここで動きがストップ。1時前後の時間帯は、どうやら桃園空港には多くの飛行機が降りてくる時間らしく、そのためせっかく出発の準備が整ったのに、滑走路の脇で飛行機は止まったままになっているのである。機内アナウンスで「あと5機の着陸後に出発します」と言っていた。それって、いつ終わるの?とおもってしまった。結果的に、飛行機が滑走路を最高速に達し飛び立ったのは、時計が1時30分頃だった。当初の予定出発時間より2時間半も遅れている。
出発が遅れたのであれば、飛んでいる間にがんばって時間を短縮するような動きがあってもいいのだろうが、なぜか到着は、予定到着時間よりも3時間半も遅れて、5時半なっていた。早く到着できるからユナイテッドを選んだということもあったのに、これじゃ、普通に午後便の中華航空でも乗って帰ってきたのと同じ時間帯になってしまったではないか!
われわれは成田到着後、そのまま家に帰ればいいだけだが、多少の遅れがあってもそれで文句はあっても我慢すればいい。ただ、乗り継ぎの便があるひとにとっては最悪の事態になっている。特に台湾から日本を経由してアメリカのどこかに行こうとしている人たちにとっては、この3時間半の遅れというのが致命的になる人も多く、どうしたら良いのかとあたふたしているひとたちが多かった。成田の滑走路に到着した途端に、まだシートベルトのサインがついているにも関わらず、早く降りたいとおもうひとが殺到してしまって、スチュワーデスが「座れー!!!」と怒鳴り散らしていたのも笑えた。普段はおとなしい台湾人もこういうときだけ漢族の血が騒ぐらしく、文句をスチュワーデスに啖呵を切っていた。機内アナウンスで乗り継ぎ客は次にどうするのかということをしきりにしゃべっているのだが、そんなのはまったく台湾人観光客の耳に入らない。飛行機から降りて、地上係員に問い詰める客がたくさんいて、結構たくさんの人が乗り継ぎで居るんだなーということをこの時点で知る。台湾人観光客だけではなく、成田から乗り継ぎで日本国内のどこかに帰るひとについても同じ状態になっていた。
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