宜蘭駅は、東部幹線においては重要な駅の1つである。すべての東部列車が停車する主要駅なので、一番早い自強号に台北から乗った場合でも、この駅は停車する。だが、東部幹線なので列車の本数は西部幹線に比べれば断然少ないのは当然だ。
駅は日本統治時代に作られた駅舎をそのまま利用しているため、コンクリートの殺風景な中華民国風の駅舎ではない。小規模の東京駅といった感じだ。駅はほぼ全部レンガでできており、駅前の遊歩道を含めて全部レンガになっているというのが、100年近く経過したでもモダンに見える。
ここで乗り換えてどこかに行くという場所の駅ではないため、それほど駅は大きくない。乗降者数も1日あたり5000人あるかないかなのではないだろうか。だから、待合室や改札口なども、日本の地方駅のようなつくりになっている。
駅を降りて改札を出たあと、左手に行くと観光協会があるので、宜蘭および周辺地域の情報をゲットしたい場合には絶対立ち寄ったほうがいいと思う。残念ながらここには日本語を話す説明員はいないのだが、日本語のパンフレットは結構充実している。英語か中国語が堪能であれば、いろいろと説明員から情報を得たほうが便利だろう。特に宜蘭市内や宜蘭からバスに乗って移動する場合には絶対聞いたほうがいい。
日本の地方駅なんか、特にたとえば岐阜羽島のような駅は、政治家の都合で駅だけ立派に作ったが、そのあとの運用としてその駅を活用するようなことができなかった駅がたくさんある。初期投資に金をかけて、運用に金が廻らない、もしくは廻す気がなかったという悲しい駅はあるが、この宜蘭駅の場合は、日本時代に立派なものを作ったのは良いが、それを現代が十分に使いきれて居ないというようなことが否めない。特に駅前のレンガで敷き詰められた様子は、そのまま残っているのはいいとしても、ただ、人が居ないだだっ広い場所にしかなっていないのがさびしい。
駅前のとおりは一番の通り道であるために、かなり交通量は多い。しかし、その道だけが唯一車が多く走る場所だと思って良いだろう。
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