宜蘭酒廠から旧城壁跡の環状道路を北上していくと、何気に道路を横断するように張られた、黄色い提灯が空中にあるのを発見した。何だろ、これ?とおもっていたら、そこに寺らしくものが建っていた。
寺の名前は西關廟。名前に「關」と付いているので、想像通り、関羽を祀っている商売繁盛のための寺院である。入り口は、道路から少し奥まったところに階段状になっているところから入っていく。このつくりは、横浜中華街にある関帝廟とよく似ている。だから、似ていないところがいくつかあるのでそれを記載したい。まずは、入り口傍に立っていた、地元台湾原住民が暴れ馬を携えている様子をとらえた石造がある。もともと、なぜこんなものが作られたのかはわからないが、この寺院は、実は当初立てられたとき、寺の向きがいまの向きとは異なるところを向いていた。それを宜蘭市政府が工事を行って向きを変えてしまったがために、その祟りを鎮めるためなのか、こういうのを入り口に置いたように思われる。石像の前には、いつ利用されるのかよくわからないが、寺院の専用の派手な車が止まっていた。目立てば良いのかわからないが、西日本地区にはなぜか見かける「ろばのパン屋」みたいな形をした軽トラック仕様の車が止まっている。後ろの荷台のところに、動物でも入っているのかと思ったくらいの変なつくりになっているのだが、それよりこんな派手な車だと、寺院の威厳がまったく感じられない気がした。寺の中はそんなに広く感じるような空間ではないが、正面に髭づらの関羽が鎮座している。背景に金色の龍が舞っている壁を背中に背負い、両脇にお供を連れている光景は、どこの関帝廟にも見られる光景だろう。でも、やっぱり納得いかないのは、中国系の寺に飾っている人物像の顔が漫画にしか見えないような顔だ。建物の両側には、忠義をモチーフにした2体の武士像が立っているのだが、この顔がもう殴りたくなるようなむかつく顔をしている。正面から見るとこの廟は狭いなとおもったのだが、実は内部に入ってみると、天井が異様に高くなっていることに気づく。二階にも上って、上の階から関羽を見下ろすということも可能だが、実はこういう建物構造をしていること自体が理解不能だ。しかし、壁のほうを見ると、こんなところまで誰も気づかないようなところまで細かい細工がされているので、それはびっくりした。西關廟
住所:宜蘭市舊城西路二十九號
電話:03-9329020
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