2012/01/17

地球の裏側ニュース(Podcast)

日本の真反対にあるラテンアメリカの情報というのは、興味がある人、または関係の職についている人以外はなかなか接する事もないし、積極的に情報を取りにいこうということは無いだろう。最近では、日本でも南米のサッカーの中継を見る人が増えてきたし、BRICsの1つであるブラジルの景気の動向で、南米には関心を持っている人も増えたんじゃないのだろうか?

とはいっても、南米はスペイン語とポルトガル語の世界であり、一般的には英語で動向を見るという世界ではない地域だ。だから、サッカーや経済の成長への関心をトリガーに、この地域のことを知りたいがためにスペイン語やポルトガル語を勉強するきっかけになっているひとが多くなっているのではないだろうか。もっと日本の糞報道機関もアメリカばっかりのことを報道するのではなく、全世界の地域全体を対象にニュースを拾ってきて報道するべきだとは思うのだが、やっぱりまだまだ南米への関心はないようだ。それだけ、日本人があまり世界を見ないでも経済活動や生活できちゃっているという環境がいけないのだろうと思う。

世界一周たびたびニュースを主宰しているやすやすさんと、スペイン語・ポルトガル語の翻訳をやっていらっしゃるヒロさんが2人で行っていて、あまり日本では取り上げられていないラテンアメリカ全般の出来事について、ニュース記事から紹介していることと同時に、重要なスペイン語またはポルトガル語の表現というのを紹介していたりする。

前からそうだったかもしれないが、最近の傾向としては、やっぱりサッカーに関わる内容が本当に多くなったのではないだろうか。南米の経済状況というのは実はあんまり良くわからないし、興味を持てるものなのだろうか?ということもあるのだろうが、日本人にも伝えてもわかりやすいところという意味ではサッカーだけになってしまうのだろうと思うし、これがちょっと悲しい結果だとは思う。日本経済はよくわかんないが、フジヤマ・サクラ・ゲイシャだけは知っているという諸外国人と同じ考えだろう。

ヒロさんが南米のニュースを拾ってきて、それを紹介し、やすやすさんがヒロさんのコメントやニュースの背景についてを聞くという手段なのだが、個人的な感想からいうと、やすやすさんが他の番組をやっているときには、主でしゃべっているということもあるのだろうが、聞き役になっているこの番組の中では、すごい冷たい対応をしているひとのような印象がある。ヒロさんがそんなに嫌いなのか?と半分思ってしまうほどだ。それとも、どこかでヒロさんの不甲斐なさに関して「ダメだなー」と常に思っていることが、声の表現に現れてしまっているのかというのか、実態はわからない。ヒロさんのほうも、やすやすさんの言葉としては表現しない無言の圧力をどこかで感じているのかしらないが、これまで何回かこの番組をアップロードされているのにも関わらず、やすやすさんへの会話がおどおどしているところが可愛い。やすやすさんって、実は怖いのか?と勘ぐってしまう。

あとは、両者ともスペイン語が堪能な方なので、表現を聞けば、これは原文はこうだよね?というような会話をしているところが、スペイン語またはポルトガル語学習者には勉強になるところだろうとおもう。語学的な見地から言うと、スペイン語もスペインのスペイン語とラテンアメリカのスペイン語では少し表現が異なっていたりするし、ポルトガル語にしては、もうすっかり本国ポルトガルとは違う発音になってしまっているという驚きの事実をこの番組を通して知った。英語が世界各地に伝わったあとに、各地の英語の発音がめちゃくちゃ変化してしまったというのと似ているのかもしれない。

約1時間の番組については、内容が豊富なので飽きることは無いだろう。たまにゲストとしてスペイン語・ポルトガル語に関係するひとがこれからも登場することになるのだとおもうが、あまりスペイン語やポルトガル語に特化したポッドキャストの日本語放送がないだけ、これは価値のあるポッドキャストだと思う。


地球の裏側ニュース ~ラテンアメリカはじめました~
URL : http://www.voiceblog.jp/uraglobo/

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