2013/08/24

2013年度調布市花火大会

1年に1度だけ地元にめちゃくちゃ人が集まるときがあるのだが、それが花火大会。普段は各駅しか止まらないし何も無いところであり、最近になってようやく住宅地としてちょっとは発展してきたとはいえ、京王線の中でも乗降者数がそんなに多いわけじゃないところが混みあうのがこの日。それに、今年の花火大会は、いつもと違ってなんと8月に開催するとのこと。これまで市が金がないから開催さえも危ぶまれているということを毎年毎年騒いでいて、去年なんか10月の寒くなってきたときに開催したから、おかげで10月にカイロを持って花火を見ていたということだったが、今年は東京のほかの大きな花火大会と同じく肩を並べて夏に開催なんて、まったく観客から見るとこんなにうれしいことは無い。だいたい花火=夏という風物詩を日本人のDNAは持っているので、夏以外に開催するものなんか海外の花火くらいだと思っているから、本当に嬉しいものだ。

しかし、毎年思うことだが、年々無料で観られる多摩川の河川敷の場所が少なくなってきていることが不満だ。随分昔は、打ち上げ場のすぐ傍まで無料で観られたのだが、金がなくなって来たので有料席を導入し始めたころから、徐々に無料席が打ち上げ場から離れたところでしか見られなくなってきた。今年はとうとう一番近い無料の観覧席が、多摩川の堰のところよりも河口側じゃないとダメということになっていたことには驚いた。こんなところかよーというのは、もう仕方が無い。それと、調布の花火大会は多摩川沿いの花火大会のなかでも実は地味に思われていた大型花火大会で、隅田川や江戸川の花火大会と実は並ぶほど結構打ち上げ数が多いのが特徴であることと、これまでは尺玉を100連発も上がるという特徴的な花火大会であり、徐々に地元以外のひとたちにもその知名度が知れ渡ってきたこともあり、最近は結構早めに行かないと無料の観覧席で観る場所がなくなってきてしまうという欠点が出てきた。観覧者数が多くなってきたのと、場所が狭くなってきたという、両方の要素で気軽に観にいくのが面倒くさくなって来たのが正直なところだ。
そして今年もっとビックリしたのは、初めて入場制限をしているという現場に出くわしたこと。たまたま自分たちは無料観覧席の場所には入れて、場所も確保をしたところでポカーんと始まるまで待っていたのだが、あるときから無料観覧席の入口のほうで拡声器を持って誘導指示している人たちが「もう、こちらではご覧になれませーん。もっと河口側のほうに行ってください」と大声で言っていたこと。そんなに人がたくさん来ているわけ、ここに?と正直思ったが、確かにちょっと周りを見渡してみたら、いつもだと、混んでいると確かに思っていても、それでもビニールシートが地面を埋め尽くしていている状態ではあるが、結構空きスペースは見受けられた。つまり、場所取り担当のひとが前もって大きなビニールシートを広げて、「ここは自分たちが占拠した」とマーカーと一緒に場所を確保するんだろうけど、結果的に集まった人数はそのビニールシートの大きさを満足するほどの人たちは来なくて、他の人達用に場所を少し分け与えるということになり、後から全然関係ない人が空いている場所を確保して埋まっていくということだったのだろう。だが、今年はほとんどそんな余分なスペースがなく、満員電車のような状態にみんなが座っているという感じがした。これでは確かに入場制限をしてもしかたないだろう。

だいたい入場制限するほどの人数なんか昔は集まらなかったと思う。観る場所が広かったというのもあるだろうが、それでもかなり空いている場所はあったのだ。花火大会の知名度が低かったと言うのもあるのだろうが、おそらく花火大会というものが、一般の人にとっては「無料で友達とワイワイしても楽しいイベント」というジャンルに入ることが出来る楽しみになったからなんだろうと思う。金をほとんど使わなくても1時間から2時間の間、気の知れたひとたちとワイワイできるというのは楽しいだろうし、それも魅力的でそして派手なイベントである花火という要素が加わったら、そりゃぁ喜んで観にいっちゃおうという気になることは当然だろう。金をかけずに楽しみたいという流行は、ここ数年の娯楽としての動きではある。花火大会はスポンサーがお金を出してくれているために、一般の観客は無料で見ることができるし、空高いところに花火はあがるので、かなりの広範囲の場所でその花火を見ることができるという、とてもありがたいイベントなのだ。

もう1つビックリしたことがあった。花火大会のような場所で一番の問題はゴミ問題。花火が上がったら、みんなその魅力に目を奪われるのだろうが、始まるまでの時間帯は一緒に来ている人たちで持ち寄ったご飯や飲み物でワイワイしていることだろう。もちろん、その時点でゴミが大量に発生する。そしてビニールシートだけじゃなく新聞紙を敷いている場合には、その不要になった新聞紙もゴミとして認定される。大体の場合は、観覧席の出口のところに、ゴミをまとめて棄てられるような大きな箱が用意されているのだが、そこに集められたゴミはのちほど市のほうが収集することになるんだろうと思う。ところが、今回の場合、ゴミは座ってみていた場所に放置したままにしてくださいーとアナウンスしていた。え?一体、そんなことでいいの?あとで集めるのは大変じゃない?と思ったのだが、あの施策は本当に良かったのだろうか?と疑問になる。おそらく、毎回問題になっているのが、観覧客たちがゴミを持ち帰ろうとするのはいいのだが、途中で棄てる場所がなくて、平気に通り道のところに放棄するというのが目立ち、近隣住民からクレームが上がっているのだ。これをクリアするためには、ゴミが分散するのではなく、ゴミ発生地で放置しておけばいいと発想の転換をしたんだろうとおもう。そういえば、今年はゴミ問題で騒いでいたということが確かになかった気がする。

そのほか、毎回思うのだが、観覧場所が河川敷だからということもあるのだが、屋外だからいいだろうと思っている喫煙者が多いこと。花火会場では一切喫煙は禁止にするべきだとおもうし、喫煙者は喫煙できる場所に一箇所に集めて、そこで吸わせるようにしたらいいと思う。それも大勢集まっている観覧席から離れており、それも閉鎖的な空間で、自分たちが煙で自分の存在を悪だと自覚させるようなくらいの場所に閉じ込めさせたらいい。その閉鎖的空間から外で吸った場合には違反者として罰金化したらいい。条例として「花火大会が開催されている間、指定地域における屋外喫煙は、指定場所を除いて喫煙してはいけない」というものを是非作って欲しいものだ。煙草の煙もそうなのだが、実は河川敷においてボヤというのは多かれ少なかれ毎年ある。なにしろ、河川敷が土ならまだいいが、芝生になっているので、そこで煙草は火事のもとになるのは常識の中の常識。こいつらのせいで大勢の場所が集まったところが、一気にパニックの集積場になることも限らない。喫煙者は自分たちが野蛮人であり、存在悪であるということをそろそろわかってもいいのだとおう。

そういえば、花火大会の中身としてはいつもながら、派手な演出もあったりするのだが、今年は尺玉100連発というのが無くなってしまった。それがなくなったら、もう調布の花火大会の特徴が全くなくなったのも当然である。他の花火大会との差異化に失敗したといえるだろう。それと今回は最後のクライマックスに近いところになるに従い、突然雨が降ってきた。実はこの日、雨が降るかもしれないというのは、事前の天気予報では言われていて、当日も雨が降ったり止んだりというよくわかんない天候だった。だから、もしかしたら中止になるかもしれないというのはあった。花火が打ちあがるまでも、なんどかスコールのような雨が降ってきて、すぐに止むのだが、そのたびにビニールシートが濡れるので、持ってきたタオルで拭きなおさないといけないのと、折り畳み傘の花が一気に観覧席に咲き乱れるので、このままだと花火は見れないなということを危惧していた。実際に花火が打ちあがってからも、たびたび小雨みたいなのが降ってきていたし、そのたびに観難い自体にはなったのだが、大騒ぎするほどでもなかったのに、最後の最後で大雨。もう嫌だとおもったので、その雨が降り始めたときに帰る準備をして会場から去ることにした。帰宅途中で、最後の最後の大量に打ちあがる花火の光景を見たときには、観たかったなぁーという思いはあったのだが、あのまま雨のままで観ていたら風邪引くわとも思った。

調布市花火大会
URL : http://hanabi.csa.gr.jp/

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