2007/11/03

deafness

最近めちゃくちゃ体調が悪い。違う病院に行くたびに色々な病名を聞かされると、なんだか自分が本当に病人になったような気がする。当の本人は、それほど病名を聞いても気にしていないのだが、周りに言うと、大変だー!と騒ぐので、そこで初めて大変なんだと思うようにしている。が、あまり人の話を深刻に聞いていないのか、いたって普通に生活をしている。

ここ2週間前から、左耳の奥のほうが、ちくちくと痛いなと思い始めた。そのときには、最近耳の掃除を真面目にしていないなーと思ったので、綿棒で耳の垢の掃除をしたりしていたのだが、それでも違和感というものは取り除くことができなかった。いろいろな病気はしたことがあるが、耳の病気というのは生まれてこの方、小さい頃に体験した中耳炎くらいしか覚えていないので、もしかしたら、これは中耳炎にでもなったのかなという気もした。そこで、出社前に耳鼻科へ立ち寄りしてみることにした。

耳鼻科はそれこそ前に行ったのがいつだろう?というくらい、行った記憶がない。前に耳鼻科に行ったときには、耳の中がガサガサした感じがあったので、それを取り除きにいったら、耳の奥に超デカイ耳垢があって、吃驚したというとき以来だ。年寄りの先生なのだが、腕はかなり確かのようで、家の近所の人たちも含めて、自分の家から半径5kmくらい範囲に住んでいる人たちの御用達耳鼻科になっている。しかし、耳鼻科というのは昔から、小さい子供と年寄りばかりが集まってくる場所でもあるので、スーツを着た人が来るとかなり場違いのように思える。

診察の段階になって、診療台に乗せられた後、耳の中をチェックして貰ったのだが、そのとき医者からは外傷とか見た目では問題ないとのこと。そこで、ありがちの聴力検査を行う。昔から、左耳の高音域はあまりよく聞こえていないのは、定期検診や人間ドックのときに分かっているので、またいつものように高音域だけ聞こえていないのだろうと思っていた。検査の方法も、定期検診のときにも頻繁にやっている、「ぴー」という音が聞こえつづけている間、手にもたされたボタンを押しつづけるという単純明快のもの。ただ、最近の耳鼻科は、その方法が2種類あって、耳の穴を通して聴力を検査する一般的なものの他に、骨伝導を利用した聴力の検査も行うようである。骨伝導というのは、最近の携帯電話でも老人用として新規開発されるきっかけになったものだが、これが身近で体験できたので、かなり楽しかった。耳の中に入れていないのに、音が聞こえるという不思議さは、神秘的だ。骨伝導の聴力検査は、被検査の耳とは逆側の耳は、別の音が流されていて、その音は気にするなという方法。正式検査名は良く分からない。そのあと、鼓膜が破れているのかというのを検査する特別の装置を使って、チェックされた。

検査の結果、鼓膜には異常がないのだが、やはり左耳のほうに異状が見つかった。異状というのは、左耳の聞こえている音域が狭くなっているとのこと。高域だけではなかったらしい。病名は「左突発性難聴」という。原因は未だに解明されていないのだが、ストレス性からのものか、または風邪などを引いたときに、菌が内耳に入ったことによる障害というものも考えられるようである。いずれにしても、10日間くらいは毎日通院が必要で、そのときに、ビタミン剤も含まれている太い注射を打つとともに、毎日3回薬を飲まないといけないといわれた。絶対安静が必要だとも言われた。普通に仕事をするには全然問題ないのだが、あんまり無理するなとのこと。

文化の日あたりはいつも天気が良いので、伊豆あたりの温泉にのんびりしたいとおもっていたのだが、医者から「耳が聞こえなくなっても良いんだったら、どうぞ。ことの深刻さを理解していないね?」と言われてしまった。軽く考えていた自分の甘さにガックリである。従って、週末の温泉旅行は、急遽キャンセル。踊り子号の特急券もキャンセルし、宿もキャンセルした。一緒に行く約束をしていた友達にはお詫びをいれるとともに、今回は自分の責任のためにキャンセルになったので、キャンセル分はこちらで支払うことにした。

会社に行って、「明日から毎日朝通院しなければならなくなりました。でも、普通に残業も含めて仕事をしてもいいようです」という報告は一報入れておいたが、直属の上長も少し抜けている人なので、「わかりました」とは言ってくれたが、あまり真剣に聞いてくれる様子ではなかった。しかし、いちおうその上の上司にも報告しておこうと思って、連絡をしてみたところ、こちらのほうが恐縮してしまうくらいの気の使い様を受けてしまった。違うロケーションにいるその上長に連絡をとろうとするのは、なかなか難しく、電話が繋がらなかったので、まずはメールで先に報告をし、そのあと、そのロケーションで打ち合わせをする機会があったので、そのときに症状を改めて自分の口から説明した。その上長は、ネットで症状について調べたらしく、その結果からとんでもない状況になってしまったと判断したらしく、すぐさま、フォーメーションの見直しをしてくれたとともに、真剣になって症状について聞いてくれた。「もしかして、本当は入院しなければならないのに、お前は、医者に入院したくないんですというようなことを言ったんじゃないのか?」とも言われたことはかなり衝撃的だった。いまの部署にきて、まだあまり時間が経っていないのに、すでに性格を見抜かれていたことが分かったからである。

そんなこんなで、ここ数日は毎日通院しているのだが、毎日腕のどこかに注射を打たれているので、警察に尋問を受けた場合には、シャブ中毒の人間に間違われないかと心配である。内科の診断ではないので、耳鼻科が腕に注射をするというのは余りなれていないようで、この間は、1回の注射を打つのに、「血管があまりうまく浮き出ない」という理由から違う場所を4回も指されてしまった。注射後のバンソウコウが4箇所に張られている様は、病人の証拠になりかねん。

飲まされている薬というのは、いまのところ次の3種類だ。

・メチコバール錠
・アデホスコーワ顆粒
・リンデロン錠

処方してくれた説明によると、「メチコバール錠」は末梢神経障害の症状を改善する作用があるとのこと。「アデホスコーワ顆粒」はめまい治療に用いられるらしく、心臓の働きを強くする作用があるそうだ。「リンデロン錠」はステロイド剤であるため、炎症を鎮める作用があり、医者の忠告を聞かず勝手に飲むのを止めるとダメなのだそうだ。

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