湯西川温泉の帰りに浅草駅で降りた際、昼ご飯兼夕ご飯として、前から行きたかった「駒形どぜう」に行ってみた。名前の通り、ドジョウ料理専門の店であるのは言うまでも無い。浅草生まれの母に言わせると、あんなものは、月島のもんじゃ焼きと同じで食い物じゃないとよく言っていたが、昔は貧乏人が酒のつまみやちょっとお腹を膨らせたいときに食べたものであろうが、いまではそのドジョウも隅田川では獲れなくなっているので、貴重なものだから、重宝されてしまっている。なんだか、こういう食べものって多くなったのではないだろうか!?
駒形どぜうの場所は、浅草寺から南に下って、駒形橋のところまでくればすぐに分かる。傍には玩具メーカーのBANDAIがあるので、そこまで行けば傍にあるというのが分かるだろう。現代的なBANDAIと古風な建物の駒形どぜうが傍にあるというのは、なんだか浅草らしい混在環境だなと実感する。
店の中に入ると、1階は大きな畳部屋が目に見えるだろう。実際には2階も同じような畳部屋なのだが、1階のほうが昔ながらの感じがすると思う。というのは、テーブルというものが無い。座る位置と同じ位置に料理が出されて、あぐらや正座をしながら食べるものだ。外人にとってはとても食べ難い姿勢だと思う。じゃ、二階はどうかというと、これも似たようなものだ。しかし、違いといえば、背は高くないがテーブルがあること。こちらもあぐらか正座を掻かないとテーブルの位置に合わない。
昼ご飯時や夕ご飯時だとすると、きっと観光客や普通の客で店の中は混んでいるものだとおもう。このときに店に入ったのは確か昼の3時半頃だったのだが、それでもそこそこ店には人がいて、酒を飲みながらドジョウを食べているようだ。オヤジの集団で食べている人たちは、だいたい酒が入って、大声でしゃべりながらという人たちだった。まぁ、こういう店なので若い女の人が来るような場所ではないのだろう。あとはおばさんたちの集団か家族連れというひとたちが多かった。
ここでは、調子を乗ってしまったのか、ここで選んだご飯は「駒形定食」。他にも定食はたくさんあったのだが、なぜか比較的量が多い物を選んでしまった。料理は以下のとおり。これで5950円。なかなか量が多くて、少し腹をすかしていくべきだろうと思う
『駒形定食のメニュ』
・お通し
・鯉のあらい
・どぜうなべ
・柳川
・とりつくね焼
・茶碗蒸し
・どぜう汁又はなめこ汁
・お新香
・ご飯(お茶漬け)
・果物
「鯉のあらい」は泥臭くなく、海の白身魚と同じようなものなのだ。昔は川魚として食べられたもので、これも食べものに貧相な内陸部の人たちが食べるものとして思われていた。いまでは、鯉のあらい程度でも高級食材の1つになっているところがなんとも笑える。皇居に住んでいるあの巨大な鯉を料理にしたら、どれだけたくさんの人たちが食べられるのだろうか?
「どぜうなべ」は薄い底の鍋にドジョウが乗っており、その上に刻まれた葱を自分の好みに合わせて載せて食べるというものだ。葱がシナシナになったときをトリガーに食べるのが良い。葱はこのときたくさん載せるのがいいとされている。ドジョウはもちろん生きたままではないのだが、ドジョウの形をみたら、その辺の女の子は気持ち悪いといって近づかない人も居るだろう。鍋が薄いのでドジョウが煮えるのに時間はあまりかからない。少し日本酒でもちびちび飲んでいれば、すぐにドジョウが食べられる時間が来る。
「柳川」はドジョウ鍋ににているが、上に溶き卵が掛かっているのが違う。卵が掛かっていると、その臭みがなくなるので食べやすいかもしれない。
「どぜう汁」は見た目としては、泥水?と思うようなものだ。しかし、具にドジョウが入っているという点で味付がある。しかし、単にドジョウが入っているだけの味噌汁かなと思っていると、「おぉ?!」と吃驚するから注意だ。どのような味付けかは・・・実際に食べてみて欲しい。文面にするほど文章力が無いのでここでは記載できないが、言うまでもなく変わった味がする汁だといえよう。
ここではドジョウ料理がメインだが、他にも酒のつまみになるようなものを提供しているので、飲兵衛にとってはなかなか酒肴が多くていいところだろう。
駒形どぜう : http://www.dozeu.com/
東京都台東区駒形1-7-12
TEL.03-3842-4001
0 件のコメント:
コメントを投稿