せっかく山の上ホテルに宿泊したから、なんでも山の上ホテルで用を済ませてしまいたいとおもい、これまで、ホテル内のレストランは昼には利用したことがあっても、夜は全く使ったことが無かったから、夕食もいくら掛かるのか見当もつかないと思っていたのだが、おもいきって、東京の中でも「てんぷら」を食べるのであれば名店中の名店といわれている、ホテル内に存在する「てんぷらと和食 山の上」で食べてみることにした。
事前にメニュと値段を調べていけばよかったのだが、そんなの実際に行ってみてから考えればいいじゃんと思ったのが、甘かった。やっぱり名店のてんぷらはとても高かった。群を抜いて高いのであれば、もう腹をくくるしかないとおもい、ここはいくつかの定食メニュはあったのだが、十分だろうと思われる量と、提供される内容を考えて、次の定食を選ぶことにした。■天ぷら定食(No.2) 13,650円
活巻海老(3)、魚(4)、野菜(7)、かき揚げ(天丼又は天茶)、
赤出し又は澄し椀、御飯、香の物、果物又は抹茶アイスクリーム
おまかせメニュなんかもあったのだが、これだと刺身がついてきて、別に刺身なんか食べたいとは思わなかったので、これは全く選ぶ余地がなかった。結果としては量はちょうどいいと感じたのだが、やっぱり油で少し胃もたれした気がしたので、どうせなら、てんぷら定食(No.1)というものにしておけばよかったかなとあとで後悔した。しかし、ここの油は、他のてんぷら屋にくらべると、それほど思ったほど胸焼けするような気持ち悪い油を使っているわけじゃないので安心だ。神保町界隈にあるチェーン店である天丼屋の「いもや」のような油だと、同じ量のてんぷらを提供されたら、その油だけで油酔いをしてしまいそうになるのだが、ここのてんぷらはそこまでひどくは無かった。むしろ、綺麗な油だったと言っていい。今回の提供されていたてんぷらは下記の通りである。
まずは、カリカリの海老のてんぷらからスタートした。衣が厚すぎず、そして薄っすらと素材を包み込むようなくらいの厚さだったことに、まずはびっくりした。海老が3匹とメニュに書いてあったので、巨大な車えびみたいなのが3匹も出てきたら、それだけでおなかがいっぱいになるだろうとおもっていたのだが、そんなのは気にする必要も無かった。海老の一番美味い腹の部分を3匹分利用して、中身だけではなく、殻もつけた状態で揚げたものが出てきたのだ。足もバリバリ食べられるくらいの揚げ方なので、美味かった。魚類のてんぷらとしては、アジ、キス、アナゴ、牡蠣だ。アナゴは、個人的にはてんぷらより、こってりとタレのかかった丼物や寿司のほうが断然いいのだが、肉厚な分だけ、塩と一緒に食べると、その味わいが深く感じられた。驚きなのは牡蠣だ。牡蠣が苦手な人は多いと思うのだが、生牡蠣として本当は食べたいところではあるような、大きな身の牡蠣が出てきたときにはびっくりした。もっと小ぶりのものが出てくるものかと想像していたし、以前、広島の宮島に牡蠣を食べに行ったときには、地元なのに牡蠣が小さくてがっかりしたこともあったので、その牡蠣の大きさから考えるとあまりにも大きかったからびっくりしたのである。野菜類としては、れんこん、ぎんなん、茄子、たまねぎとXXXという野菜だった。レンコンは定番なので割愛だが、茄子のてんぷらは、茄子の瑞々しさが全く劣ってなく、むしろ水分がそのまま熱湯になったような感じのままであがっていたために、まるで小籠包でも食べているかのように、熱々だったし、ジューシーな味わいだった。たまねぎは、一口サイズの小さいたまねぎを利用しているのだが、これがまた丸ごと1個を使っている形で揚げていたために、齧ると中が分解されてしまい一瞬焦ってしまった。しかし、たまねぎであることは変わりなく、あの甘みたっぷりのたまねぎの味をそのまま衣で封じ込めた状態だったので、十分楽しめた。ご飯物としては、掻き揚げ丼にするか、掻き揚げをご飯と混ぜて、混ぜご飯のようにするか、またはお茶漬けのようにするかの選択ができる。一番オーソドックスの掻き揚げ丼にすることにしてみた。友達は混ぜ物のご飯を注文する。なお、掻き揚げ丼の場合は、上に掛けるタレについても選ぶことができるようで、甘口か辛口の二系統だった。今回は辛口を選ぶことにしてみた。大きな海老が歯ごたえあるぷりぷりした掻き揚げであり、あまり衣が厚くないというのは、他のてんぷらのときと同じだった。それゆえ、掻き揚げに含まれている具が大きいので、咬み答え十分である。デザートは、果物とアイスの二種類を選べ、果物は季節の果物とメロンの選択だった。このときの季節の果物とは、なぜか柿だった。時期が少し遅いのでは?と思ったのだが、いまが旬の柿を使っているらしい。店の中は、お座敷も存在するいかにも高級なてんぷら屋だという雰囲気を持っているところだった。おもしろいのは、店員の服装で、てんぷら屋という超日本的な店であるなら、前掛けでもした店員が右往左往するような様子が見られると思ったら、全く違っていて、洋食の高級レストランで給仕をしているような、蝶ネクタイと黒タキシードを着た店員が給仕をしていた。女性のウェイトレスについても、なぜか着物で提供しているひとと、あたまにナイチンゲールのような王冠みたいなのを飾っている、洋食レストランのウェイトレスのような人が出てきて、一体ここは何屋でなにを提供している店なんだろう?と戸惑ってしまうような空間だった。
客は常に満員で、美味さでひとがやってきているんだなというのが良くわかった。特に土曜日の夜だったからかもしれないが、席が全部埋まっていて、事前に予約していて良かったと思った。待ちぼうけをするなんていうのはどうしても嫌だったからである。カウンター席もあるのだが、それだと店の大将と一言二言は話さないといけなくなるし、どちらかと言うと、そういう席は常連が座る席だということがあるようなので、一元さんだと、テーブル席を案内されるようだ。大人数でワイワイやりたいのあれば、座敷席のほうがいいかもしれない。が、やはり高級てんぷら屋なので、それなりの態度で接したほうがいい。少し背伸びをして、大人の世界を体験したと感じた。是非、他の人にも勧めたい。
山の上ホテル てんぷら山の上
場所:本館1階
Phone : 03-3293-2311(代表)
朝 食 / AM7:00~AM10:30(LO)
ラ ン チ / AM11:00~PM3:00(LO)
ディナー/ 平 日 / PM5:00~PM9:00(LO)
土・日・祝 / PM3:00~PM9:00(LO)
禁煙区分/ 全面禁煙
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