2010/04/29
アイスランド火山灰と回避
毎年ゴールデンウィークの時期は長期休暇が取れる時期だからということもあるので、ヨーロッパに行くことにしている。しかし、今年のゴールデンウィークは、どうやらヨーロッパに行くことはやめたほうがいいかもしれない。それは、アイスランドで発生した火山がその噴煙の影響により、ヨーロッパ中の空港が閉鎖に追い込まれてしまったからなのだ。
アイスランドといえば、火山と温泉と金融破たんをしてしまった国として有名である。特に金融で国を活性化する前は、国民ほぼ全員が漁民だったという国であり、日本へも多くの海産物が輸出されていたところでもある。そんなところでは、火山が起こったというのは、まぁ、日本で火山が起こるようなもので、別に驚く要素でもない。ところが、北大西洋海流と偏西風の影響というのは、高校の地理の授業以来まったく気にしたことが無かっったが、この偏西風で舞い上がった噴煙がイギリスを中心に大陸ヨーロッパの広範囲に降り積もってしまったというから驚きである。
火山は一度爆発すると、いつ収まるのか誰もわからないものだ。頻繁に噴火を起こしている鹿児島の桜島なんか、傍に住んでいる住民はほぼ毎日火山灰に悩まされて生活をしている。生活ごみとおなじように火山灰をごみとして捨てるという習慣がある。しかし、それは火山灰に慣れた世界でも悩まされるのに、普段火山や地震と全く関係ない人たちにとっては、火山灰は、未知との遭遇に近いものが遭ったのだろう。火山灰が飛行中のエンジンにこびりついて墜落してしまったことが有るという事件が大々的に流布されてしまって、最終的には西ヨーロッパから東ヨーロッパまで広範囲に空港閉鎖だ。
こうなったらヨーロッパを旅行中の人は、足留めしなければならない。大混乱発生だ。その様子はテレビで連日放送されていたからよくわかる。特に陸の孤島になっているイギリスの場合は、大陸からの客がTGVに乗ろうとロンドンの駅に殺到する様子も流れていて、中国の年末の帰省ラッシュより酷い状況になっていた。
しかし、報道ではあまり行われていなかったが、実は南ヨーロッパのほうはあまり火山灰の影響はなかったようで、バルセロナやナポリ、アテネのような場所は空港が閉鎖されていなかった。だから、なんとかバスや電車で乗り継いで、バルセロナあたりまで来れば、なんとかして帰れる手段はあったのかもしれない。ただ、旅行者にとっては余計な出費が必要になってくるわけで、特にツアーに参加している人にとっては、そんな余計な費用をかけるほど余裕は無い。
ヨーロッパ中の空港で、どこの空港が再開したかとか、どこの航空会社は運行を再開したかというのは、テレビや新聞では情報量がとても少なかった。ところが今回のこの騒動で大活躍をしたのが、Twitterだったと思う。ヨーロッパの主要航空会社は、会社独自のTwitterアカウントを持っているようで、それでTwitter経由でコメントを随時発表していた。特にルフトハンザ航空の対応が素早かった。航空会社の手配したバスが運行をするので、フランクフルトまで帰りたい人は、早い者勝ちで何駅まで来てねーというような内容を流していたからだ。それと facebook でのコメントを利用した情報提供というのも新しい情報提供手段だというのを感じた。だから、これらの新しい情報提供手段で頻繁に情報を収集していた人は、早めに大混乱から回避したようだ。航空会社の公式サイトには全く情報として載っていないのである。
これから地震や大災害があったときの通信手段として、TwitterやFacebook をつかうことと、Skypeは必須アイテムになるのではないだろうか。
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