2010/04/29

上海万博

中国はオリンピックと万博という2つの国際的イベントを成功するために、ここ数年の経済発展を必死になって続けてきたという感がある。2008年の北京オリンピックは、世界中を敵に廻しながら、中国=世界一という印象を世界にアピールさせるために、聖火リレーのときから前代未聞の軍警と一緒に世界中に遠征し、各地では、共産党政権の指令により、現地在住中国人を総動員して、どこの国を聖火リレーが通過しても、中国の国旗と警備員以上の頑丈なガードをリレー走者に対して行って居たりしたのが、連日連夜報道されていた。特に長野での聖火リレー通過は酷すぎた。日本中から中国人留学生を中心とした中国人を万単位で集め、さも、長野が中国の都市のようにあるかのように、あちこちで中国の旗がひしめいていたし、フリーチベットを掲げていた世界からやってきた人たちと大喧嘩を路上で行っていた。開会式からダメダメさが世界中から報道されると、中国の何よりも大切にしていた面子が潰されたとして、意味不明な反撃報道をしたりしたのは、ほとんどガキが大人に対して、意味不明な反抗をしているようにしか見えなかった。

さて、北京ではいちおう成功したあとに、昔から経済的に発展していた上海が、これまた世界にアピールするためのイベントである世界万博がいよいよ5月1日から始まろうとしている。2005年と2006年の2回、上海に行ったことがあるのだが、そのときから2010年の開催に向けて、国際的に「まともな人たちが住んでいる」ことをアピールするために「七不運動」を行うため、地下鉄の車両内のテロップやら壁広告などのでかでかと宣伝がされていた。そのときの「七不運動」は次の通り。

1. その辺に痰を吐かない(痰はティッシュに吐き、ハンカチに吐いた場合は後で洗うこと)
2. ゴミのポイ捨てをしない(ゴミはゴミ箱に捨てる、またはビニール袋に入れ指定の場所に捨てること)
3. 公共物を大切に(公共物を大切にし、落書きなどの行為は阻止し、批判し、共に協力しあうこと)
4. 緑を大切に(積極的に緑化運動に賛同し、一人一人の自然保護意識を高めること)
5. 交通ルールを守る(歩行者は歩道を歩き、道路を横断する時は歩道橋または横断歩道を渡ること)
6. 公共の場でタバコを吸わない(公共の場でタバコを吸わないとは大いに禁煙を推奨し、喫煙者は指定された場所で吸うこと)
7. 汚い言葉を発しない(話をするときは文明、適切、礼儀を心がけること)

すごく当然のことを長い時間かけて、野蛮人も同然だった中国人の性質・性格・生活態度を西洋なみにしようと努力した結果、2010年の万博の年にどうなったのかなーと、経済発展が激しい上海の様子をテレビでみつつ、開幕直前の上海万博の事前展覧会の様子が報道された。

やっぱり5000年の野蛮人的生活スタイルというのは、数年で改めるということは中国人には無理なのだということがよくわかった。

まず、開門前の長蛇の列で、割り込みはする。「いつまで待たせるんだ」と開門時間が決まっているのに、自分の思い通りに行かないとすぐにぎゃーぎゃー騒ぐ。万博を政治的に利用したいという思惑から、入門時には、荷物検査をさせる気持ちはわかるが、その締め付けがきつくて、余計暴動化するくらいの長蛇の列をつくる結果になった警備の馬鹿さ加減。トイレが我慢できずに、そこらじゅうで用を足している野蛮人。道路は公共のものという考え方が、「全員が気持ちよく使うためのもの」という理解ではなく「自分のものじゃないから、好き勝手に使ってもいい」という考え方を持っているので、ゴミ箱の存在は関係なく、適当な場所に大量のごみを捨てているし。各パビリオンで長蛇の列ができるから、待たなくても入れる、ディズニーランドの「ファーストパス制度」を取り入れたのはいいのだが、そのパス発行に不手際があり、券売機の前で大乱闘や奪い合いを行ったりしているし。

どこが「文明人」になろうとしていた中国人なのだ?とテレビ画面を見ながら思った。世界中で中国人=野蛮人なみの生活様式を断行しているということが報道されてしまった。特にBBCなんかは、「大丈夫か、上海万博?」という題名で報道されていたし。

日本の夏休みを挟んで半年くらい開催されているとのことなので、日本からもたくさんの観光客が見に行くんだろうと思う。が、あそこは中国であって、まともな国ではない。台湾のような秩序と文化的で民意的なところとは、まるっきり違うのだ。それでも見に行くのは勝手だが、あの国に行って「また行きたい」という人が意外に少ないとおもう。

上海万博の始まる前に、テーマ曲のパクリが発覚し、中国政府もろとも珍しく謝罪をしたが、当の作曲家は「インスピレーションを得た」と意味不明な弁明をしていて、絶対に謝らなかった。中国人は絶対に人に謝らない。特に公の前で馬鹿にされたりしたら、余計謝らない。こんな縮図の中に中国の本質をいろいろな面で見た気がする。

あと、上海万博委員会が、開催中の日本人来場者数の予想数を300万人と言っていたが、こんなに日本経済が不景気もいいところになっているのに、だれがそんな上海ごときにいく余裕のあるひとがいるんだろうか?と疑問に思う。もし、本当に委員会発表で「300万人」という数字が出たら、絶対ウソだ。だいたい、この「3」という数字を出すこと自体が、またでたらめな数字をだすのが好きな中国のやることだなと、すぐに感じた。あの南京大虐殺の数も、最終的には30万人と言うようになったし、殺された数が当時の人口よりも多いってどういうこと?という質問に対して、まともな答えをいまだにしていない中国はでたらめの王国である。


上海万博公式サイト(日本語)
URL : http://jp.expo2010.cn/

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