2010/12/28

北平一條龍餃子館(台北)

西門町でCDでも買おうと思って移動してみた。その前にご飯を食べたいと思っていたのだが、なんだか考えるのが面倒くさかったので、以前来たことがあり、その時には満腹になりすぎて動けなくなったところがある。西門町では老舗中の老舗になった北平一條龍餃子館である。

名前の通り、こちらは北京料理の店であるが、あんまり個人的には北京料理の店だという認識がなく、よくある台湾のちょっとした美味い店という認識しかない。北京料理なので、おそらく国民党が大陸から台湾にやってきたときに一緒になってやってきた人たちが開店した店なのだろうというのはわかる。なにせ、店の入口に「50年老店」と老舗らしくない宣伝看板が出ていること自体が何か気味悪いのだが、そんな宣伝をしなくても、古い書物の中にはこの店のことさえも出てくるので、いまさら宣伝しなくてもいいだろうと思う。

例えば、台湾の代表的な作家である白先勇が書いた長編小説「孽子」の中にも、この店でご飯を食べたシーンは出てくるし、本の中で書かれている店の様子は、現代の店の雰囲気と全く同じ状態なので、店の中に入ると、昔から何も変わっていないんだなーということと、その雰囲気が好きなので老若男女がこの店を常連として来ているんだろうなというのは想像できる。

お店はガイドによると、もともと14時までしか開業していないと書いていたので、13時45分頃に到着してしまったときには、もう店はダメかなーと思っていた。ところが、店に行って見ると「どうぞー」と予想に反してウェルカム状態だった。あれ?2時までじゃないのかな?と思っていた。折りしもこの日は12月24日。クリスマスイブの日だからか、西門町には人がたくさん溢れていた。隣の麺線屋もめちゃくちゃ長蛇の列ができていたくらいだからだ。だから、店のほうも稼ぎ時だと思ったのか、通常14時で一度閉店するところを、この日は閉店時間無しにずっと営業をしていた。だから、後から後から常に客が入ってきてご飯を食べていた。最初に通されたのは奥の大人数の人が一度に座れる円卓だったのだが、座っている場所が料理を運んでくる際に一番邪魔になる場所だったためと、他のテーブルがたまたま空いたからという偶然が重なって、移動を命じられた。ちょうど部屋の隅っこでご飯をたべるような形になったので、邪魔されなくて便利だった。

前にもこの店でバカ食いをした記憶があるが、この日も結局バカ食いをしてしまって、一人で「満腹すぎて苦しい」とそのあとしばらくは唸ってしまっていた。

食べたものリストは下記の通り。

・韮菜蝦仁水餃 126元
・鮮肉蒸餃 98元
・宮保鶏丁 148元
・炒青菜 102元

餃子は蒸しと水餃子の二種類を頼む。どちらも1籠10個入りのものだが、これもぺロっと食べてしまった。どれだけ腹が減っていたんだろうと思う。しかし、美味いから食べ進んでしまった。蝦が入った水餃子は、皮むきされた蝦がそのまま入っており、それにニラと豚肉が混ざっているため、これがかなり美味い。もちろん、一番定番の蒸し餃子自体も美味いのだが、やっぱり水餃子のほうが好きだな。しかし、北京あたりの餃子だと、焼き餃子が一般的だと思っていたのだが、本当のところはどうなのだろうか?北の小麦・南の米という食文化だったから、北に属する北京は小麦文化なので餃子が主食に使われるのは理に適っている。宮保鶏丁は鶏肉と胡瓜が甘辛ソースで絡めたものなのだが、これはこれでまた美味い。胡瓜のしゃきしゃきとした食感と、鶏肉のぷりぷりした肉が舌に絡まると、絶妙な味わいだ。しかし、大量には要らない。味が結構濃い気がするので、途中でお茶をたくさんがぶ飲みしてしまった。青菜のいためは、中華料理の定番中の定番炒めものなのだが、このにんにくとの組み合わせはなぜ単純なのにこんなに美味いのだろう?ニンニクを組み合わせると何でも美味くなるという秘密の調味料みたいでおもしろいと思う。しかし、たべたあとは、口がとても臭いので、このあとはキスが出来ない。店の壁を見ると、店の名前にもあるように、一匹の金色の上り龍のモニュメントが掲げられている。なんでも龍とか虎とか使っていると力強いような気がするが、むやみやたらに使っているとありがたみがないような気がするなー。店の名前なんて、店長の好き勝手に決めるものだから、客は文句が言えないけど。
全体的にはやっぱり美味しいお店であり、安心していける場所であるのは再認識した。

北平一條龍餃子館
住所:台北市峨嵋街10號
電話:02-2361-6166
営業時間:11:00-14:00(Sun11:00-14:30) / 16:30-21:00
URL: 旅々台北のサイト http://www.tabitabi-taipei.com/html/data/10092.html

0 件のコメント: