2010/12/27

儂來餐廳(台北)

台北に到着して荷物を置いたら、ちょうど夕ご飯の時間帯になったので、ホテルに近いところで台湾料理を食べてから台北101か新光三越の信義店に行こうかなと思っていた。行天宮の周りは探してみると、結構たくさん食べるところはある。それも台湾料理屋が。こういう場所だというのは実はあんまり知らなくて、こういうときにガイドがあったことに助かったとありがたみを感じた。

ガイドで選んでみた台湾料理屋は「儂來餐廳(nong lai cai ting)」である。場所は比較的ホテルから近いところで、行天宮のある松江路からも近いところにある。少し裏路地のほうに入って、ピンク色に輝いて、なんだか艶かしい店のように見える電飾が見えたのであれば、まさしくそこだ。なんでこんなレストランなのにピンク色のネオンなのかが全然分からない。まぁ目立つから許すとしよう。
店に行ってみたら19時半ごろだったと思うが、既に店内は超満員の客でいっぱいだった。やっぱりもっと早くこの店に来るんだったかなと、半分諦めていたところ「大丈夫よ。入って、入って」と店の人に促されて中に入る。小さいテーブルのところは、もう既に埋まっていたのだが、合い席にされたが、丸い回転テーブルのところに案内された。しかし、店内はめちゃくちゃうるさい。それもそのはずで、実際にはどこかの団体さんのパーティだったからである。たぶん、誰かの長寿を祝うパーティだったのではないだろうか?どこのテーブルも同じようなメニュが並んであり、日本みたいに立食にしないところが台湾らしいと思う。そのために、がやがやわいわいとうるさかったのである。しかし、自分が座っているテーブルを含めて、数箇所だけはその団体とは全く関係ない普通の客だった。まずはテーブルに就いて、台湾に来たのだから台湾ビールで喉を潤そうと思い、日本の居酒屋と同じような感覚で「台湾ビール1杯」と頼んでみた、見事にケースに入った台湾ビールの瓶タイプがやってきて、なんか焦った。500ml 入りの瓶とはいえ、瓶で出てくるとは、まるで飲兵衛みたいではないか。
そして飲みながら料理の注文を考えてみたが、選んだのは次の通りである。全部で730元の料理。

・杏菜の炒め
・あさりとバジルの炒め
・からすみの炒飯
・金沙排骨(黒毛豚スベアリブフライ)
・へちまシャーベット

実際に注文したのは、へちまのシャーベット以外のものであり、へちまのシャーベットは、店のほうが勝手に持ってきたものである。サービスなのだろう。どのテーブルにも持って来ていた。最後のデザートのことから話すと、このへちまのシャーベットだが、結果的には不要だと思う。あのクソ寒い冬の中なのに、なんでシャーベットなんか出すんだろうか?これが夏だったらありがたいサービスだったと思う。ちょっと季節を考えて欲しかったものだ。だが、無料だからそんな叱り方をしても仕方ない。
杏菜の炒めは、青菜の炒めに似ていて、これは美味しかった。少しにんにくの風味を効かせているから、食べたあとの息は臭いと思うが、食欲は増進される。杏菜は青菜に比べると、すこし茎っぽいところが残っているので、食べ応えはあるだろう。あさりとバジルの炒めものは、旅旅台北だったかに載っていた料理で、なんとな美味そうだなとおもったのを覚えていたからである。アサリの貝類とバジルの組みあわせって、スープみたいだなと思ったのだが、これが調味料を媒介として美味い具合の組み合わせになっているのだ。アサリは貝のまま入っているから、いちいち貝から取り外さないといけない。それは面倒くさかったが、貝殻がないと、怪しい虫にしか見えないかもしれないので、やっぱり貝殻は付いたままのほうが良い。
何度も台湾に行ったことがあるのに、生まれて初めて食べたのがカラスミ。見たことはあるし、売っている所も調理法や食べ方も知っているが、実はいままで食べたことが無かった。鱈子もそうだが、あんまりあぁいう卵の塊みたいなのを好んで食べないせいかもしれない。酒のつまみだとおもっていたからすみを炒飯にするなんて、どういう味になるのかなと思って恐る恐る注文していた。なぜならこの店ではみんながみんな注文する料理だというような宣伝がされていたからである。そこで注文しないのも変だからという、意味不明な見栄で頼んでみた。確かに美味いと思うのだが、また食べたいというようなものではないというのが正直な感想。しかし、食材としては面白いものだなとおもった。お土産として買うつもりは毛頭ない。
豚のスペアリブだが、思ったものとは違うようなものが出てきて吃驚した。というのも、もっとカラっと揚げられたもので、甘辛ソースが掛っているようなものだとおもっていたのだが、温度の低い油で揚げたんじゃないのかというような揚げ方をした皮の出来栄えだったからである。だから、食べた感触が、ねっとりしたようなもので、思ったようなスペアリブではない。おまけにスペアリブだから、当然骨がある。あーっ、食べにくいといったらありゃしない。でも、なぜかパクパクこの料理を口に入れてしまっている自分がいたことに吃驚した。気に入ったのかな?最初にこの店に入ってきたときにはたくさんいた来客の人たちも、食べ終わったときには、ほとんどの人が居らず、店内も片付けて閉店する寸前になっていた。周りで掃除とかされると、早く帰れと無言の圧力が掛っているみたいで、なんだかイヤである。しかし、店にとっては手際よく片づけをしたいところだから仕方ないだろう。
そういえば、同じ丸テーブルになっていた先客の人たちが、こちらを見て「あんた日本人?」と流暢な日本語で聞いてきた。それまで同じテーブルにいたこのおじいさんを、周りの人が食事を口に持っていって介助していたので、てっきりボケ老人だと思っていたのだが、喋った感じでは全くそんな様子は微塵も無かった。そして次に「あたしのこの帽子なんだか分かる?日本軍の帽子だよ。戦争のときに使ったものなんだよ。」と自慢してきた。このおじいさんは本省人の人だったようだ。台北にいる爺さん=外省人と勝手に思っていた自分の間違いに気づき、反省した夜だった。

儂來餐廳
Adress : 台北市中山區民生東路二段147巷11弄1號
Phone : 02-2505-0891
Open : 11:00-14:00/17:00-21:00

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