- ソフトバンク携帯電話への通話料が0円。ただし、21時から0時台のソフトバンク携帯電話への通話が1請求月内に最大200分(累計)を超過した場合、超過分は30秒毎に20円かかる。また、国際サービスは無料対象外。
- メール代が0円。ただし、SMSが対象。S!メールの送信・読出には料金がかかる(受信通知は無料)。また、国際サービスは無料対象外。
- 「ゴールドプラン」の月額基本使用料9600円(税込)がいきなり70%OFFの月額2880円(税込)。ただし、2006年10月26日~2007年1月15日まで。「いきなり70%OFF」「月額基本使用料・パケット定額料最大2か月0円」はキャンペーン期間内のゴールドプランへの加入が必要。また、ゴールドプランの加入は「新スーパーボーナス」への加入が必要。
- 月額基本使用料とパケット定額料が最大2か月無料
というサービスの発表だった。ソフトバンクモバイル社長である禿オヤジは、上記の発表をもったいぶって、今日の18時30分に発表すると、さも「すごいことをやらかす」ようなニュアンスを報道機関に先に述べていた。ところが、開けてみると、突拍子もない発表があるかと思ったら、すべてが「ただし書き」つきで、携帯事業としてはあまり収益にインパクトを与えない程度で、ユーザに驚愕的な新サービスを開始したというような内容のものを、誇大広告的に述べただけだった。
「1」の通話料金については、NTTのテレホーダイの真似ではあるが、対象となる通話時間帯というのが、NTTのサービスより断然短い。さらに、利用の上限を設けているところも厭らしい。いまの世の中、夜中に長話をするような電話スタイルは日本には確立することがなくなった。かつて、ネットがまだ一般的には存在しなかった状態のときには、夜中に長電話ををするというようなことは一般的にはあったが、いまだにそんなことをしているひとって、一体どこにいるのだろうか?Skype やチャットで会話をしているひとのほうが多いのではないだろうか?全く意味がない。ソフトバンクも、法人に対して積極的に売りに出そうということを考えているのであれば、法人向けユーザを囲い込むために、昼間の経済が動く時間帯に上限つきの無料通話というのはできなかったのだろうか?
「2」のメール代についてだが、いまどき、SMSなんか使っている人っているのだろうか?欧米やアジア諸国のように携帯メールアドレスがない国の場合には、Web Mail 以外の唯一の文字コミュニケーション手段としては、SMSしかないだろうとおもう。しかし、日本はどの携帯会社も今メールアドレスがある。メールを使って色々な人と通信を行っている人は多いだろう。このためのパケット通信料は馬鹿に出来ない。その携帯メールについては、これまでどおりパケット料を取るが、SMSは料金不要なんて、まったくユーザには無意味。ほとんど利用がないサービスを「無料にしました。すごいでしょう!」なんていっても、全く意味なし。さらに言えば、国際SMSは対象外だと?!おいおい、それなら国際SMSも無料にしろよー。やっぱり、国際SMSについては相手国との「接続基本料」が馬鹿高いので、無料にできなかったのだろう。もし国際SMSが無料になれば、ユーザにとっては、PCネットワークからの乗り換えも期待できたはずだ。全くユーザに目を向けていない。
「3」「4」について、基本料金が無料というのは、いわゆるプロバイダの新規獲得を目指す場合の「えさ」でよく使われている手段である。キャンペーン期間が終わったら、無料基本料金は当然有料になるという、まやかしだ。
いずれにしても、収益を圧迫するような「金を取れるところ」については、全く驚愕的な発表をしたわけではなく、単に無知なユーザにたいして「ソフトバンクは、なんか凄いことをしている」という印象を植え付けるだけのニュースでしかなかった。既存ユーザを確保したり、別の携帯電話会社に登録しているユーザを根本的に番号ポータビリティ制度を使って替えてもらうようなことを期待できるようなものではない。こんな中途半端でまやかしサービスを、もったいぶって報道発表せざるを得ないのは、ソフトバンクの財布事情にある。これは、前の記事でも書いたが、ソフトバンクはvodafoneから多額の借金をしてまで購入した。サービス事業を債権化することで、携帯事業で儲けた収益を使って借金を返す方針をとっているのであれば、自分のところに入る「多額の金」を自ら絞り込んでしまうようなことは、さすがに出来ないだろう。現在、vodafone ユーザの割合が、全携帯保有ユーザのうちがたったの9%しかない現状、なんとかしてソフトバンクはしたいと思っている意気込みは分かる。しかし、こんな程度のサービス発表では、NTTドコモもAUも全然気にならないだろう。きっと鼻で笑って、「あっ、そんな程度しかできないのね。」と相手の力を見切ったとおもう。
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