一方、地方の漁港というのは、本当にその漁港で水揚げされた魚だけを捌いているところであるため、地元独特の新鮮さと旬の魚を食べることができるというのが、地方の漁港のいいところだろう。焼津漁港は、日本の漁港の中では大きな漁港の中の1つとして有名であり、マグロや鯖の漁港として有名だ。駿河湾自体が、世界最大の深さを持つ湾であることと、富士川や安倍川などの大きな河川が運んできた栄養素を湾の中に充満させ、そこにプランクトンが豊富に発生するため、それを狙って魚がたくさん集まってくるという、理科の時間にでてきた「食物連鎖」を絵に書いたような場所であるのだ。
その焼津漁港の中で、築地のように市場のなかで食べられる場所がある。それが焼津市魚仲水産加工業協同組合が出している「小川港魚河岸食堂」である。
中に入ると、結構広いスペースに客席が、椅子タイプとたたみタイプの二種類で待っている。
ここの店は、すべて食券制になっており、入り口で食券を購入する。その際に、壁に善種類のメニュが掲載されているのだが、その豊富な種類を見ているだけで、かなり涎が出てくるようなものだ。刺身、定食、フライ物、煮付け物を中心として80種類以上のメニュがあるので、どれを食べたらいいのか本当に迷ってしまう。
ここでは今回刺身を頼むことにした。ここに来る前に安倍川餅を食べてしまったので、もう穀類は要らないとおもったからである。
ぷりぷりの中トロのマグロ、鯖、赤身、海老、帆立、烏賊、生シラスの盛り合わせを頼んでみた。うーむ・・・どれもめちゃめちゃ美味い!美味いの他にいい様が無い。「食いしん坊万歳」だったらどのようなコメントをしていたのだろうと思うくらい、言葉にならない。
ちなみに、ここでは「鯖寿司」も注文することができるのだが、1日限定60本のみ。1本10個の鯖寿司が入っている。現在、「空弁」として福井のおばさんが始めた焼き鯖寿司が有名なのだが、実はその焼き鯖寿司として使われている鯖の90%以上は、ここ焼津の鯖なのである。いくら輸送能力が上がったとはいえ、さすがに生の鯖を提供するほどの勇気がなかったために、「焼いて」それを寿司にしたところ、大当たりをした。焼津では、「焼く」なんていう小手先の業など使わず、堂々と「生」で勝負である。採れたての鯖なので、味に深みがありとても美味い。是非、鯖寿司を食べるのであれば、無理してでも焼津に来て食べてみるべきだと思う。
場所:静岡県焼津市小川3392-9
TEL:054-624-6868
営業時間:7:00~14:00(土曜日は10:00より)
定休日:なし(年末年始・夏季を除く)
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