2007/05/19

マルタへの道(2)

フランクフルトの空港はとても広い。ヨーロッパのハブ空港として最大の規模であるため、歩きつかれる。特にアジアからきた飛行機とヨーロッパ内の飛行機とを乗り換えるためには、めちゃめちゃ歩かないといけない。パリの空港とは異なりヨーロッパ内に入るときに受ける入国審査はスムーズに進む。しかし、その後はフランクフルトからマルタへのチェックインをするための手続きが必要だ。搭乗口前のカウンターでチェックインをするものかと思ったら、実はチェックインをするカウンターは別にあることを教えてもらう。


ただ、似たような手続きをしようとする人は多いらしく、手続き不要の人もやってきたりする場合があるから、チェックインカウンター前には人を裁く係員がおり、その人が仕切っていた。中国系の男4人組が列とは関係なく横から入ろうとした場合には、厳しく叱りつける場面を目撃した。頼もしい。カウンターの数は多いので、待っている人数のわりには早く手続きをすることが可能だ。
ちなみに、マルタへの航空券は下記のもの。
手続きが終わった後は乗り込みだけなので、かなり暇。トランジットの時間が4時間もあるので、空港内で暇つぶしをするのも退屈だ。シンガポールみたいにちょっと外に出ちゃおうと思っても、町まで行って遊ぶ時間は無い。それになにしろ今は早朝だから街中の店は空いていない。そこで空港の中を探検する。そうするといろいろ面白いものを発見した。
日本でも最近どこの地下鉄にでも設置している救命装置を空港内で発見
空港内ではヨーロッパ内の移動をする人たちが自分達のフライトを待っており、その数が半端じゃなく多い。従って、空港内にあるカフェはどこも朝から満員だ。
免税店はたくさんあり、広い。フランクフルト内で売られている免税店と品物リストというのは、空港内の至る所で紹介冊子を置いているので、あの商品の値段はいくらだろうと店に行く必要は無く知ることができる。例えば、旅行先で免税店でも売っているようなものを買おうとした場合、フランクフルトの空港ではいくらだったっけ?ということを考える必要が無く、冊子だけ持っていき、その冊子を通して値段を比較すればいいから便利だ。


フランクフルトのカウンターはルフトハンザのイメージカラーである黄色と銀色で統一されているので、明るい感じがする。
今回のマルタまでの飛行機は、いつも見ているルフトハンザ航空の機体とは異なるデザインの航空機だった。これって、昔のデザインの飛行機!?もしかして機体も古い?と考えてしまう。しかし、内装は綺麗だし、設備は新しいし、単にレトロ調のデザインを採用しているだけのようだ。
マルタまでのフライト時間は2時間25分もあり、ちょっとした中距離フライトに属する。従って、短距離フライトとは違うので、ミールサービスが出てくる。ちょうど昼ご飯の時間に属するので、昼ご飯のサービスが出てきたのだが、まぁ、なんともドイツらしいというか、プロテスタント的というか、質素倹約的な感じがした。見た目にもあまり美味そうに思えないし、ドイツの航空会社だから味は頑張れないのかな。見た目はご飯のように見えるが、これはパスタ類である。ホウレンソウとケチャップを混ぜた小さいパスタを使った料理のようである。味はまあまあ。これと、300mlのクリスタルガイザーが付いてくる。
マルタ上空を飛んでいるときに、眼下にマルタの町の様子が見えてきた。一言で印象を言うと、「木が無い・・・」と言えるだろう。一面、マルタ原産の石で出来た家と、荒れ放題の農地が見渡せる。木の緑色が窓越しには見えてこない。そう、白と土色だけが目に入ってきたのだ。ギリシャの島のように白い壁の家というわけじゃないので、マルタは暑そうだという雰囲気は感じないが、ここはヨーロッパではなく、北アフリカに来ているかもと感じたのは言うまでも無い
マルタ空港に到着したら、マルタの航空会社の飛行機が止まっていたので、思わず写真に撮ってしまった
マルタ空港は本当に小さい。唯一の国際空港であるにも関わらずその大きさは小さすぎるくらい小さい。建物も雨が少ないのを考慮したようなつくりになっており、搭乗口とは直接繋がっておらず、すべての飛行機は、そのへんのだだっ広い敷地内に停車され、そこからバスで空港ターミナルへ全部の客が運ばれる。
入国手続きもヨーロッパのどこの空港とも同じように、EU地域内の人たちとそれ以外の人たちで分けられるのだが、それ以外の人たちというところに並ぶ人は少ない。マルタはそれだけヨーロッパ人にとってのリゾート地といえるだろう。日本人はマルタには3ヶ月以内の観光であればビザは必要が無いため、入国書類とパスポートを出せばすんなり入国することが出来る。前に並んでいたのがロシア人のようで、その人はビザが必要なのにも関わらず入国しようとしたらしい。そのおかげで、なかなか事務処理を進んでくれなかったのだが、それくらい事前に調べてくればいいのにと憤慨する。


入国審査後は、小さいエスカレータを下りて、荷物を受け取る場所に出かける。しかしなかなか荷物が出てこないというのは分かっているので、その間にマルタのお金に両替することにした。出発前にネットで調べたときには、1マルタリラ=380円が相場のようなことが書いてあったが、実際に空港のレートを見ると、2箇所有る銀行のどちらも396円となっている。すげ-高い。もう、こうなったら、マルタ滞在中では1マルタリラ=400円として計算していればいいと考えるようになった。ちなみに、空港内にはマルタの代表的銀行である、バンク・オブ・ヴァレッタと、無く子も黙るイギリスの銀行である香港上海銀行(HSBC)が存在する。HSBCの看板を見ると、どうしても中国人の銀行という感覚が拭えない。アヘン戦争の本を読みすぎたからかもしれない。


空港から路線バスでヴァレッタ市内へ行こうと思っていたのだが、どこにバス停があるのか探しきれず、結局タクシーを利用することにした。空港内にはマルタ島各地へ向かうタクシーを仕切っているブースがあり、値段は固定料金であるから安心である。ちなみに、ヴァレッタまでは6.75マルタリラであるため、それ以外ははらう必要は無い。ただし、イギリス統治の影響があるために、チップの習慣が有るからややこしい。チップの感覚が分からなかったため、ホテルに到着したときに2つの荷物を運んでくれたので2マルタリラも渡してしまったのだが、実は荷物1つにつき、10セント程度で良かったらしい。あげ過ぎた。チップの習慣が無いと言う事はこういう時に困る。ちなみに、空港からヴァレッタまでは約15分くらいで到着する。

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