2007/01/20

蕭亞軒(Elva Xiao)


昨年の11月に台湾に行った時に、飛輪海のデビューアルバム「飛輪海同名專輯」と一緒に買っていたわりには、すっかり聴くのを忘れていたアルバムを出して聴いてみた。それは、台湾の歌姫である「蕭亞軒(エルバ・シャオ)」の新アルバム「1087」(正式発売日は12月22日だったのだが、なぜか11月に台北では売られていた。なぜ!?)だ。アルバムのタイトルに数字を使うなんていうと意味深いのだが、これが大有りだから、台湾を中心とした華曲文化圏では、アルバム発売当初からめちゃくちゃ話題になった。その理由は、すでに色々なサイトでも紹介されているとおり、彼女のアルバムが、前作「第5大道」の発売以来、なんと1087日も経過して、ようやく発売されたからである。ここまでアルバムの発売が延び延びになったのは、契約上のトラブルでレコード会社との間で1087日間も新曲を発表することができなかったことである。詳細を記載すると、当初からエルバは台湾のレコード会社である「維京音樂」社と契約していたのだが、2004年5月に契約が終了。その後2005年3月に別のレコード会社である「華納音楽(Warner Music Taiwan)」と契約したのであるが、華納レコード社の首脳部の人事異動の関係上、彼女はこの会社からレコードを一枚も出せなくなってしまったのだ。そこで再度、2006年の10月再度「華納音楽」社と契約をしなおすことで、ようやくアルバム「1087」を発売することが出来たという経緯なのだ。しかし、その間でも彼女は、ライブコンサートは行ったり、ベスト版のアルバムは出したり、度々映画にも出演していたりした。本来は歌手なので、歌手として活躍し、歌でファンにアピールしたいと思っていたエルバなのだが、新アルバムで用意した曲を引っさげて、年末コンサートの準備を行うためのダンスの練習中に左足の靭帯が切れてしまった(関係ニュース)。毎年恒例になっている年末のカウントダウンコンサートにはステージに上がることが出来ず、新曲を引っさげての登場が出来なかったことにとてもショックだったようだ。Yahoo!台湾の「2006年一番不運な芸能人」では堂々1位を記録してしまったのは記憶に新しい。

さて、今回のアルバム「1087」は、以前からのエルバ色を衰えることなく、今回も曲調は変わらない様子だったので、安心した。エルバも曲は、中国語を母国語としない人が聞いても、歌詞が分かりやすいし、サビの歌詞が歌いやすいように出来ているし、なんといっても、歌い方が聞きやすいのが一番だ。才能はあるのだが歌い方と何を言っているのか分からないので、Jay Chou は個人的には好きじゃない。正反対にいるのがエルバだと思う。今回のアルバムからも、既にいくつかの映画やドラマの主題歌に使われるという話も出ているようである。エルバの曲は、以前からも色々なドラマにも使われいた。今回のアルバムは、これまた台湾では人気のある男性歌手「王力宏(Wang Li Fong)」が総合プロデュース。アルバム作製中から、エルバの中国語の発音について注意をする一方、エルバから「ワン・リーホンと一緒にいると小学生の時に戻ったみたい」と言わせるほど、収録に対して実力を出せるようムードを持っていくのにも苦労していたようだ。当然、王力宏は「L.o.V.e」を初めとする3曲を彼女に提供している。

曲一覧

1. 表白
2. 然後
3. Honey Honey Honey
4. 不遠 電影【波特小姐:比得兔的誕生】中文主題曲
5. L.o.V.e
6. Free
7. 我的男朋友
8. 代言人
9. 後來的我們
10. 熄燈
11. You & Me
12. 我要的世界
13. 戀愛瘋(実際には「我要的世界」と同一のトラックに入っている)

最初の曲「表白」で

「不知道 不知道
 為什麼 對你説
 喜歡你 説不出口」

という部分は、韻はふんでいないが、一度聞くと耳から離れない。この歌詞はエルバが作ったわけでもないが、前作のアルバムからの流れを継ぐ重要な1曲目だからという意味で、作詞作曲した倪子岡の思いがこういう歌詞を使うところにも出ているような気がする。

すべての曲について評論を書きたいところだが、書くのは疲れるのでここでは省略。ひとつだけ記載しなければならないとおもったのは、最後の「我要的世界」とそれに続く「戀愛瘋」であろう。トラックとしては12曲しか入っていないように見えるが、実は、いろいろなアーティストが使う手段である、ある程度の空白の時間を作って、そのあと別の曲を入れるという手法だ。これを13曲目としている。その13曲目の曲も、題名からみると想像もつかないが、曲を聴けば誰でも知っている曲。それは、かの話題になったO-Zoneの「DRAGOSTEA DIN TEI」を中国語で歌っているのだった。それも、だるそうな声で。O-Zoneのようにノリノリで歌っていないところがまたシュールという感じだ。全部の曲を一気に聞けるので、ぜひお勧めしたい。

しかし、同梱されている歌詞カードの最後のページには、「I am back」と赤い字で大きく書かれている。これを見たときに、上述したこれまでのいろいろな苦労と気持ちがここにすべてが集約しているんだなと素直に感じることができた。また、CDと一緒にアルバムにはメイキングDVDがあるのだが、こちらもアルバムを出すまでに、いろいろなイベントに出演はするが、そのときには自分のふるい歌しか歌えなくて、新しい曲がないことへの葛藤と、新アルバムが出るときにファンへ見せたい自分の姿(踊りと歌を含める)を鍛えている姿が痛々しい。ただ、自分の顔を自分でアップに撮っている場面が多々でてくるのだが、正直、この場面は見たくなかった。ファンのひとは、あの場面をどう感じるかわからないが、かなりブサイクに見えるからである。

なお、エルバが新作アルバムを出すまでに出した2枚ぐみのベスト版「首選蕭亞軒‧美麗的插曲」をも一緒に聞いてみると、より一層彼女の曲の良さが分かると思う。


Elva Official Site
http://www.lovelva.com/

http://www.geocities.com/elva_hsiao/

「表白」のプロモーションビデオ
http://www.youtube.com/share?v=5TD4gp8GmpY&embed=1

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