2007/09/16

絵画でみる聖書

この手の宗教本は、読む人と書いている人の信仰によってかなり受けてと与える側の素養にも大きく影響すると思われる。題名を見ただけで、意味がわかりにくい宗教画および旧約・新約聖書のことがわかるかなーと思って読み始めたのだが、そこはいつもの「中丸明節」による名古屋弁の解説が入ってしまったために、かなり読みにくい。ただ、いままでキリスト教およびユダヤ教の知識が全く無かったので、これを読んで、ヨーロッパに行くたびに、似たような絵画に出くわしても、これはこういう意味なのかなというのは少しは分かるようになったと思う。

ただ、これが根っからのキリスト教徒だったら、絶対「中丸、殺す!」とおもうに違いない。なぜなら、ほとんど「話は嘘だろう!だけど、つじつまを合わせるために、強引にこういう解釈をして話をつなげている」というのが所々出てきているからである。宗教というと、どちらかというととっつきにくい分野であり、なんとなく神聖的で穢れた感じをさせないというのと、法皇を中心としたキリスト教の偉い人たちによって、キリスト教は素晴らしいものと唱えているため、ここまで馬鹿にしたような書き方をしているようなものだと、絶対怒るのではないだろうか。

それに、題名として「絵画で見る」とは書いているのだが、実際にはあまり絵画の解説とは言いがたい内容になっている。しかし、いろいろな著名な絵画を参考資料として載せているために、贅沢な構成だといわれればそうだろう。宗教画だとすると、だいたい同じような題材ばかり教会や美術館に掲げられて、ずっと見ていると飽きてくるのだが、それぞれの絵画の裏の話を知っているのと知らないのでは、絵画をみる見方が全然異なってくるのではないだろうか。

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