2009/02/21

四海楼(長崎)

長崎の食べ物は数多くあれど、やはり外せないのは「ちゃんぽん」だろう。

長崎にはちゃんぽんの店がたくさんあるが、元祖の店に外して長崎でちゃんぽんを食べたなんて、口が裂けても言ってはいけない。

その元祖の店というのが、幸いにも泊まったホテルから近いところにある「四海楼」だ。この四海楼は、そのへんにある中華料理の建物と同じだと思ったら大間違い。なんで食い物屋ごときにこんな建物を建てているのだというくらいの、巨大で馬鹿馬鹿しい建物である。レストランはその最上階にある。

しかし、気軽に入って食べられるとおもったら大間違いだ。まず、長時間並ぶことを覚悟しなければならない。朝の11時半に開店と書いてあったので、開店前の時間にいちおう行ってみたところ、そんなのは大嘘で、すでに店は開店していたし、お客さんは食べていたし、並んでいる人もたくさんいたし、びっくりした。それよりも、開店前の時間に1階のエレベータ前のところに「只今のお待ち時間は60分」と書いてあったのが吃驚させたのだ。

5階にあるレストランへエレベータであがると、順番待ちの人達がたくさん待っていた。予約ができるのかどうかわからないが、団体客の場合には予約が可能なのだろう。数人のような客の場合には、順番待ちにしか受け付けないようだ。数人で来ている人は、待ち時間の間に、他人のご飯を見ているのがつまらないのであれば、1階にあるお土産屋で時間を潰すのがいいかもしれないが、さすがに1時間も待つ場合には、暇を持て余すだけなのだろう。気長に名前を呼ばれるのを待つしかないと思う。(写真の奥のほうにいるのが順番待ちの人たち)

できれば窓際の席でありたい。というのも、ここからは長崎港や夜景のポイントである稲生山が見えるからである。それを見ながら食べるのは、眼からも満足できるというものだ。

さて、お目当てのちゃんぽんを注文してみた。
正直、普通盛りでも結構なボリュームがある。ちゃんぽんの麺は唐灰汁が入っているので、黄色というよりも少し灰色がかった色をしている。これが独特の味を生んでいるように思える。スープは鶏がらスープなのだろうが、中に入っている野菜と相まって旨みを引き出しているようだ。チェーン店のリンガーハットなんかで食べるのとは全然違うじゃんとおもった。これぞちゃんぽんかーっと舌鼓を打つ。気分的にはちゃんぽんのほかに餃子でも頼みたいとは思っていたのだが,そんなものを頼まなくても大満足だし、もう腹に入らない。

でも、なぜちゃんぽんと言うのかは、所説あるようだが、元祖の店曰く、中国ではよく挨拶のように使われている「ご飯食べた?」の意味を表す「吃飯了嗎」から来たらしい。中国からの船は福建省からの船が多く、長崎には福建人が多く住んでいたようだ。その福建方言である「しゃんぽん」がそのまま「ちゃんぽん」となったらしい。日本人が福建人の会話を聞いて、そのまま言葉として残したのだろう。江戸時代の人が外国人の言葉を聞いたときの不正確さは、他のヨーロッパ言語からの引用と同じようにかなりいい加減なものだ。

中華料理 四海樓
http://www.shikairou.com/
〒850-0921 長崎県長崎市松が枝町4-5
TEL095-822-1296 FAX095-826-7353

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