歴史ある町に路面電車が走っているのは味がある。東京では昭和40年代にすっかり消えてしまい、一部路面電車「みたいな」電車は都電荒川線というので残っているが、あれはなんとなく路面電車とは言えない感じがするのは何故だろう。路面電車上でも、電車が通らなければ車が自由に走ることができるのが路面電車といえるだろうし、「おらおらー、どけー」と路面電車がチンチンと鳴らしながら車を蹴散らすところが路面電車の醍醐味だろう。
そんな路面電車が長崎にはある。長崎の路面電車は観光客の非常に強い味方だ。だいたい観光客がいくようなところには、路面電車が通っているので、これだけ使っていれば便利である。滞在中には必ずといっていいほど長崎ではこの路面電車に乗ることになるだろう。むしろ、路面電車に乗って欲しい。もちろん長崎にはバスも走っていれば、タクシーも走っている。バスのほうもたくさん走っているのでどこを通るかバス路線を知っているのであれば、便利であろうが、だいたいの旅行者はそんなに地元のことを知らないので、どこを走るか一目瞭然の電車のほうが便利なのだからだ。
まぁ、長崎は坂道なので足腰の弱い人はタクシーのほうが便利だろう。
路面電車はどこまで行っても1回100円というのもリーズナブルだ。それから「築町」という場所で電車を乗り換えるときだけ、降りる時に乗り換え券をもらえるので、乗り継ぎ先の電車に乗ったときには100円を払うのではなく、乗り継ぎ券を出せばいい。これはまるでヨーロッパの電車みたいだ。ところが同じ乗換え可能な駅である長崎駅前では、この乗り継ぎ券をくれない。観光客が多いところだけ有効なのだろうか。
それから1日何度も乗れる1日券が500円で売られているので、5回以上乗る人は持っているのが便利だ。5回も乗らないだろうと思っていても、これが結構乗るのである。それにいちいちお金を出さなくてもいいから便利だ。
長崎の路面電車は、路面電車なので大きな電車ではない。観光時期と合わさった場合には、電車が激込みになるので、そこのなかでお金を出すのは嫌である。実際に、今回は超混み込み時期だったので、1日券があったおかげで便利だと思った。
築町は中華街に近いところなので、乗り降りする客がめちゃくちゃたくさんいる。おまけに乗り換え駅でもあるため、その乗り換えの客もめちゃくちゃいる。だけど、ここは路面電車の駅なので、一般電車のホームと違い大きくない。だから、人と電車がめちゃくちゃな状態になっているのである。これでよくも事故が起こらないなーと感心するが、地元の運転手の腕の見せ所なのだろう。電車の車輌は古いものもあれば、新しいノンステップ電車もある。ノンステップ電車はあまり走っていないので、乗れたら超ラッキーだ。でも、個人的には古い電車のほうが好き。
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