2011/03/05

オン・ザ・ウェイ・ジャーナル (Podcast)

かつてはすべてのポッドキャストの番組が、全部違う番組として管理されていたのだが、ある時からすべて1つのポッドキャストのチャネルとして登録しておけば、すべての番組がダウンロードできるようになった。それがオン・ザ・ウェイ・ジャーナルである。
触れ込みは「政治・経済を通して、日本の今後の未来がどのようにあるべきか、有るべき姿を討論する番組」なのである。

オン・ザ・ウェイ・ジャーナルに登録されている番組というのは次の通り。

月刊 寺島実郎の世界
田原総一朗のタブーに挑戦!
上杉隆 ニュースの見方
町田徹 経済ジャーナル
工藤泰志 言論のNPO
高野孟のラジオ万華鏡
神保哲生のワールド・レポート
梶原しげるのトーク・トゥ・トーク

どれもこれもがとても面白い。1つ1つの番組を説明していると、ウェブサイトに書ききれないことになりそうなのだが、朝の通勤時間帯に聞く音声ポッドキャストとしては、とても良い長さになっており、朝から勉強になるようなことをたくさん放送してくれていると思う。特に政治・経済のような難しい話題について、焦点を絞って、それぞれのことが実際にはこうなのだと、包み隠さずに放送しているのはとても納得がいくものがある。既設の放送局や雑誌ではスポンサーのてまえがあるためか、何事についても、なにか奥歯に挟まったような言い方や表現しかなく、本質について全く何も答えないまま番組が終わるというのが多いのだが、ここに紹介されている番組は、どちらかというと、文句があるんだったら番組に出演して、その反論を聞かせろというような強気の立場の人たちが放送しているから、どれもこれも面白いのである。強い権力に対して屈せず、ぶれない論理に基づいて思想や評論を行っているからこそ、その真剣さが伝わるわけであり、そして、すべての人が全員批判的な意見を述べているのではなく、建設的な意見を述べているから信用したくなるのである。単なる批評家だけだったら、「じゃ、おまえやってみろ」という意見が出てくるのだが、その意見を吹き飛ばすだけの実行力をどの方も実践しているところに真剣な意見を納得させる力があるのだろう。

寺島実郎さんの意見としては大中華圏との共存に関して勉強できるところがある。大日本共栄圏ではないところであり、日本は国内に特化するのではなく世界のなかのちっぽけな国であるためにどんどん世界から吸収し、そして世界へ出て行けという、元商社マンらしい意見に賛同できるからである。

田原総一朗さんは、もう有名なので紹介するのは不要だが、ポッドキャストの中では、ほとんどそれを言ったら、絶対他から刺されるんじゃないの?というような心配をするような発言を連発する。それも、「ピー」なしの発言なので、信憑性100%なのだ。伏字や伏せ音を入れないところが素晴らしい。

ポッドキャストで実は名前を初めて知ったのは上杉隆氏。変わった経歴をお持ちのひとなのだが、理論整然とした口調と、記者クラブがどれだけ馬鹿な組織なのかというのを、世の中に知らしめ、そしてご本人とそれに賛同するかたたちで現在は「自由報道協会」を設立したのは記憶に新しい。Utream を使っておもしろいゲストや絶対テレビに出なさそうな人の生々しいインタビューをしているところがとても共感できる。

話が面白いのは梶原しげるのポッドキャストだ。やっぱりキャスタだけあって、話の引き出し方がとても上手で、これはインタビューをする人にとってはお手本になるようなものだと思う。声のトーンや相手を喋りやすいような環境と話題をジャンジャン出していくところは、聴いている側も楽しむことができよう。

そのほかの人たちも、政治・経済に特化しているひとたちも多いので、ニュースを見るより深い知識が得られる重宝した番組たちだ。毎日更新されているので是非通勤時間帯に気軽に聞く世の中の情報番組として聞いたらいいと思う。

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