2014/03/31

南スペインへ

前から行ってみたかった地域が南スペイン。初めてスペインに行ったときには定番のマドリッドやバルセロナしか行かなかったが、そのときにスペインの温かみ、陽気さ、気候と風土を少し垣間見た感じがして、とても良い印象を持っていた。しかし、そこはスペインでも大都市でありスペインの中でも「らしくない」場所であるのは知っていたから、もっとスペインらしい都市に行ってみたいと思ったきっかけでもある。南スペインは、日本人が考えるスペインのイメージを十分に持ち合わせている地域であり、たぶん特にアンダルシア地方こそが、日本人が考えるスペインそのものなんだろうというのは、いろいろな資料を読んで知っていた。だから、次の旅行の時には是非スペイン南部のアンダルシア地方に行ってみたいと思ったのである。

しかし、アンダルシア地方と一言で言っても、一体町の名前で言えば、どこの都市のことを言うのだろうか?という素朴な疑問がある。アンダルシア地方は、スペインの中で一番南に位置する場所であり、南は地中海に面している場所であるが、実は北部になると山岳地方にも設置しているので、地域性としても面白い。地名として聞いたことがあるようあ場所としては、セビリア(現地語ではセヴィージャ)、グラナダ、コルドバだが、これらがアンダルシアの三大都市であるのは揺るぎない。ところが、これらの都市は、ヨーロッパの各都市から来る場合にはかなり面倒なところであるということは後で分かった。なぜならアンダルシアの玄関口は、実はこれら3つの都市ではなく、南部のコスタ・デル・ソルに属しているマラガだったからだ。マラガ自体としては、リゾート地として、ヨーロッパ人にとっては有名なところだが、東洋人にとっては、こんなところは伊豆白浜と変わらないし、ニースあたりに行ったほうが便利であるので、マラガに行く理由が全くない。それに、マラガ経由で先述の3つの都市に行こうとすると、電車やバスで移動するだけでもすごい時間がかかる。ヨーロッパのゲートウェイになっている各都市から来る場合にはマラガは便利だが、時間と立ち寄りの無駄が出てくるので、あまり立ち寄りたくない。しかし、先ほどの三都市にも空港がないわけじゃない。いちおうある。航空路線がすべてバルセロナかマドリッドを基点とする路線しかないため、これらの空港に行くには、必ずといっていいほどバルセロナかマドリッドを通らなければならないのである。マドリッドは除いたとしても、バルセロナは実は結構アジア各国から直行便が出ているので、そう考えるとバルセロナ経由で行きたい都市に行くということを考えてみた。

バルセロナからアンダルシア地方にいく便は、すべてLCCのヴエリンク航空でいけることがわかった。空港があるのはセビリアとグラナダ。コルトバはこの2つの都市から電車で行くしかない。バルセロナからの直行便であるヴエリング航空だが、この会社はスペインのナショナルフラッグであるイベリア航空の子会社。従って、運行はヴエリング航空なのだが、共同運航便としてイベリア航空の便名でも表向きには運行している。さらに言うと、この前まで知らなかったのだが、イベリア航空は実は英国航空と持ち株会社制になっているため、すべてのイベリア航空の便は、英国航空の便でもあるようになっている。だから、グラナダから帰るときに、ヴエリングとイベリアの便名のほかに、英国航空の便名が出てきたときに、「なんで?」と思ったのがここで解決した。航空業界の再編は、もうどことどこが仲間で、どこがどこの資本で運営されているのか、難しくなってきた。

ところで、バルセロナまではいつものようにシンガポール航空を利用することにした。せっかく今年のゴールデンウィークは期間が他の年に比べると長いので、当然現地に長く居たいと思ったのだが、残念ながら現地を月曜日に出発する便が存在せず、結局はバルセロナを5月4日の日曜日に出発しなければならなかった。このまま普通に帰国すると、5月5日に東京には到着してしまい、せっかく5月6日まで休みがあるのに1日余ってしまう。そこで考えたのは、途中経由地のシンガポールに1泊してしまおうということにして、5月6日に東京に到着するようにするのもいいだろうと考えた。

そのシンガポール航空便だが、行きはやっぱり羽田から行くのが便利なので調べてみたところ、羽田発はこれまで深夜便か早朝便しかないと思っていたのに、最近は良い時間帯に出発するような便が出来たようなので、羽田発として利用するのはさらに便利になったのは嬉しい。これにより、行きも帰りも羽田発着にすることがとてもメリットとして大きいと思ったのである。なにしろ、成田まで行く往復だけでも金と時間がかかってもったいないからだ。東京都内から電車やバスでも片道500円以内くらいなら、別に成田でも良いと思うのだが、片道3000円くらいかかると、東京都民にとってはやっぱり羽田のほうが便利であるのは当然だろうと思う。成田の活性化を推奨するのであれば、航空運賃で表さないと乗客はますます成田離れをすることだろう。おそらくそれは発着料をアムステルダムなみに激安にするところから始めないと、航空会社も運賃を安くすることは出来ないと思う。

さらに予約をする段階でわかったことなのだが、シンガポール航空のバルセロナ発便は、日曜日発だと、ミラノ経由便と直行便の2本もあることがわかった。ミラノ経由便のほうがバルセロナを出発する時間が遅くなるので、バルセロナ以外から帰国する場合には、時間的に少し余裕が出来て嬉しいと思う。ミラノ経由便はバルセロナ始発だが、経由便じゃないのはヒューストンからの便になるので、ヒューストンからの出発が遅れると、バルセロナからの出発も遅くなることになる。

今回全旅程をいつもの旅行代理店に頼んだほうが良いのか、それとも航空会社直接のサイトから予約したほうが良いのか悩んだ。上述のようなシンガポールで1泊するような行き方を考える場合、選択式でリスト化した航空便の選択に、1泊できるような便の組み合わせは、航空会社直轄のサイトでは表示されなかった。従って、ここで1泊することを諦めて、さっさと帰ってくることも有りだとは思っていたのだが、諦めきれないので、旅行会社に問い合わせしてみたところ、予約は可能だった。ところが、ヴエリンク航空の便もついでに予約をお願いしたところ、ヴエリンク航空はLCCだから予約が出来ないという回答が来た。じゃぁ、イベリア航空便ではどうかとおもっていたところ、イベリア航空もできないらしい。なに、この使えない旅行会社は!それとも、イベリア航空は旅行会社で予約するのを嫌がっているのだろうか?結局、シンガポール航空便は旅行代理店、ヴエリンク航空便は自分たちでウェブから予約した。ところが、ヴエリンク航空を予約する場合には、スペイン国内の電話番号を持っていないと予約ができないということがわかった。そこで仕方なく、イベリア航空のサイトから予約をすることにしたのだ。

予約したあとに、各種の旅行関係サイトでイベリア航空の評判を見たところ、ネットで予約をしてもちゃんと予約ができあに場合があるかもしれないと、結構評判が悪かった。本当か?と思ったのだが、特に問題なく、イベリア航空から予約確認メールも来たし、予約コードを利用して座席指定も出来たし、自分たちにとっては全く問題ないことばかりだった。

そういえば、今回、シンガポール航空とイベリア航空(実際にはヴエリンク航空)を利用したが、どちらも同じ航空連合に属しているわけじゃない。荷物のチェックインもそれぞれしなければならないし、搭乗券の発券も当然別々に行われないといけない。これは結構面倒くさい。面倒くさいことが今回は旅行の中で良いことと悪いこととして経験することになった。羽田でのチェックインのときに、イベリア航空の便まで含めて荷物がチェックインできるかとおもっていたら、空港職員のひとがトライしてみたところ、「できるはずなんですけど」と言いながらどうもできないことが判明してしまい、仕方なくバルセロナで一旦荷物を受け取って、改めてイベリア航空のチェックインをしなければいけないということになった。が、バルセロナに到着したシンガポール航空便は、到着が1時間くらい遅れてしまって、乗り換えのイベリア航空に乗れないのではないか?と思ったのだが、羽田でイベリア航空に乗る事はどうやら伝えていたようで、バルセロナの空港でいきなり名前を呼ばれて、空港職員に連れられて特別ルートを通っていっきにイベリア航空のチェックインカウンターまで行くことが出来た。これについては別途記載したいと思う。

航空券だけですごい値段になってしまったため、ホテルはどうしたらいいのか悩んだ。ホテルはあんまり良いところにはしないでおこうと思ったが、アンダルシア地方は比較的物価が安いところのようで、意外にもそんなに値段が高くなかったため、安心した。

ヴエリング航空
URL : http://www.vueling.com/en

イベリア航空
URL : http://www.iberia.com/

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