ほとんど何も知らないバリ島に関しては、ざっくりとしかイメージが無い。バリ島はイスラム教徒が多いインドネシアの国の中でも、唯一、ヒンズー教の島であること。リゾート地として早くから開発が進んでいること。海岸部と内陸部では全く島のイメージが異なることくらいだ。海が好きな人は南部のビーチリゾートでのんびりするのだろうが、そうじゃない人でも楽しめるのがバリ島である。
しかし、そのバリ島、いったいどういう観光地があるのか、どういう文化があるのかというのを調べると、結構しんどい。普通のガイドである地球の歩き方なんかをみても、島全体の情報は載っていたとしても、特徴について全般的なことを示しているわけじゃなく、どういうレストランがあるか、どういうホテルがあるか、全体としてここにこういう都市があるという情報はあっても、文化・イベント・寺院などの詳細情報については特に言及していないので、似たような寺院が腐るほどたくさん存在するバリ島では、どの寺が重要なのかというのは、素人では全くわかりにくい。そういう意味で、いくつかのバリ島に関する資料として書籍を買って、いろいろ比較をしてみた。
<旅名人ブック・バリ島紀行>
安定のカラー写真満載で、持ち歩いて読むにはつらいくらい重たい観光ブックである。特にホテル情報と食べ物情報は載っていないので、一般的なガイドブックとはちょっと異なるが、内容が結構濃いので、参考書のつもりで読むには本当に便利な本である。行ったこともない場所のときには一番参考になる本として、旅名人ブックは何編を読んでも楽しくなる。「バリ島紀行」にしても、島全体の観光スポットと、見るべき寺院や世界遺産になっている場所は網羅しているし、それに伴うとても詳しい説明が各所のことについて書かれているので、事前に読み込んでおけば、その観光スポットに行ったときに、観光スポットの見るべき場所や押さえておくべきことが一目瞭然だからである。この本がいいところは、どうでもいいような場所は絶対に紹介しないというところだ。そして、普通のガイドブックでは素通りするようなものであっても、その土地では重要なスポットであれば、それは惜しむことなく紹介している。なんといっても、歴史的な観点から物事を見ていて、それに合うような文章を記載しているところが、個人的にはほしい情報が載っていると考えてしまう点なんだろうとは思っている。
<バリ島の歩き方>
地球の歩き方MOOKから出版されているもので、地球の歩き方で記載されているものからもっと女性旅行者向けに記載された内容に特化している雑誌型のガイドブックである。「旅名人ブックス」の場合は内容が濃すぎるので、読んでいるうちにどこもかしこも行ってみたくなってしまい、地理的な関係がわからなくなりながら読んでしまうことになるため、あとで行ってみたいところを選択していると、めちゃくちゃ離れているではないかと気づいてしまうことがある。その点、もう少し地図を明確化して、旅行ガイドに近づいているのが地球の歩き方ならではの雑誌だといえよう。女性向けと書いているのは、やっぱり女性だと、食べること、買い物すること、エステやマッサージといった、そんなどこでもできるじゃないかというようなことをメインで書かれた内容だろう。だから、読んでいるときには脳みそゼロで読み進めることができるのはいい。ただ、買い物やレストラン情報のほうに目がいってしまうために、肝心のどこに観光すればいいのかなんていうことは、二の次になってしまうという欠点はある。ただ、旅行というマクロな面から見た時には、全般的にバリ島ってこういうところだという、リゾート地のバリ島というのが、どういうところなのかが一目瞭然といえるだろう。あとは、いろいろと出かけるときには、この雑誌を持ち歩いてくのが良いだろうと思う。なにしろ、バリ島は寺院もそうだし、レストランの名前もバリ語かインドネシア語の言葉なので、ぜんぜん頭に入らない。そういう意味では、ガイドブックの1つを持ち歩くのは便利だ。それと、縮尺として観やすいサイズの地図がついているのが便利だ。
<アピ・マガジン>
バリ島の空港に到着したときに、ぜひ手に入れておきたいのがこの雑誌。バリ島で作られているフリーペーパーマガジンなのだが、結構内容はいろいろ載っているし、読み応えはある。ほとんど宣伝ばっかりといわれたらそうなのだが、最新のお店なんかは紹介されているので、まさしく一時期日本の各地で「タウン情報誌」というのが発行されて話題になっていたが、それのバリ島版だといって良いだろう。しかし、わざわざバリ島に到着したときにしか手に入らないというわけじゃなく、iTunes からもダウンロードできる無料の電子雑誌アプリがある。定期的に更新されているので、バリ島を訪れるときには、数巻前からの情報をちょっとまとめてダウンロードしておけば、いろいろなお店の情報を取ることができると思われる。クーポン券もついているので、それを使えば、地元のレストランで割引や特権を受けることができるようだ。ただ、なんとなくJCBカードが絡んでいるようで、JCBの宣伝と兼用になっている気がしてならないところが、ちょっと嫌だ。ただ、日本人が発行しているため、日本人好みの情報が載っているといっていい。ただ、やはりそこは無料のマガジンなので、宣伝になるような情報しか載っていない。つまり、レストランやエステやホテルの情報はいろいろ載っているのだが、イベント情報や寺院の情報、そして観光スポットの情報というのはここには掲載されていない。つまり、雑誌社にとって金にならないものは載ってないのである。
<バリ島 楽園紀行>
バリ島の文化に特化して、特に宗教を中心に寺院建築および彫刻や舞踊などの伝統芸能のことについて、一般的なことをまとめてくれているのがこの雑誌。決してどこの場所になにがあるというような、ガイドブックのようなことは一切無い。ただし、バリ島のヒンズー教文化と生活スタイルや、バリ島の舞踊の各種違いについては丁寧に解説されているので、似たようなもので何がなんだかわからないと思っていたのも、これを観れば頭の整理ができる。何しろ、ウブド王宮で行われるイベントが何かというのは色々なサイトを見ればわかるが、そのイベントが何なのかという意味を説明しているのはほとんど見受けられない。なにしろ、ヒンズー教のこともよくわからないし、叙事詩であるマーナラーヤナのこともぜんぜん知らないわけで、そんな知らない状態で、叙事詩に出てくる登場人物や物語のことを見てもなんのこっちゃかわからない。そういう意味では、この本を読んで、どういう舞踏なのかを知るというのはいいことだと思う。ジェゴグのような音楽、ヒンズー教の彫刻でつくられた像の意味というのも絶対知っておくべき基本情報というものだが、何も知らないで観光地を見に行っても、単に石の塊がたくさんそろっているとしてしか思わないことだろう。
<バリ・ナビ>
それともちろんネットの情報は一番最新なので、絶対に欠かさずに観ておきたい。特に、バリ島観光旅行ガイドのウェブサイトとしては、一番情報が載っているのが、「
バリ島ナビ」だろう。ここでは一般的な情報も載っているのだが、どちらかというと、滞在中にこういうことをしたらお勧めとか、季節がこの時期ならこういうことをしたらいいというおすすめ情報がいろいろ載っているところが良い。アドバイスサイトとでも言ったらいいだろうか。もちろん最新バリ情報が載っているので、これも便利だ。インドネシアへの入出国にはこれまでビザが必要だったのだが、渡航直前になって、30日までの滞在であれば何もビザを取らなくても平気になった。また、出国の際にも、これまでは出国税をわざわざ別に払わないといけないといわれていたのだが、これも3月から航空券に含まれるようなことになったために、一切現金を別途用意しておかねばならないということもなくなった。さらに言うと、税金申告についても要らなくなったので、インドネシアには行きやすくなったと思う。オーストラリアなんかよりもぜんぜんいいところになった。そのビザが不要になったという情報はここのサイトから入手できた。ありがとう、バリ島ナビ。
バリ島ナビ
URL :
http://bali.navi.com/
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