夏の全国高校野球選手権が連日熱戦が行われているが、今日決勝戦が行われた。しかし、投手戦になってしまったために、1対1のまま延長15回を終了しても勝負がつかず、結果は明日再試合なった。今回決勝に進んだのは、世界の王貞治を輩出した西東京地区代表の早稲田実業高校と、南北海道代表の駒澤大学付属苫小牧高校。早稲田実業(通称・早実)は高校野球選手権が始まったときから参加している伝統高校。野球はとても強くて、過去甲子園に春夏あわせて45回も出場している。ここ数年は低迷していが、過去に甲子園で活躍した人たちは、有名人ばかりというから凄い。高校野球選手だけでなく、この高校出身者の人たちは結構多く、意外なところでは、音楽プロデューサの小室哲哉やお菓子のロッテグループ総帥である重光武雄がこの高校の出身者である。名前に「早稲田」と書いているとおり、当初は違ったのだが、現在では日本の私立大学の雄である早稲田大学の付属高校である。ゆえに、応援歌も早稲田大学の応援歌と同じである。「都の西北~♪」ではなく、「覇者・覇者・早稲田♪」で有名なメロディは、早稲田のトレードマークになっている。早稲田大学出身者のひとたちは、高校野球の試合中、なんどもスタンドからの応援で聞こえてきたこのメロディに、一緒になって聞いていたに違いない。かたや、駒大苫小牧高校の場合、暑さに弱い北海道といわれながらも、ここ数年は野球がとても強い高校というイメージがすっかり定着し、夏の高校野球選手権については、2年連続で優勝しているからすごい。競合同士の試合なので見ているほうもおもわず力が入る。
高校野球といえば、昨年の春の高校野球選手権で、はじめて甲子園に応援に行った。このときの様子を記載したいと思う。戦前は強かったという噂しか聞いていなく、戦後になっては甲子園からは無縁の学校だといわれていたところが母校なのだが、昨年から始まった「21世紀枠」という特別なルールで、戦後初めて甲子園に出場した高校である。名前は高松高校。ニュースで「高松高校の甲子園出場が決まりました」というニュースを見たとき、「うそでしょう?」と思った記憶がある。甲子園は野球が強いチームが出場するところで、とてもお世辞では野球が強いという状態からは離れていた学校だけに、高松高校出身者の誰もが冗談だとニュースをみたときに思ったに違いない。春の甲子園の試合は3月中旬からと決まっているため、話題になっていたのは確か年末頃の話だと思う。その頃から、応援に行くべきかどうかということを高校の友達とも話をしていたし、同窓会事務局のほうからも「母校が出場しますので、寄付をよろしくお願いします」という通知も届き始めた頃だと思う。2月頃になって、本格的に応援にかけつけるための動きが始まり、仕事も年度末近づくと忙しくなるのだが、そんなことは放っておいて、応援行きについてが重要課題に個人的にはなっていた。応援にかけるけるためにチケットを配り始めたという話を聞き、さっそく事務局に連絡。早い者勝ちだったので、とりあえず家族分を予約しておく。どうしようかと迷っていると、きっと、おうえんにいきたいひとはいるだろうから、チケットもなくなるだろうという早めの判断だった。しかし、この判断は後になったら適正な判断だったことが分かる。試合が土曜日だったから、なおさら応援に駆けつけたいという人たちが多かったことだろう。試合に先だち、前日に甲子園近くのホテルに泊まることにした。試合当日、朝一番の新幹線で東京へ向かうことも考えたのだが、試合会場では絶対に指定席ではないので、遅めで行った場合、いい席が確保できない可能性があるからだ。父と東京から新幹線で前日に乗り込む。母は体調が悪かったので見に行かなかった。弟は名古屋に住んでいたのだが、試合を見るためにチケットの確保をしていなかったらしく、こちらで用意したことを電話連絡したら、「絶対行く」と言ってきた。当日、朝一番の新幹線で甲子園球場まで行くといっていたので、改札口で待ち合わせをすることにしたのである。第一試合であったため、朝早い時間から乗り込んでいる人がすごいたくさんいた。前日、バスで高松からやってきたという現役の高校生500人も到着していた。バスの台数で120台らしい。すごい。よくもチャーターができたものだとおもった。それもそのはず、高松高校は、香川県の中枢で働いている人たちがほとんど母校としているところで、香川県の会社の社長のほとんどもこの学校の出身。母校のためならなんでも協力すると協力を惜しまなかった、地元バス会社数社の社長の鶴の一声で、観光バス全部がこのとき、甲子園に向けて出発したのだそうだ。バスもそうだが、スタンドの応援として集まってきた人たちの人数も凄い。なにしろ、1891年に創立して依頼、大量に卒業生をだしている高校であるから、集まってくるのも大量である。一生に一度のイベントだからと思っている人たちも思っていたことだろうから、集まり具合がとてもすごかった。甲子園常連校とは異なり、応援の仕方がわからないとか、まとまりが無いという心配はあったが、その年の甲子園応援賞というのをもらったくらい、スタンドでは一丸となったのは嬉しいことだ。肝心な試合は、相手との強さの差を見せ付けられて、さっさと負けたのだが、応援していたひとたちは、祭りとして楽しんだと思う。
野球の人気が低迷だと言われているが、それでも高校野球についてはまだまだ人気がある。それは高校生が純粋に勝負に対して一生懸命になっていることも考えられるが、地元の県を代表として戦っているというのが、地元密着型として、出身校とは関係ないのにその県の代表を応援してしまうというのが考えられる。今日負けたら明日の勝負はもう無いという、切羽詰った状態で勝負をしているところに感激があるのだろう。プロ野球の場合、スピード・技は断然素晴らしいのだが、選手自体に緊迫感がないのが人気低迷の原因なのかもしれない。
0 件のコメント:
コメントを投稿