2006/08/26

VW Golf Wagon

東京に住んでいると車がなくても生活ができる環境であるのは良く分かっている。東京は他の地方都市と異なって、電車網が地上および地下を含めて、縦横無尽に整備されているため、東京都内で移動するには車は必要ない。むしろ電車のほうが時間が正確だし、早いし、楽だ。車で都内を移動すると、何処に行っても渋滞にはまるし、まず駐車場を探すのが大変。どこにも車でいけるというメリットはあるが、時間がかかるので面倒くさいと思う。しかし、東京に住んでいる人たちの多くは車を保有している。その理由は各人でまちまちだろうが、一番多くの理由は、地方へ行くときには車のほうが便利だからであろう。行動範囲が東京都内でしかないひとには全く必要ないという意味も表す。地方出身の人で、家族を持っている人が、電車で夏と正月の帰省を考えた場合、時間はかかっても車のほうが高速代金とガソリン代を考えた場合、断然安い。さらに、地方にいったときに移動する手段が車しかないため、現地でも利用可能というメリットがあるからだ。それほど、東京は地方出身者の溜まり場でもあるという意味でもある。しかし、家族連れの人の帰省のために車を保有しているのが唯一の理由ではない。遊びに以降とした場合でも同じだ。個人的な理由で車を持っているのは、後者の理由である。

 大学生になると、日本では、だいたい車の免許を取得し、それで最初は親の車を乗り回し、それになれてくると、自分で中古でも買って乗るというのが定番になっている。特にサークル活動が盛んだった頃は、それでクラブに行って楽しんで、帰りにクラブ内で付き合い始めた人が居れば、そのままデートにしけこむというものだった。車は移動手段だけではなく、人間関係を密接にしてくれる居室空間に変化したのである。別に車がなくてもクラブ活動は出来る。しかし、他の人が乗っていて便利だなと思うと、だいたい欲しくなるようなものだ。いまではmp3プレイヤとカーナビを積んでいるのが当然の車の備品だが、当時は、まだカーナビはそれほど主流ではなかったし、MDかCDが音楽を再生するための主流装置だった。車に積むCDやMDの曲を選ぶというのも結構楽しかったりする。誰と一緒に車に乗っているときには、この音楽をかけようとかを妄想の世界で考えているだけで、もう興奮して居たようなものだ。CDもMDも1枚で1歌手・1アルバムしか入らなかったのだから、そのアルバムが終了した途端に別のアルバムが入った音源に切り替えるとき、隣にひとが乗っている場合には、なぜかどきどきしたものである。

 話は遠回りになったが、話題は車のことに戻す。

 最初に乗った車が親の車であるVolks Wagen の Golf だったこともあった。そこからなぜか乗る車はすべてVolks Wagenシリーズに乗り始めることになる。ところが、乗り始めて分かったのだが、実は回りの友達もVolk Wagenに乗っていたことが分かる。似たもの同士が集まるというのも変な話だが、あいつもこいつもみんなワーゲンだったのには一時期笑った。誰か1人でも日本車かまたは別の車にでも乗ればいいと思ったのに、仲良し6人組の大半がワーゲンだったときには、頭が悪いなーみんな、と自分を含めた思った。最初のGolf はセダンタイプの4ドア。室内空間が今思っても広いと思った。運転座席や助手席のほうは如何様にでも広さを変更できるが、後部座席はそうはいかない。ゴルフのどの車もそうだが、後部座席が結構広いのが驚く。ステアリングは、Volkwagen 社の独特の通称「オモステ」であるため、運転しているほうがいかにも運転してますという幹事が楽しめて良い。日本車の場合は、だいたいパワステになっているため、簡単に片手でもハンドルを切ることができるのだが、これって、個人的な考えとして危険じゃないの?とおもったりする。でも、実際には事故が起こっているわけじゃないのだから、気のせいといえば気のせいだろう。それとgolfの魅力としては、そのエンジン音だろうとおもう。独特に、低温から響くzoom zoom という音は、遠くからでもGolfが来たというのがわかるから不思議だ。友達の車を待っていたり、親が運転する車を駅で待っていたりするとき、その音で自分の車がきたとわかるのは不思議である。別に、族車(暴走族の車)と違って、エンジンを変更したり、改造したりしているわけじゃないのに、この音の響きを感じられるのがGolfの魅力だろう。加速に関しても、パワーが本来からあるため、背中を押し付けられるような突発的な加速も感じられる。しかし、これは、あまり使うことは無い。一番分かりやすいのは、山道に行ったときの上り車線において、そのパワーを顕著に感じられる。軽自動車やパワーがない車の場合、アクセルをめい一杯踏んでも、ほどんど登らなかったりするのだが、Golfは多少の坂道でも、平坦な道と同様登っていくのが嬉しい。下り車線の場合は、ブレーキを踏みっぱなしにしないと止まってくれない車が多いが、エンジンブレーキをがんがんに利かせられるし、そのパワーが強いので、新車を上手く育てられれば、エンジンパワーだけでブレーキをあまり使わず下りも良いと思う。マニュアル車の場合のシフトレバーも、握りやすく、回しやすいシフトになっているので嬉しい。バックに入れるときに、押しまわし形式なので、日本車になれていると、一瞬どのようにしていいのか戸惑う。

 最初はセダンタイプに乗っていた後は、しばらくはVolkswagen Polo に乗っていた時期も有る。Golfよりも一回り小さいこの車は、小回りがいいし、Golfの弟分として売られたこともあり、Golfのパワーをそのまま継承していて運転していて楽しかった。居住スペースはお世辞でも広いとは言えないため、後ろに人を乗せた場合は、運転がし難い。ダッシュボードもそんなに広いわけではないので、AV機器類をごてごてに装飾することはできなかった。車を運転するのが好きとか、駐車スペースをきにしなくてもいいという場合には、Polo は大変お勧めできる車だといえる。しかし、Poloをもう乗らないからといって売るときには、意外に人気が無いためかあまり価格がつけられなかったというデメリットがあった。Polo の出荷直後にはじめての自分の車として乗ったこともあり、愛着がとてもあったのだが、古くなったこともあるし、もう少しスペースが欲しいなということを考えて、後ほど売り飛ばした。Poloのなかではカーセックスもできないし(笑)。そのあとに乗ったのが今でも乗っている Golf Wagon である。荷物スペースが大変広いため、大変重宝している。一時期、ワゴン系の車がはやり、それと同時に4WDの車がはやったが、それに釣られて買ったようなものである。ところが、スキーに行くときに分かったのだが、これほど便利なものを何故もっと早く乗らなかったのだろうと思った。パワーがあるし、荷物が一杯つめるので、スキー板を車内に積み込んでも全然余裕である。だから、車のキャリアを買わなくてもスキー板を詰めることで、余分な出費が減ったと思う。これを買った理由はもう1つあって、仕事の都合でサンフランシスコに転勤になった先輩のところに遊びに言ったときに、その人がこの車を乗っていて、とっても便利だという話を聴いたからである。確かに乗ってみて、Golfの感覚と、Golf では満たされなかった感覚をWagonにしたおかげで全部満足にしてくれる魅力は大きい。Volks Wagen の車なので、10年くらい乗っていてもぜんぜんメンテナンスさえしっかりしておけば、いくらでも乗っていけるので、しばらくはこのままWagonを乗りつづけると思う。

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