KLMオランダ航空のハブ空港であり、オランダの玄関口として君臨しているのは、スキポール空港である。成田空港が世界からは「東京」と見えている通り、スキポール空港も世界から見たら「アムステルダム」にあることになっている。だが、実際には、アムステルダムからスキポール空港までは快速電車で20分ほど離れた場所にあるのだ。
ヨーロッパの玄関口としての機能を有することに戦前からあったためなのか、実はあまりよく知らないのだが、とにかくスキポール空港は広い。ターミナルとしては1個しかないのだが、3つの「エリア(空港では Departure という名前を使っている)」からなっており、それぞれのエリア間は歩いて移動できるようにはなっている。が、これって、乗客にとってはありがた迷惑この上ない。いちおう、動く歩道があることはあるが、乗り換えに遠いところから移動する場合には、空港内をかなり歩かなければいけないのである。これは疲れる。
しかしながら、その疲れを分散させるためなのか、空港内はいろいろな店が存在するため、それを見ているだけでも楽しい。ブランドの店は当然あるのだが、それだけじゃなく、オランダならではというと、チーズ専門店があることだろうか。結構空港内には存在する。チーズ好きなひとはここで買うのもいいだろう。アジアからの飛行機の場合は、スキポール空港で入国審査を受けなければならない。これは他のゲートウェイ空港でヨーロッパに入った場合にも同じだ。でも、なんだかスキポール空港は比較的厳重警戒感が無いような気がする。いろいろな人種が入ってくる空港なのに、その緊張感が無いのは不思議だ。「Enjoy your trip」なんて入国審査で言われたなんて今まで無いし。出国時にもなかなか出国スタンプを押そうとせずに「オランダは楽しかったか?印象はどうか?」などと、どうでもいいような雑談ばかり聞いてきたりして、おまえら、ちゃんと仕事しろよーと言いたくなった。まぁ、そういう茶目っ気のあるところは許せる。しかし、後ろに長蛇の列が出来ていることくらいは気付いてくれー。こっちが何か悪いことでもして、尋問されているって思われるじゃないか!
そういえば、スキポール空港には世界の空港では珍しく美術館が存在する。空港ターミナルの出国審査を出た先に存在するため、ヨーロッパ国内を移動するときにたまたまスキポール空港を利用する際には、シェンゲン条約のために入出国の審査は不要で移動できるため、残念ながらこの美術館を見ることは出来ない。美術館といってもそんなに大きいわけではなく、お土産屋の二階を店子として借りている程度のものなのだ。たまたま今回の美術館での展示は、日蘭修交400年を記念して、オランダが日本と交易をしていたときの遺産を紹介していた。日蘭修交って確か2000年のはずなので、10年ほど時間がずれているのは見逃したとしても、日本の鎖国時代にヨーロッパで唯一貿易をしていたオランダがいかに日本から面白いものをヨーロッパに持ち帰ってきたかというのを紹介していて、これはこれで興味深かった。日本人は見て理解しても、他民族の人がこれを見て、どう印象を持つかはわからないし、実際に聞いてみたいと思った。1階のお土産屋では、レンブラントやフェルメールなどのフランドル系画家の作品を画集として売っていたり、日本の古地図などを持ち帰ったものを編集して売っていたりしていたのを見つけた。アムステルダムの美術館に行く時間が無かったので、実際を見ることは無かったが、行かなかった人でもこんなのを展示していますよーという紹介本は売られているので、これはこれで買ってしまった。衝動買いにもほどがあると我ながら思ってしまう。ちなみに、乗り換えの場合、Skyteam系列の航空会社であれば、自動チェックインマシンが空港内のいたるところにあるので、これを利用するのが便利だ。そうではない航空会社の場合、不自然ながら、搭乗口のところでチェックインをするか、それとも乗り換え専用のチェックインカウンターに該当の航空会社が有る場合、そこでチェックインをする必要がある。
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