2012/05/21

ミュージアムカルト(アムステルダム)

オランダ滞在中はいつどこに行くのか実は明確に計画をしていたわけじゃないので、気ままに今日はあの街に、明日はこの街にいければという程度で今回のオランダ良好を考えていたし、オランダはどこにいくのも日帰りでいけるものだとおもっていたので、ホテルの拠点はアムステルダム以外は全く考えていなかった。でも、意外とオランダの博物館や美術館は1軒ずつ廻ると、廻る数にもよるのだが、かなりの金額になることは分かっていた。そういう旅行者のために便利なカードが、ミュージアムカルト(Museum jaarkaart)である。

このカード、数日間しか有効じゃないというケチなもんじゃなくて、なんと購入してから1年間は有効であるというなんとも有り難いカードなのである。だから、今回のゴールデンウィークのときに利用したとして、夏休みにまたアムステルダムにやってきたとしても、全然使えるというものである。カードを使うには、カードを購入したときに、記名をするだけでいい。ローマ字でも良いし、漢字でもいいし、本人性が確認できるサインと同じ意味のものが書かれていればいいのである。そして、カードには、購入時期情報が埋め込まれているために、どこの美術館でも博物館でも、このカードを提示すれば、カードの情報から有効か否かを読み込みリーダから判断をつけて、係員が入館許可を出すというものである。博物館や美術館ごとに値段が決まっているわけじゃないし、いちいち金を出す必要も無いし、カードだけでスマートに入れるというのであれば、こんな便利なものは無いだろう。

1枚のカードは大人だと、2012年4月末の段階での値段は39.95ユーロ。アムステルダムの主要観光博物館なんかを4軒くらい廻れば、十分元が取れてしまうというものである。だから、美術館好き、博物館好きのひとであれば、絶対持っていて損はしないものだろう。

似たようなお得なカードとして、アイ・アムステルダム・カード(I Amsterdam Card)というのがあるのだが、こちらはクーポン券方式になっている。値段によって使えるクーポンの数と組み合わせが決まっており、各名所がクーポンの記号として表示されているので、その記号に合致したクーポンのみ使えたりするのだが、意外とその組み合わせをめちゃくちゃ考えなくちゃいけないので、実はお得なのかお得じゃないのかよくわからないものだったりする。ただ、ツアーもこちらはクーポンとして用意されているので、風車が集まっているキンデルダイクのようなところにいくにはこれが便利かもしれない。自分たちは、この組み合わせを考えるだけで面倒くさいということと、実はあちこち行きたいと思ったときに値段の割には組み合わせが少ないなと思ったので却下した。

さて、このミュージアムカルトが使える場所なのだが、はっきり言ってその説明がとても不自然である。なにしろ、カードを買ったときに一緒に貰えるカードの使用上の説明と使える場所の一覧表が、全部オランダ語でしか書いていないし、リスト化されている場所も、字の羅列みたいにしかなっておらず、パッとみたときには全くどこがどこだかわからない。公式サイトの記載もオランダ語しか載っていないので、たぶん旅行前に確認したい人にとっては、なんともわけのわからないサイトにしか思えないことだろう。しかし、わかりずらい説明書きをよーくみていると、ここからアムステルダムの博物館リストだとか、ここからはロッテルダムだというのをだんだん判断することができるようになる。ただ、全部で500箇所くらいの場所を見られる仕組みになっており、オランダ全体にその範囲は及んでいるから、アムステルダム以外のところに行きたいひとでもかなり有益なカードだろうと思う。

アイ・アムステルダム・カードの場合は値段とクーポンの組み合わせを考えないといけないのだが、このミュージアムカルトはなにも考えずに使えるのがとても便利だ。ただ1つ勘違いしてはいけないことを記載しておきたい。国立博物館は入場に際して長蛇の列になるところであり、ディズニーランドのようにファーストパスレーンというのが用意されている。これは事前にチケットをもっている人が使えるものなのだが、ミュージアムカルトは無料で入れるからといって、このファーストパスレーンが有効かというと、全く有効じゃない。あくまでもこの国立博物館の入場券を持っているかどうかであって、ミュージアムカルトは入場券じゃない。入場券と無料で引き換えができるカードでしか役割がないのである。だから、係員に「あっちに並べ」と犬を追い出すように立ち去れ命令をファーストパスレーンで言われることになるので注意である。

しかし、ポケットからカードだけ出して、そのまますんなり入れるのは本当に便利だ。行きたいときにすぐに行けば良いし、金の心配はしなくても良いし、1年も使えるし、これだと経由でアムステルダムを利用して、そのときのトランジットとして市内の博物館に股行くというときに使うのも良いだろう。

違法な使い方だが、名前の確認はすることは無いので、もうアムステルダムにも行かないんだけどなーという人がいて、友達がオランダに行く人がいるのであれば、このカードを譲与してしまって、その友達がオランダ滞在中に無料で博物館に入館できるということもできなくもない。が、もしかしたら、入館時に「名前は?」と聴かれたらアウトかもしれないが、漢字で記名していたら、オランダ人なんか漢字は読めないのでわかりっこないだろう。

ちなみに、ミュージアムカルトは主要の博物館・美術館のチケット売り場で買うことができる。

ミュージアムカルト (Museum Jaarkaart)
URL : http://www.museumkaart.nl

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