音声ファイルを持ち歩くというときに、一番良く使われるのは、音楽のファイルだろう。その次が語学系のためのファイルだと思われる。その他に持ち歩くとしたら、意外に何があるのかとあまり考えたことが無かった。実は考えてみると、いろいろなコンテンツが存在していることが最近になって気づいて、その中でも、落語の分野というのは一番その典型的なコンテンツなのだろうと思われる。もちろん、前から記載しているラジオ番組というのもその1つのコンテンツなのだろうが、ラジオ番組が、現代版のおしゃべりであると仮定すると、落語というのは、昔から伝統として伝えられているおしゃべりの娯楽であるといえよう。だから、広義のおしゃべりコンテンツに属しているのではないかと感じている。
落語といえども、古典落語から現代落語まで話のネタはいろいろあるし、また演者によって同じ内容の話だとしても、伝わる雰囲気と言い回しは全く違うところが面白い。クラシック音楽においても、指揮者や演奏しているオーケストラが異なると、同じ曲目でも全く違うように聞こえているのと同じだ。落語もクラシックも、どちらも「既に解っている内容について、知っている知識と比較して、その違いを楽しむ」分野なのではないかなと思う。つまりオチが解っている話を、いかに面白く、そしてさも初めて聞くかのような話に思わせるかというところが、演者の力量というものなのだろうと思う。
フジテレビ系列が行っている落語のポッドキャスト番組のなかで、落語番組が存在しているのは、演舞場などの寄席にいかなくても、身近に落語を聴くことができる最適な番組だと思う。テレビの落語だと、どうしても映像から入ってしまうために、音で楽しむということは無い。だから、派手な演技をするような演者であれば、視覚的にインパクトを客席に植えつけることができるが、テレビのブラウン管を通してみると、これが陳腐なものに見えてしまう。その点、音声だけだと、声による実力で表現するから、聞いているほうも集中できるし、演者の良さをさらに研ぎ澄まされた音声として受け入れることができるといえよう。また、テレビやラジオだと、その番組が済んでしまえば、聞いたり観ることができない。録画というものだと、わざわざ時間を割いてみるほど重要だとは思っていないところだろう。
いろいろな演者がいろいろな題名で落語を行っているのは面白い。従って、たくさんいる落語家がどのような演目を行うかは見所でもあるし、普段テレビでは見たことがないような知らない落語家もたくさん見られると思うので、ポッドキャストなどのようなものを使ってどんどん落語を聴くのも楽しそうである。
お台場寄席(Podcast)
http://blog.fujitv.co.jp/yose/index.html
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