2015/08/01

京王れーるランド

 
大宮にある鉄道博物館は、鉄っちゃん御用達の電車に関するものがいろいろ展示されているアミューズメントパークであり、ここは主にJR東日本の列車が展示されている。JR東海も新幹線を中心とした似たようなアミューズメントパーク「リニア・鉄道館」があり、過去の新幹線車両の展示やバーチャル運転手になるようなものもある。私鉄についてはどうなのかと思ってみたら、意外にも京王線に小さいながらも似たようなアミューズメントパークがあることを知った。

多摩動物公園駅に隣接するように建っているのが「京王れーるランド」というところである。京王線ユーザではあるため、そういえば、京王線の広報誌で何度か見たことがあるが、ほとんど馬鹿にしたようなところだろうと勝手に思っていたので無視していた。改めてどういうところかを知らないで馬鹿にするのはいけないと思って、ちょっと行ってみる事にした。

そういえば、府中より八王子方面にはほとんど行った事が無く、多摩動物公園なんて実は行ったことが無かったし、以前は京王線でも急行・多摩動物公園行きなんていうのもあったが、いまでは多摩動物公園は高幡不動からの単なる支線でしかいけないようになっているので、ますます多摩動物公園に行く機会が無かった。多摩動物公園も、それまでは京王線でしか行けない場所だったのに、いまは立川からのモノレールもできたことにより、中央線や西武線のユーザは京王線を使わずに多摩動物公園に来れるために、おそらく新宿からの直行列車がなくなったのだろうと思われる。

高幡不動まで来ると、結構遠くまで乗ったなぁーという気持ちになる。多摩動物公園にいく電車に乗り換えるためにホームを変える。ここから多摩動物公園までは単線区間になっているので、待っていると動物園仕様の電車が入ってきた。動物園は子供が多く来るからということもあり、動物公園に行く前から動物園の気分を味わえるという配慮なんだろう。まるで、舞浜駅からディズニーランドぐるっと一周している列車に乗ると、気分はディズニーランドに居るのと同じになるのと似ている。車内も他の京王線車両では絶対診ることが無いデザインになっており、床、椅子、壁、窓のすべてが動物園っぽい。たまたま乗った車両はライオンばっかり描かれている車両だったため、もしかしてこの車両は劇団四季が提供しているのか?!と思ってしまうくらいだったが、車輌によってデザインのモチーフになっている動物が異なるので、子供にとっては面白いだろうと思う。

  
京王れいるランドに到着したら、入場券を買うことになる。その入場券を買うところからすべてが駅と同じようになっているのが面白い。大人は入場料250円。京王線の切符売り場とまったく同じ自動販売機を利用している。入場ももちろん自動改札で、これも京王線の入場改札とおなじものを使っている。

館内は2階建てで、お世辞でも広いとは言えないところだ。メインは1階のほうだと思って良い。1階には、ジオラマとミニチュア列車が動いており、この列車は訪問者が自由に動かすことができる。駅もちゃんと用意されているので、駅の停車位置にちゃんと止まれるかどうかを試してみるのも面白いだろう。もちろん動いている列車は、新旧の京王線の車輌を使っている。そのほか、「電車でGO!」の京王版みたいなのがあって、京王線の運転車輌を使って、実写の風景を使って運転のシミュレーションができるところもある。ここは結構人気で整理券制になっているが、絶対試してみたほうが良い。残念ながら、最新版の風景を使っているわけじゃないので、国領から西調布までの地下区間を再現している風景ではない。一昔前の京王線沿線風景を使っているので、昔の京王線沿線を知っている人にとっては懐かしさ満点だろうと思う。本物と同じ感覚で運転できるので、スピードを出しすぎてしまえば、ホームに停車できなくなるし、手前からブレーキを効きすぎると駅の途中で止まってしまう。電車でGO!をやったことがある人にとっては、ゲームと同じだとおもっていい。ゲームパッドの替わりに、本物のアクセルとブレーキを使って操縦するというところが、より本物に近づくというものだ。
そのほか1階には、車掌を体験できるところもある。ドアの開閉、車内アナウンスを自由にできるところもあるので、なんちゃって車掌になりたいひとはいいかもしれない。そしてコスプレの用意もしているので、制服好きの人は着てみるのもいいだろう。が、子供用の服しかないので、大人はちょっとご遠慮いただきたい。

2階のほうにいくと、これはもう本当に小さい子供しか遊ぶところが無いというくらいのブロック広場といっていいだろう。ここは面白みがゼロだ。なお、館内にはレストランが存在しないので、ご飯を食べたいのであれば、持参するしかないので注意。いちおう食べられる場所は2階にしかない。飲み物の自販機だけは2階にあるので、飲み物だけは心配要らない。
さて、これだけかと思っていると実は、別の敷地内にも行くべきだということを知る。いったん建物を出て隣に行くと、過去の京王線で利用されていた車輌が展示されている。昔の都電風の車輌から、ちょっと前まで走っていた京王本線のクリーム色の車輌、それと豚鼻の井の頭線の旧車両も展示されているので、京王線ユーザにとっては懐かしい車輌が結構あると思われる。
そんなに広い場所ではないので、半日もあれば十分だという場所だと思う。そのあとは、目の前の多摩動物公園にいってしまうのがいいだろう。


京王れーるランド
http://www.keio-rail-land.jp/
開館時間:9:30~17:30
入園料:250円

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