外まで鰻を焼いている匂いをぷんぷんかもし出しているような店舗ではなく、店構えも気軽に入れそうな感じではないため、ちょっと入店するのにためらってしまうところがあったのだが、せっかく口が「鰻を食べる」ということに待っている状態なっているので、そのほかの食べ物を食べたいという気がまったく無かった。入り口に飾っているメニュ一覧を見たときに、鰻の値段がどれもこれもそこそこ高く、最近は鰻自体が高いから、とてもじゃないけど、頻繁に食べに行くようなものじゃないなということはよくわかっていた。だから、こういう旅行のときにしか手を出さないだろうと思ったので、ちょっと奮発した。
店内に入ると、入り口のところでは鰻を焼いている様子が丸見えだ。こういう雰囲気を横で見ながら入店するのはヨーロッパのビストロなんかではよく見かける店内風景だろうと思う。そしてびっくりしたのは焼いているのは、年配のいかにも鰻職人が焼いているというのではなく、若そうなお姉さんだった。ここはどうやら家族経営でやっている店で、家族全員が店員として働いており、父親の家業を長女が継いで鰻を焼いているのではないかと思ってしまった。そういえば、店内へ案内してくれた男性も、ここの親とそっくりの顔をしているイケメンだったし、なんといっても美声の持ち主で、もしかしたら声楽でもやっているひとなのではないか?と思ってしまうくらいだった。なので帰りがけに「すばらしい美声ですね」と声をかけてしまった。
定番のうな重を注文した。鰻はふんわりやわらかで身がしっかりしているものだったし、たれも好きな味付けだったので、もう黙ってもぐもぐするしかなかった。一気に食べてしまったので、友達は「もう食べたの?」と驚くほどである。鰻の場合、よく、松・竹・梅や上・中・並というようにランク別けしているメニュを見かけるが、鰻の質が違うというわけじゃなくて、単に鰻の大きさが違うだけのこと。これはどこのうなぎ屋でもいえることである。一番高い鰻のメニュの場合は、鰻の大きさもそうかもしれないが、鰻の量が多いということを意味しているだけ。
川魚料理・うな重
住所:静岡県熱海市田原本町2-7
電話:0557-81-5826
営業時間:11:00-19:00
定休日:水曜日
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