2007/11/10

東京・大阪競争路線

東京と大阪間を仕事で移動している人はとても多いと思う。そのときに、新幹線で移動するのか飛行機で移動するか、その選択は皆さんはどうしているのだろうか?来た電車にさくっと乗れる感覚としては新幹線は便利だし、本数も多いし、前もって予約をする必要もない感覚は新幹線が良い。それに、もちろん街中に到着するわけで、そこから最終地への移動も基本的には電車で行けば便利である。しかし、新幹線で大阪に行くまでには最も早くても2時間半も座りつづけなければならないのは苦痛だ。座ったら、そのままお休みなさいと出来る自分としては、これは別に苦ではないのだが、一般的にはこの移動は苦痛だろう。

反対に、飛行機の場合、乗っている時間はたぶん40分くらいしかないのだが、出発前の15分前までにはチェックインをしなければならないし、空港も辺鄙なところにあるので、そこに移動するのにも時間がかかる。ましてや予約をしていないと、ふいっと乗ろうと思っても乗れなかったりするし、新幹線の場合は予約した新幹線に乗れなくても、それを自由席券として別の電車に乗ることは出来るのだが、飛行機ではそれが出来ない。こういう不便はある。さらに、いままで新幹線より値段が高かったという、まったく新幹線との競争を考えたときには、何一つメリットがないというのがしばらく続いていた。

しかし、ここに来て、いよいよ航空会社が新幹線とまともに料金競争をすることを宣言したようだ。新幹線で東京から新大阪までの料金は、片道14050円。これは「のぞみ」での料金であるが、基本的な新幹線料金である。この運賃に競争原理を持ち込んだのは、前日までに買えば安くなるという「特割」タイプでの話だ。1月から搭乗分について、ANAもJALも14000円にするとのこと。これは現状の新幹線料金に比べると少し安い程度だ。これは画期的。しかし、気になるのは燃料代だろう。たぶん、この値段には所謂サーチャージの値段は入っていないと思う。このサーチャージを入れれば、いまだに値段が高いということになるのだろう。昨今、さらに原油高になっているので、サーチャージを無視したコスト構造はあとで自分たちの首を締めるようなことになると思うのだが、果たして、どこまで競争できるのか疑問である。


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全日空と日航、東京―大阪線値下げ・新幹線に対抗

 全日本空輸と日本航空は2008年1月、新幹線と競合する羽田―伊丹線の運賃を引き下げる。前日までに予約する航空券の料金(最も多いケース)はそれぞれ、現行の片道1万4600円から1万4000円に下がり、新幹線の通常運賃を下回る。両社は燃料高を受け、今年4月に運賃を引き上げたばかりだが、旅客が新幹線に流れたため引き下げに転じる。

 全日空は前日まで予約を受け付け、ビジネス客の利用が多い「特割1」の1月搭乗分(年初7日間を除く)について、全便の運賃引き下げを発表した。新運賃の 1万4000円は、新幹線の東京―新大阪間の通常運賃である1万4050円を下回り、新幹線座席をインターネットで予約する「エクスプレス予約」の1万 3200円にも近付く。2月以降も基本的に現在の料金体系を維持する方針だ。

 日航も1月搭乗分(年初7日間を除く)の大部分の便で、前日までに予約する「特便割引1」の運賃引き下げを発表した。運賃は最も多いケースで全日空と同じ1万4000円とする。

 東京―大阪間の旅客輸送に占める航空機の割合は2割強。全需要の拡大に合わせ、航空機の旅客数も伸びてきたが、全日空の今年度上半期の旅客数は前年同期比 3.6%減と減少した。4月に燃料高を背景に、運賃を新幹線の通常運賃を上回る水準に上げた影響が大きいと同社はみており、再び新幹線を下回る水準に下げた。

ソース:日経速報ニュース(2007/11/09, 20:19)

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