2012/06/09

バンコクのチャイナタウン

バンコクのチャイナタウンは、バンコクができたときから中国人が多く住んでいる場所であるために最近できたというわけでもなんでもない。ただ、いまではバンコク市内に広域として住んでしまっているために、あまりタイの中の中国系の人たちについては注目はないのだが、それでも顔を見れば、タイ系のひとなのかそれとも中国系の人なのかというのはよくわかる。中国系は金融を中心にタイに富を運んでくれる民族としてタイ王室に重宝がられた。そのために働いた中国系の人もいるが、そうでもなく単なるタイにやってきて商売をして成功しているという中国人だっているという混沌としたものがある。だいたい、タイのモデルというのも2系統あり、タイ民族系の人もいれば中国系の人もいるのだが、個人的には中国系のほうがすっきりしているので好みの顔だと思っている。

さて、そんな中国系のひとたちが一番固まって住んでいるというところといえば、世界の大きな街だったらだいたい存在しているチャイナタウンだろう。バンコクのチャイナタウンは西はチャクワラット通りから東はファランポーン駅のあたりまでの横長い地域で、チャオプラヤ川に沿った地域を指す。地図で観るとそんなに広い地域では内容に思われるのだが、それでも実際にこのあたりの地域に行ってみてわかったのだが、意外に広いし、っしてバンコクのなかでも一段とゴミゴミしている地域だといえよう。どこの国にも存在しているチャイナタウンは同じような顔をしているし、どこにいってもやっぱり汚らしい。それは人間が素直に生きている証拠なのだと思うのだが、それにしてもあの民族は好き勝手に増殖して、好き勝手に親族を連れてきて、好き勝手にその土地の文化をぶち壊して自文化に強制的に同化させるか融合させることを得意としているひとたちだ。

あのチャイナタウンに行くと、他の地域では見られないことがみらえる。それはタイ文字で書かれた文字のほかに漢字表記が異様に多く見られることになるということだ。日本人にとってはタイ文字表記よりも漢字表記のほうが本当に嬉しい。文字を見ればそれだけでわかるからだ。もう1つ他の地域では見られないものがある。それは銀行ならぬ金行がすごい数存在するからだ。金行は、金を買い、金を売り、金で財産管理するところである。タイにはインド系の人が少ないのか、シンガポールだとインド系の店がこの金行を生業としているのをよく見かける。そういえば、15年位前に初めてタイに行ったときに、そのときのツアコンをしてくれたタイ人のおっさんが、全身に金だらけの宝飾品をつけていて「金持ちだねー」と馬鹿にしたことがある。そのときのタイはそれほど銀行が信頼されておらず、バーツももちろん信頼されていない通貨だったから、タイの人は財産を金に換えて、それを自分で管理していたというのが普通だったようである。身につけておけば常に自分の懐にあるわけなのだが、これは別の見方をすると、誰の目にもその人がどれだけの資産価値を保有しているのかが分かってしまうために犯罪に遭い易いということもある。さすがに最近のタイも金融市場がまともになってきているので、こういう金で財産を保有手いる人は少なくなったんじゃないのだろうか。

チャイナタウンにN5「ラーチャウォン(Ratchawongse)」からチャイナタウンの中心部に言ってみることにした。ボート乗り場はそこそこ太い道にはなっていたのだが、やっぱりすごいゴミゴミしている。誰も整然としようという思いは無いという感じだ。
その道から最初に横道の商店街通りになるすごい狭い道に遭遇する。それが「サンペン・レーン(Sampheng Lane)」と呼ばれる通りだ。サンペン・レーンというのは、通称名なのだが、本当の名前はチャクラワット通りソイ・ワニット1である。この通り、毎日が年末のアメ横通りみたいな混雑振りと、道の両側にこれでもかーというくらいの店が存在しており、八百屋の隣りにおもちゃ屋があり、更にその隣りに食べ物屋があるという、もうめちゃくちゃな並びなのだ。いまではすっかり整然としてしまったが、以前の台北にある士林夜市のようなものだ。初めて士林夜市にいったときの、あの衝撃度はいまも忘れられない。騒々しさはたいしたことが無いのだが、ごみごみとしたサンペン・レーンの通りも見劣りしないものだ。たぶん、今後もずっと同じような光景がここでは見られるとはおもう。
そこから左に折れてみると、こんどは有名なヤオワラート通りに出くわす。ここは車もガンガンに走っている大通りなのだが、両側は中華街にある店の特徴である、道にはみ出るように看板が出ているというのをよく見かける。どうして中国人たちは自分たちの利益ばかりを考えて、好き勝手に大々的に宣伝するんだろうかと思うのだが、中国人にいちいちそんな文句を言ったところで、彼らは金のためなら人殺しまでするような民族なので誰もが「はぁ?」と思うだけで何も感じないだろうと思う。そして世界のどこのチャイナタウンに行っても同じような風景だと思うのは、こういう道路の道半分まで食み出した看板だからだろう。もちろん、通りの両側には中国風の雑貨やちょいと立ち寄りたくなるような食べ物屋も結構たくさん存在している。

ヤオワラート通りからさらに北に伸びる道があるのだが、そのとおりはイサラーヌバープ通り(Itsaranuphap Road)。この通りは闇街という感じがして、一度入り込んだら真っ直ぐに伸びる道意外に入り込むと絶対二度と出てこれないような雰囲気があるところだ。とてもとても狭い道で、道と呼べるのかどうなのかわからないのだが、その両側に食料品の店が軒を連ねている。個人的には昼間だからこの道を通ることができたのだが、夕方以降になってこの道を歩いていたら、身包みはがされて、達磨になってそのへんに棄てられてしまうんじゃないのだろうか?と思いながら歩いていた。それだけなんだか近寄ってはいけない、近寄った場合には早くここから立ち去らないといけないというようなところだと思ったのだ。

世界のどこにでもあるチャイナタウンだが、このチャイナタウンもやっぱり典型的なチャイナタウンであり、人によっては面白いと思うところだろう。

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