2011/10/09

ツィタデッラ(ブダペスト)

ブダ側に存在するツィタデッラ(要塞: Citadella)は、別名ゲッレールトの丘とも言われており、名前の通り、ドナウ川に放り投げられて死んでしまった聖教者ジェラルドにちなんで付けられているが、丘の天辺あたりに要塞は作られている。1848年のウィーン革命のあと、1851年にハプスブルグ帝国の軍人Julius Jacob von Haynauによって作られた。標高235メートルの場所に作り、要塞としての形は馬の蹄のようなU型。そして60基の大砲がこの要塞には存在し、四方八方を狙えるようになっている。

ツィタデッラに行くには、自由橋からゲッレールトの丘をテクテクと徒歩で登っていくというのもある。しかし、運動のために上ってもいいとおもうのだが、途中結構急な場所があったりするし、意外に天辺までいくのにしんどい思いをすると思われる。足腰が丈夫なひとであればいいが、あんまり体が弱いひとはどうなのだろうか?たぶん自由橋あたりからだと30分は超えるくらいの時間が架かると思われる。山道は一定しておらず、とにかく上のほうに向かって歩いていけば到着するだろうということだけ考えるしかない。しかし、途中途中で見えるドナウ川とその川向こうのペストの町並みを上っている最中に見られるのは気分が良い。ところどころ何箇所か写真を撮っても良いだろうというところに出くわす。

一番簡単なのは、Hop-on Hop-Off bus に乗って、このツィタデッラまで来ることだろう。だいたいHop-On Hop-Off バスに乗ると、このツィタデッラからドナウ川の景色の一望がすごい綺麗なため、結構長い時間出発せず止まっているときがあるのだ。だから、ドナウ川とペストの風景を撮るためだけにゲッレールトの丘とツィタッデラに行きたい人であれば行けば良いと思う。なお、ツィタデッラ付近はすごい数の露天の出店が軒を連ねている。これらの出店で何を買うかは個人の自由だとは思うが、個人的にはどうでもいいようなものばかりが売られているので、全く心に惹かれるものが無かった。日本だったら、「ツィタデッラ饅頭」とか「ツィタデッラクッキー」とか作って売り出そうとするのだろうが、こういうところはヨーロッパ人は抜けているようで、どうしようもない日持ちがするようなガラクタばかりを売ろうとするから始末に悪い。

ツィタデッラ付近はとにかく景色が良い。景色が良すぎると帰るのが億劫になりそうな気がする。しかし、そこはグッと我慢をして、潔く帰るときには帰ったほうが良い。それから、トイレはツィタデッラの博物館に入る門のところに、公衆トイレがある。しかしこのトイレ、無料で使えるものではない。小銭が必要だ。小銭が無い人は失禁でもしちゃえば良いと思う。1回あたり1人100HUF。

自分たちはゲッレールトの丘を上ってツィタデッラまで来たのだが、途中で正直帰りたくなった。しかし、一度上り始めたら最後、最後まで行かないと意味が無い。途中からバスに乗りたいといってもそんなバスは無いのだ。ゲッレールトの丘まで来ると、女神像がたっているのが見えてくる。これはナチス軍からハンガリーを解放したソ連軍兵士の慰霊碑として建てられたもので、当時は女神像の下にソ連軍兵士の像もあったが、現在では撤去され、女神像だけが残っている。地上から見たときにはこの女神像はたいした大きさじゃ無いなと思っていても、実際に近いところまで来て見たらかなり大きい。
しゅろの葉を捧げた女神像を横目に、一番の見晴らし場所、つまり観光バスが止まったり、お土産屋が軒を連ねる場所に移動する際には、女神の右側を取っていくようにしよう。ツィタデッラは、名前のとおり変形円形になっているので、どちらから行こうが全く関係ない。しかし、やっぱり景色としては面白いほうがいいではないか。そうなると、やっぱり右側のほうがドナウ川が見えるので、絶対気分も晴れる。反対側はブダの町並みが見えるだけだから。
夜にこのゲッレールトの丘やツィタデッラからドナウ川を通してペストの街並みを眺めるという暇なひとがいたら、きっと楽しいだろうと思う。とてもきれいな風景が見られるはずだ。ただ、ここまで夜間に歩いていくのはかなりしんどいだろう。歩いてゲッレールトの丘を上るにも暗くて道がわからないだろうし。定期バスがここに夜も動いているのであればいいのだが、夜はもちろん運行していない。

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