2011/10/09

市民公園(ブダペスト)

アンドラーシ通りをまっすぐ上っていくと、正面には英雄広場が見えるのだが、実は英雄広場の奥には広大な緑豊かな公園が広がっているのを忘れてはいけない。市民公園と呼ばれる地域は、実はブダペストの中でも見所が集まった地域の1つになっていることをわすれてはいけない。代々木公園や新宿御苑のように、公園という名前があったら、市民の憩いの場とおもってはいけない。ブダペストの市民公園には、その公園の敷地内に、いろいろな有名どころのものが揃っているから侮れないのだ。新宿御苑が天皇のゴルフ練習場になっていた跡地というのと同じように、この広大な市民公園は、もともとは皇帝の狩猟場として使っていたところなのである。

英雄広場からまっすぐ伸びているのが、セーチェニ通り。ここは公園の中なのだが、車も普通に通るとおりである。だから、ボヤボヤしていると、車に轢かれそうになるので注意が必要。そのセーチェニ通りを英雄広場を背にして右に曲がると、農業博物館(Mezogazdasagi Muzeum)が見えてくる。その前に、ディズニーランドのシンデレラ城のアトラクションにでも入るかのように、公園内に出来た人工池の真ん中に島を作って、その中に農業博物館を立てているという代物である。そして、博物館というからなんとなくショボそうなイメージはあるのだが、実際に建物の中に入らなくても、建物の外から眺めているだけで圧倒する。農業博物館の建物はまるでどこかの城なのではないか?というようなくらいのゴージャスな造りをしているのだ。その建物全部が博物館としての機能しか有していないというのだからわけがわからない贅沢なつくりである。中はその名の通り、農業にゆかりのあるポスターや農業に従事する際の道具の展示になっているが、なんとこの博物館は無料で見ることが可能。もうどこにも行くところがないというような奇特なブダペスト観光者がいたら、そういう人にお勧めしたい場所ではある。
農業博物館の前に1体の銅像がある。この銅像、とても有名らしく、観光客のほとんどがこの銅像をバックに写真を撮ったり、像に乗ってピースサインの写真を撮ったりしているのが見られる。いったい、この銅像、なんなんだろうか?像の台座になっているところに「アノニマス」と書いていること自体が、もう不思議の世界。というのも、題材になっているのは特定の人のことをさしているのではなく、ベーラ王に早期のマジャール民族の歴史について編集した書物をささげた人のことをモチーフにしている。しかしながら、ベーラ王といっても、ベーラ何世のひとなのかというのはぜーんぜんわかっていない。
農業博物館を後にしたら、ブダペストへの観光客のお楽しみの1つであるセーチェニ温泉(Szechenyi Furdo)にいく人も多いだろう。自分たちは行かなかったが、ブダペストにくるなら市内でも楽しめる温泉に行くのは是非経験したほうが良いと思う。ただし、ほとんどが水着着用のところなので、本当に前もっていくことがわかっている人は、事前に水着を持っていくのを忘れないように。小涌園の屋外温泉のように、いろいろな種類の温泉が楽しめたりするところだ。世界で初めていろいろな効能やアトラクション的要素を持った温泉地として開業したところと考えて良いだろう。平日昼間から、たくさんのひとがひっきりなしに温泉に来ていた。実はここの温泉、温泉のほうとプールのほうと2種類ある。入り口が異なるのだが、プールのほうが気軽だろうが、それじゃ温泉に来た意味が無い。できれば温泉に行ってほしいところだ。真夏のプールにいくような格好でこちらの温泉にやってくるひとたちがとても多い。また、建物としても眼を見張るものがあるので、忘れてはいけないだろう。内部に入っていくには入場券を買わないといけないのだが、入場券をロビーは無料で入ることが出来る。天井が高く、きれいな彫刻類が着飾っている内部の様子は是非ごらんあれ。しかし、内部の全体写真を撮るにはあまりにも大きすぎるので、個人的な腕では無理だった。さらに公園を進んでいくと、温泉水が飲めるスタンドがある。空いたペットボトルを持っていくと、そこに汲んでくれるというものなのだが、決して無料ではない。でも、ゴミみたいに安い値段だ。スタンドといっても、みすぼらしいスタンドではなく、最初は単なる公民館かな?というような場所かと思っていた建物のようだった。草津や伊香保あたりの温泉で、似たようなことをしているところは、まず無いだろうと思う。
道沿いのぐるっと廻ってみると、セーチェニ温泉と道路の反対側に、遊園地が見えてくる。ここは、エリーザベドの肝いりで造られた世界初のジェットコースターがいまだ営業しているという遊園地である。どんだけ古いエスカレータなのだろう?と思った。さらに遊園地の隣は、ジョルナイの焼き物で作られた屋根を持つ象の檻がある動植物園である。これもまた世界初で造られた動植物園で、いまだ現役。すごいぞ、ブダペスト!しかし、中には入っていないので、どういう動物がこの中には存在しているとはわからなかった。
もっとさらに進んでいくと、ご飯で有名なグンデル(Gundel)がある。ここは、別途報告したいところだ。

いずれにしろ、かなり広い公園なのでのんびりするにはいいところだと思う。

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