2014/05/10

黄金の塔(セルビア)

救済病院がある場所からさらに川のほうに向かうと、川沿いのランドマークにもなっているのが黄金の塔(Torre del Oro)というところだ。もともとは、リスボンにもある塔と同じように、川を航海する船の通行を検閲し、税関の役割として存在していたものである。そして名前に「黄金」と付いているくらいだから、建物は金色だろうとおもわれるが、それは昔のことであって、いまは単なる石造りの塔である。川の対岸に、それこそ「銀の塔」というのがあって、その間は鎖で繋がられていて、船の侵入を防いでいたらしい。今では銀の塔がないので、どうなっていたのかは不明だ。

この黄金の塔付近は、ヨーロッパの観光都市に最近存在するHop-on Hop-off バスの乗り場があり、そのバスに乗せようとする勧誘のひとたちが結構たくさん点在しているので、その勧誘を振り切って塔にいきたい。なかなかのセクシー女性とイケメン男性が勧誘してくるので、顔で寄って行ってはいけない。彼らは商売でやっているのだ。だからHop-On Hop-Offバスに全く興味が無い顔をすると、この人たちの対応はかなり冷たい。

この塔は、月曜日だと入館は無料。ちゃんとガイドブックにも書いてあるのだが、それに気づかず月曜日に行ったら無料で入れたのでとてもビックリしてしまった。行く前にはちゃんとガイドを見ておくべきだと思う。

塔に入館したら、まずは塔のてっぺんに上がってみることから始まるほうが良いだろう。そこまではエレベータで一気に上がることが出来るので、それを利用すれば楽勝だ。ただ、てっぺんに上がると、その狭さはビックリするくらいだと思う。東京タワーのような広さを想像していたらビックリするだろう。

天気が良いから青い空と白い塔のコントラストが素晴らしい。ここからの景色はまた特別に良い。決してすごい高い塔というわけじゃないのだが、すぐ傍の川を挟んで見える景色が見晴らしがいいので、どういう船が通ろうとしているかは一目瞭然である。

 カテドラルがある方向を見ると、それなりに高い建物があるので、カテドラルも上のほうしか見えないのが残念だ。
塔の上にいくと、さらに階段でちょっとだけ上がれるところがある。ここから見ても、その下から見てもたいして景色が変わらないのだが、なぜか大人気なのですごい列が並んでいた。塔の上になにか特別なものがあると考えちゃうからなのだろうか?
ちょうど地元の小学生が社会科見学みたいなものでやってきている団体に出くわしてしまった。塔のてっぺんに行ったら、引率の先生を含めて、大群衆でやかましく騒いでいた。
 塔のてっぺんは360度、屋外型の展望台になっているのだが、そのなかでもさらにちょっとだけ高いところがあるが、そこはサルが高いところを好きなように、なぜかみんな上ってしまう。でも、景色はあんまり変わらないので、なんでそんなに人気なのかというのは、上ったあとに後悔してまうものだ。そして、セビリアはずっと天気が良いところなので、ここの塔に雨が降っているときに上ると言うことは無いと思うのだが、風雨が強いからといって塔に上るのが禁止になることは無い。ここはヨーロッパだ。なんでも自己責任で行うことになるのである。それに塔から飛び降りようとしても、高い壁を越えないといけないので、まず難しいだろうと思う。
塔の上から景色を堪能したら、下に下りてみよう。内部は小さな海洋博物館もどきになっており、いろいろな展示物が閲覧できるようになっている。スペインが誇る大航海時代が始まるあたりからの歴史や、そのときに利用されていた船の様子、それと船団を組んで冒険したひとたちの顔写真入りの紹介があるので、スペイン国家、当時だとカスティーリャ王国になるだろうかの代表として冒険をした人たちを是非知るためには行っておくべき場所だろうと思う。ここでは、イタリア人ではありながらスペイン国王の金でアメリカ大陸航路を発見したコロンブスよりも、純スペイン人であるマゼランの功績が大きく紹介されている。マゼランについての紹介はここでは省略するが、世界一周をした人で歴史上では有名な人だ。
 
 
 
黄金の塔(Torre del Oro)
Address :  Paseo de Cristóbal Colón, s/n, 41001 Sevilla
電話:+34 954 22 24 19
Open : 10時30分~19時00分

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