せっかく出雲にいるのであるから、出雲蕎麦を食べないといけないとは思ったので、あれこれガイドを調べてみると、必ずといっていいほど載っている店が2軒ある。「かねや」と「荒木屋」である。出雲大社方面から歩いていくと、「かねや」のほうが近い。しかし、だんだん店が近づいてきたときに、「ん?」と嫌な気配を感じた。そう、予想通りに店の前には出雲らしからぬ長い行列が出来ていたのである。蕎麦ごときを食べるのに、なんで並んでまで食べなくてはいけないのだ!と憤慨してしまったので、そのまま足はもう1つの店である「荒木屋」に必然的に向かった。荒木屋のほうも、実はすぐに店内へ入ることはできなかったが、そんなに待っている人が多いわけじゃなかったのが幸いした。ここでも同じように長蛇の列になっていたら、ガイドにも載っていないような適当な蕎麦屋にはいって、あとで「旨くないな」と愚痴ることになることを想像していた。5分くらい入り口で待って
いたら、すぐに中へ通されたので問題なし。この店、食べるところは1階と2階にわかれており、1階は椅子席、2階は座敷席である。2階に上がってみると結構座れるスペースがあり、ここで宴会でもやってもいいのではないか?というくらいの広さはある。さて、この日は「割子三代そば」というのを選んだ(1,060円)。三段重ねになっている出雲蕎麦に数種類の薬味を好みに合わせて使ってたべるもので、つけ麺タイプでもなく、汁の中に入っているタイプの蕎麦でもない。露をザルの代わりになっている蕎麦皿の中にそのままぶち込む。あまった汁は、次の汁に継ぎ足しして使っていくのである。結構合理的な仕組みだ。見た目では、これだけしかないのぉ?という気もするが、食べ進んでいくうちに結構満腹になるから不思議である。蕎麦のような麺物はあとから腹にたまってくるのが悔しい。もともと蕎麦自体が即席で食べられるものであったことから、気軽に食べられないとなると、敷居が高い感じがして嫌である。その点、さっと出てくるこの店は古きよき蕎麦文化の名残をそのまま残しているものだと思う。店内は、いろいろな芸能人が来ている証拠を残すための足跡的サイン色紙が所狭しと飾られている。芸能人がお忍びでくるというのもあるのだろうが、大体の場合は、地元の有識者か実力者に連れてこられてここにきているのだろうとおもうのだが、サイン色紙を飾っているメンバーをみると、おぉ!!というような人は特にいなかった。ここに天皇陛下でも御幸されたのであれば話は別だが、そんなことはない。
ただ、数ある出雲蕎麦の店のなかでもこの店は創業が信じられないくらい古いので、その点でも味は保証しているのだろう。ただし、蕎麦の味の違いが個人的にわからないだけか、それとも評判に逆らって単に味が悪い店なのかわからないが、それほど美味いなぁーという感想はなかった。これなら日比谷にある蕎麦屋に比べたら断然美味いとも思えなかった。
そういえば、神保町に出雲蕎麦屋があったことを思い出した。その店は蕎麦屋のくせにめちゃくちゃ高い値段と量が少なめというものだったと思い出して、それなら好き好んでわざわざ出雲蕎麦を食べに来なくてもいいかなと思った。
出雲蕎麦・荒木屋
営業時間 月~日 11:30~14:00(L.O.13:30)
月~木・日 17:30~22:00(L.O.21:30)
金・土 17:30~23:00(L.O.22:30)
定休日 不定休
住所 〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東54-1
電話番号 0853-53-2033
最寄り駅 出雲大社前駅,徒歩10分
クーポン PCクーポンあり
モバイルクーポンあり
出雲そば食べ歩き情報
http://www.kankou-taisha.jp/aji/soba.htm
0 件のコメント:
コメントを投稿